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自分たちの手で復興を! 「TOMODACHIサマー2013 ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」報告会を開催

米国大使館と米国の非営利公益法人 米日カウンシルが主導し、民間企業や団体が共同で、日米の若者を支援する「TOMODACHIイニシアチブ」。ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)はこのプロジェクトに参加し、「リーダーシップ」と「地域貢献」を学ぶプログラムを支援しています。昨年に引き続き今夏も、東日本大震災で被災した東北の高校生100名に3週間の短期留学を体験していただきました。その報告イベントが2013年9月1日に開かれ、プログラムに参加した高校生の中から6名が代表し、それぞれの成果を披露しました。会場となったApple Store 銀座(東京都中央区)のイベントスペースには、多くの方々にお集まりいただき、用意された客席が満席となり立ち見が出るほど注目の高いイベントとなりました。

(左から)阿久津 裕亮さん、鶴岡 理恵さん、佐々木 真琴さん、佐々木 亜輝さん、白岩 春奈さん、小野寺 未来さん

3週間の米国研修を経て、自らの思いを発表

「TOMODACHIサマー2013 ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」に参加した高校生の多くは、2011年の震災当時中学生で、大人が日々復旧活動に励む中、何もできないことへの焦燥感があったと言います。そのような中、岩手県釜石市の小野寺 未来さん(高校3年生)は、「地域貢献」と「リーダーシップ」について学べるこのプログラムに出会いました。

3週間のさまざまな体験を通じて、「リーダーとは、周囲の人間をやる気にさせ、考えを引き出せる人、新しいことに挑戦する人、そして、よい聴き手であることだと学んだ」と言います。さらに、ホームステイや地元高校生との交流、ボランティア活動、米国で活躍する日本人の方々によるキャリアセミナーなどを通じ、多くの人と出会い、話をすることで「視野が大きく広がった」と、今回のプログラムでの学びを報告しました。また小野寺さんは、この短期留学がきっかけで、新たな夢を持ったと言います。小野寺さんの地元である釜石市は、2019年に日本で開催される「ラグビーワールドカップ」の試合会場として招致を目指していますが、招致を成功させるためにはグローバルな人材が不可欠です。釜石市には、そのような人材が少ないと感じている小野寺さんは、「将来、グローバルに活躍できる人材を輩出するために、新しい教育を提供する幼稚園を地元に設立したい」と語りました。

小野寺さんの他にも、報告会に参加した高校生たちは今回のプログラムを通じて米国で感じたこと、そしていまだに震災の爪痕の残る故郷への思いをそれぞれ語りました。

福島第一原発事故により自宅が居住制限区域となり、現在は埼玉県内で避難生活を送っているという、福島県富岡町出身の阿久津 裕亮さん(高校2年生)は、「将来は地元に戻り起業し、雇用を生むことで、人が戻って来られる町をつくりたい」と希望を述べました。
また宮城県石巻市出身の鶴岡 理恵さん(高校3年生)は、「祖母が住んでいた石巻市の中心の中瀬地区は、津波で大きな被害を受けました。

その後の復興活動により、街は以前に比べ元気になりましたが、それと同時に風景も変わってしまいました。私は、祖母が暮らしていた街の面影を残すため、コミュニティースペースを活用することで震災前の街の姿を後世に継承していきたい」と述べました。
そして岩手県宮古市出身の佐々木 真琴さん(高校2年生)は、米国の道に埋め込まれた歴史を刻むタイルからヒントを得て、「大震災の教訓を後世に残すためにも、生き残った人が体験談をタイルに書いて町中に貼る」というアイデアを披露しました。
さらに宮城県出身の佐々木 亜輝さん(高校3年生)は、「高校生で復興のアイデアを話し合うため、仙台でワークショップを開催する」というプランを公表し、地元の再生を誓いました。

ソフトバンクでは今後も、生徒たちのサポートに加え、さまざまな活動などを通じて、被災地への復興支援を行っていまいります。

(掲載日:2013年10月11日)