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【スロースリップ】~1分で分かるキーワード #128

【スロースリップ】~1分で分かるキーワード #128

地震学の用語で、通常の地震よりもプレート非常にゆっくりとした速度でずれ動く現象のこと

巨大地震の予知において重要な役割を果たす

プレートの境界部で起こる通常の地震は、沈み込む海洋プレートに大陸プレートが引きずり込まれるプレート運動によりひずみが蓄積されていきます。このひずみが限界に達すると、急激な跳ね上がり振動が起き地表に揺れを生じさせます。一方で、スロースリップは引きずり込まれていた大陸プレートがゆっくり滑るようにずれ動く現象で、揺れや津波が生じないのが特徴です。

スロースリップによる地震は直接被害を発生させるものではないものの、巨大地震を引き起こす関連性があると指摘されており巨大地震に与える影響など研究が進められています。実際に2011年に発生した東日本大震災では、本震が起きる2カ月ほど前からスロースリップが起こっていたことが研究結果で明らかになっており、巨大地震の引き金となった可能性があると言われています。

気象庁では、南海トラフ巨大地震の震源域で通常と異なるスロースリップが観測された場合、巨大地震の発生する可能性が高まっているとして「南海トラフ地震臨時情報」が発表されるようになりました。また地震への常日頃の備えとして、ヤフーが提供するアプリ「防災速報」では緊急地震速報だけではなく、地域の避難場所を確認できる「避難場所マップ」や「防災手帳」では地震発生時の正しい行動や知識を確認することができます。いざというときのために今一度確認しておきましょう。

スロースリップの関連情報

(掲載日:2023年8月17日)
文:ソフトバンクニュース編集部