普段から使っているものや生活習慣をそのまま非常時にも活用できるようにする考え方
日常生活の当たり前を非常時にそのまま生かす
日常生活と非常時の境界をなくし、普段から使っているものや生活習慣をそのまま非常時にも活用できるようにするフェーズフリー。災害時のために特別な防災グッズや非常食を用意するのではなく、普段から使っている日用品や食べ物、生活習慣を非常時にも役立てることを指します。無理なく日常生活に取り入れられるため、継続しやすく、特別な準備をする必要がないため、「備えない防災」とも言われます。
例えば、普段使っているバッグを災害時にバケツ代わりに使って水をくむことや、普段食べているレトルト食品や缶詰を非常時の備蓄食として利用することなどが挙げられます。電気を使わない調理法や、長期保存できる食品を普段の食事に取り入れておくことで、いざというときにもすぐに対応できます。スマートフォンの充電器やポータブルバッテリーを普段から持ち歩くことで、停電時にも通信手段を確保できるようになります。ものや食品の他にも、ヘリポートとして利用できる公園や避難場所や物資の保管所を兼ねた自治体の施設など、建物や設備にもフェーズフリーの考え方が広がりを見せています。
(掲載日:2024年9月13日)
文:ソフトバンクニュース編集部