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詐欺手口を生成AIで学ぶ。香川県警察と連携した詐欺防止イベントを初開催

香川県警察とソフトバンクが連携し、生成AIを活用した「SNS型投資・ロマンス詐欺被害仮想体験ツール」を開発。このツールを使用した初めての詐欺防止イベントが2024年7月26日に開催され、参加者はLINE上で詐欺の手口を体験しました。

具体的な手口を知るのが重要。LINE上で犯人とのやり取りを体験

香川県内で急増しているSNS型投資・ロマンス詐欺被害。県内では2024年3月末までに86件の被害が確認され、被害額は約7億6,000万円と2023年の同時期の被害額と比べて約8倍になっています。今回の体験会は、県民が詐欺の手口を理解し、被害を未然に防ぐことを目的に、多くの県民が立ち寄るショッピングセンターで開催されました。

香川県警察と香川大学の学生で構成されるサイバー防犯ボランティアが、県内におけるSNS型投資・ロマンス詐欺被害の現状を参加者に説明。「中長期的に信頼させることから、詐欺被害に遭っている認識を持ちにくい手口です」と詐欺の特徴を挙げました。

また、約9割がLINE上で犯人とやり取りを行っている状況を受け、かねてより、犯罪のない安全で安心なまちづくりに向けて協力関係にある香川県警察とソフトバンクのCSR部門が、社内の技術部門などと共同で対応。LINE上で被害を仮想体験できるツールを開発し、今回のイベントの参加者に疑似体験してもらいました。

犯人から言葉巧みに投資などへ誘導される手口を実際に体験した参加者からは「こんな感じでだまされるのを初めて知った」「実際でもやり取りを続けてしまいますね」などの感想が寄せられました。

今回の体験会を振り返り、香川県警察 生活安全部 生活安全企画課 犯罪抑止対策調査官 遠山敬久氏は「SNS型投資・ロマンス詐欺被害の未然防止を図っていくためには、具体的な手口を知ることが最も重要となります。今回使用したツールで詐欺被害を仮想体験することで、犯行手口に対する記憶を強く持つことにつながり、今後の被害防止に役立つと期待しています。参加された方のフィードバックをもとに、ツールの改善を図り、詐欺抑止を強化していきたいです」とコメントしました。

今後、ソフトバンクは他の警察機関や行政とも連携して今回開発したツールを活用し、社会課題となっているSNS型投資・ロマンス詐欺の防止に取り組んでいきます。

(掲載日:2024年8月8日)
文:ソフトバンクニュース編集部