
全国からの4万5,000件を超える応募の中から選ばれた学生たちが、2025年12月、東京・竹芝のソフトバンク本社に集いました。大学生、大学院生、高等専門学生を対象に初開催された「ソフトバンク生成AI活用アイデアコンテスト」の最終審査と表彰式が行われ、生成AIやAIエージェントを活用した社会課題や身近な課題の解決、企業のイノベーションや生産性向上につながる多彩なアイデアが披露されました。一次審査、二次審査を勝ち抜いた学生たちが、それぞれの視点で描いた未来を発表する熱気あふれる時間となりました。
生成AIに触れ、考え、試し、刺激を受け合うことで人は進化する

冒頭のあいさつに登壇したソフトバンクグループ株式会社 代表取締役 会長兼社長執行役員の孫正義は、生成AIの進化スピードが、想像をはるかに超えていることを強調しました。現在のAIは、1回の思考で扱える情報量が「約100万トークン」に達しているが、これはAIが答えを導き出すまでにたどる思考の連鎖「Chain of Thought」を示すものだと解説。人間がマニュアルや知識を学び、仕事に生かしてきた範囲をすでに上回っているといい、さらに、「来年の今ごろには10億トークンになる。たった1年で千倍です」と語り、AIの能力が指数関数的に拡大している現実を示しました。
こうした進化は、仕事の在り方や組織の形、さらにはビジネスモデルにも大きな変化をもたらします。孫は「生成AIが進化を続け、自律的に仕事を代行するAIエージェントの時代がまさに到来しようとしている」と語りました。

スピーチの後半、孫は学生たちに向けて、生成AIとの向き合い方について語りました。人間の脳細胞の数は20万年前から変わっていないし20万年後も変わらないが、AIという新しい道具を手にしたことで、人は大きく進化できる段階に来ていると指摘。「生成AIに触れ、考え、試し、刺激を受け合うこと自体が、人を進化させる。変化を恐れるのではなく使いこなしていく姿勢こそが、これからの時代を生きる学生たちに求められている」とコンテストに参加した学生たちに向けてエールを送りました。
学生ならではの発想で課題解決に挑戦
「ソフトバンク生成AI活用アイデアコンテスト」は、生成AI、AIエージェントを活用した革新的なアイデアを大学生・大学院生・高等専門学生から募集するコンテスト。柔軟な発想から生まれるアイデアを発掘するとともに、日本における生成AIおよびAIエージェントのさらなる浸透と活用の加速を目指します。2025年8〜10月の募集期間に、4万5,000件を超えるアイデアが寄せられました。

大学生・大学院生・高等専門学校生を対象とした「ソフトバンク生成AI活用アイデアコンテスト」の概要はこちらでご覧いただけます。
一次の書類審査、二次のオンラインプレゼンテーション審査を勝ち抜いた学生たちは、最終審査の舞台でそれぞれの視点で描いた生成AIの可能性と思いを真剣な表情でプレゼンテーション。さまざまな分野の課題解決アイデアが披露されました。




ソフトバンクの幹部や社内コンテストで入賞経験がある若手AI有識者などの審査員が、生成AIやAIエージェントの可能性が十分に検討されているか、革新的な新サービスのリリースまたは品質向上や業務効率化の実現につながるかといった観点で評価を行い、順位が決定。1位から3位には表彰式でトロフィーと賞金が授与されました。
学生ならではの柔軟な発想と、社会をより良くしたいという思いが交差した本イベント。その熱量は、会場に集まった審査員や関係者にも確かに伝わり、生成AIが切り拓く未来への期待をあらためて感じさせる時間となりました。
ここは入口。AIはまだ進化の途中
ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一は総評の中で、まず「AIに触れ続けること」の大切さを強調しました。今回の発表を通じて、実現可能性やマネタイズの観点で「面白い」と感じた視点がいくつかあったと振り返りつつも、「これはまだ入口に過ぎない」「まずはAIに触れあうことで、まだまだこれからアイデアが出てくると思う」と学生たちに語りかけます。
また、AIを使った収益化を目指す提案も見られた一方で、いまはまだ「社会実装」を考えるフェーズだと指摘。生成AIは完成された技術ではなく、日々進化を続けており、その変化と向き合いながら、何をどう社会に組み込んでいくかを考えることが重要だといいます。
「現場の業務から生まれる知恵と、学術から生まれる知恵が融合すると、面白い世の中になっていく」と期待を寄せ、学生たちに向けて、挑戦を続けてほしいと呼びかけました。

(掲載日:2026年1月20日)
文:ソフトバンクニュース編集部




