お客さまを迷惑電話から守りたい。「かんたんスマホ3」の迷惑電話対策機能の発案者が「発明奨励賞」を受賞

いまや大きな社会問題となっている迷惑電話。ワイモバイルの「かんたんスマホ3」に搭載されている迷惑電話対策機能の発案者が、公益社団法人発明協会が主催する令和5年度関東地方発明表彰において「発明奨励賞」を受賞しました。どのような機能なのか、また発売以来お客さまからどのような声が寄せられているのかを、担当者に聞きました。

ソフトバンク株式会社コンシューマ事業統括プロダクト本部 UX企画統括部

山田聖人（やまだ・きよひと）

「かんたんスマホ」シリーズなど、スマホデビューの方に向けたスマホの企画を担当する中、迷惑電話対策機能の開発に関わる。

迷惑電話対策機能2つのポイント

今回受賞した迷惑電話対策機能とはどのようなものか教えてください。

山田　近年、振り込め詐欺や悪質な勧誘などを目的とした迷惑電話が大きな社会問題となっています。突然かかってくる迷惑電話にいったん出てしまうと、例えば相手は言葉巧みに高額な商材の購入などを執拗（しつよう）に勧め、受信者は詐欺まがいの勧誘を断るのに苦労したり、犯罪に巻き込まれたりするなどの問題が生じます。そこで、「迷惑電話に応答してしまう可能性を減らすこと」と、「電話に出た場合でもお客さまが迷惑電話の被害に遭う可能性を減らすこと」をユーザーインターフェースの観点で検討して次の2つの機能を搭載しました。

①不審な電話を警告表示でお知らせ

「迷惑電話に応答してしまう可能性を減らすこと」に対応した機能です。迷惑電話の疑いがある番号からの着信の際、ディスプレイに迷惑電話である旨を知らせる警告メッセージが表示されます。この表示が出た場合、電話に出ることは控えていただくことを強くお勧めします。

②相手側に「録音する」旨の警告を流して通話内容を録音

もし①の表示が出ても、電話に出てしまった場合には第2の対策を用意しています。それが「電話に出た場合でもお客さまが迷惑電話の被害に遭う可能性を減らすこと」に対応した機能です。電話に出た場合、「迷惑電話防止のため、この通話は録音されます」という音声が、電話の受信者と発信者の双方に流れ、通話が自動的に録音されます。

今回受賞した迷惑電話対策機能をはじめ、「かんたんスマホ3」に搭載されたその他の機能については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

振り込め詐欺など危険な電話をブロック。便利で安心な「かんたんスマホ3」を解説

テクノロジーやアイデアの力を、安心や犯罪抑止の一助に

2023年3月の「かんたんスマホ3」発売以来、迷惑電話対策機能については、お客さまからどのような声が寄せられていますか？

山田　以下は一例ですが、多くのお客さまから役立っているという声をいただいています。

ひと目で迷惑電話と分かるので、安心して使える
怪しげな電話を防いでくれるので、安心して使える
折り返し電話しようと思ったら（警告が表示されて）赤くなったので、迷惑電話だと気付くことができた
迷惑電話に出てしまったが、その録音が残っていたのでそのまま警察に相談に行くことができた

今回の受賞をどのように受け止めていますか？

山田　大変光栄に思います。特にスマホを初めて手にするお客さまが多く購入される「かんたんスマホ」シリーズに、今回の発明が搭載されています。せっかくスマホライフを楽しみにスマホデビューしたのに犯罪に巻き込まれてしまうことは、通信事業者として全力で防止しなければいけないと考えていました。テクノロジーやアイデアによって安心してスマホを使っていただき、同時に犯罪抑止の一助となっていればうれしく思います。今後も社会とお客さまの課題に向き合った製品やサービスの開発を行っていきます。

関東地方発明表彰とは

地方発明表彰は、公益社団法人発明協会が全国を8つのブロックに分け、各地域で優れた発明の考案や実施化、指導、奨励、育成に貢献した発明者や関係者の功績をたたえ顕彰するものです。今回の関東地方発明表彰では、技術的に優秀かつ、実施効果の高い技術やデザインを生み出した者として、ワイモバイルの「かんたんスマホ3」に搭載した迷惑電話対策機能の考案から実装までに携わったソフトバンク株式会社の5名が表彰されました。