2026年2月9日、ソフトバンク株式会社は2026年3月期 第3四半期 決算説明会を開催し、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川潤一が業績について説明を行いました。
目次
通期業績予想を上方修正。第3四半期累計の売上高は5兆1,954億円、前年同期比8%増
2026年3月期 第3四半期累計の売上高は5兆1,954億円で、前年同期比8%増。全セグメント増収となりました。営業利益は8,841億円で、前年同期比8%増。4つのセグメントで増益となりました。通期業績予想に対する進捗率は、売上高78%、営業利益88%、純利益90%と、順調な進捗であると説明しました。
また、2025年5月に発表した2026年3月期 通期業績予想を上方修正しました。




コンシューマ事業
コンシューマ事業は、前年同期比3%増収、同6%増益。スマートフォン累計契約数は前年同期末比2%増となりました。


また、顧客獲得方針の変更に伴い、スマートフォン純増数は10万件の純減。長期的に利用いただけるユーザー層に注力し、解約率の低減や獲得費のコントロールに努めることで、持続的な成長に向けた事業構造への転換を目指すと説明しました。

エンタープライズ事業
エンタープライズ事業は、前年同期比9%増収、同13%増益。ソリューション等が同13%増収と引き続き順調です。

メディア・EC事業
メディア・EC事業は、前年同期比1%増収、同2%減益となりました。

ファイナンス事業
ファイナンス事業は、前年同期比24%増収、同103%増益。PayPay連結EBITDAは同83%増の791億円となりました。


次世代社会インフラの構築に向けた取り組み
次世代社会インフラの構築に向けた取り組みの進捗として、2026年1月21日に発表した、AIデータセンター向けのソフトウエアスタック「Infrinia(インフリニア) AI Cloud OS」を紹介しました。
GPUの計算基盤をクラウドサービスとして提供するのに必要なソフトウエアで、これにより一般的なクラウドサービスと同じように、迅速にAIの学習・推論環境を利用できるようになります。インフリニアを武器に、海外の事業者と戦えるソブリンクラウドの提供を目指していくと説明しました。



続いて、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社と、光回線サービスのアクセス設備を共同で保有・運用する合弁会社を設立することについて説明しました。

また、2026年4月1日付の代表取締役の異動等についても報告。次世代経営体制の確立と継承に向け体制を強化するとともに、経営体制の若返りを図ると述べました。

最後に、「第7回 日経SDGs経営大賞」において2年連続で「プライムシート企業」に選出されたほか、日本経済新聞社による脱炭素経営ランキング「NIKKEI GX500」で史上初の3年連続1位を獲得したことや、「CDP気候変動2025」において最高評価である「Aリスト」に初選定されたことなど、ESGの取り組みについて外部から高い評価を受けたことを報告しました。


質疑応答

説明後に行われた質疑応答では、国内通信事業における競争環境や顧客獲得方針(ホッピング抑制)、AIデータセンターへの投資や国産AI基盤に対する考え、衛星による直接通信サービスやグループガバナンスの考え方、経営体制の変更、クラウド事業・ソブリンAI構想などについて質問が寄せられ、宮川が回答しました。その中から一部を紹介します。
ホッピング抑制(短期間で通信キャリアを移行するユーザー層の獲得を抑制)に向けた顧客獲得方針の変更に関する問いに対して、「純増の数字そのものには強くこだわらないが、増収増益は重視する。重要なのは獲得コストとのバランスであり、純増がプラスマイナスゼロでも構わないという考えのもと、構造改革を進める。この方針は来期も継続し、効果は2026年度に入って徐々に表れてくると見ている」と回答しました。
また、ソニーネットワークコミュニケーションズとの合弁会社設立にあたっての設備投資や競争環境の質問に対し、「5G JAPANと同様に、NURO光とソフトバンク光の提供にあたって利用する設備を共通アセット化し、投資効率を高める。光回線は設備統合がしやすく、効率的な投資が可能だ。サービスや営業は引き続き競争関係であり、設備は共通化しつつ差別化する部分で競っていく。今後はAI普及によるトラフィック増加を見据え、5Gと光ファイバーを両輪としたインフラ整備を進める。光回線の設備利用の効率化により、携帯電話基地局向け回線の設備投資効率化にも寄与する。」と説明しました。
さらに、国産AI基盤に関する考えに対し、「政府が掲げる戦略分野の中でも、AI領域では先頭に立って貢献する。国産AIの競争力は十分とは言えず、これを取り戻す必要がある。日本にはウェブに公開されていない重要なデータが多く残っており、官民連携でそれを活用できる環境を整えていく」。また、OpenAIとの連携については「OpenAIはAIエージェントを起点に、AGI・ASIを見据えたグローバルな世界観で構想を進めている。一方、ソフトバンクはソブリンAI、ソブリンデータセンターを通して、日本のデータを国内で守り、日本の中長期的な次世代基盤を構築することを目的としている。目指す視点やスケールが異なるため、協業できる領域とそうでない領域が存在すると考えられる」と述べました。
最後に、CFOを退任予定の藤原が「CFOとして、親会社であるSBGの決算発表も含め、22年間95回の決算説明会を経験しました。赤字だった会社が営業利益1兆円、時価総額10兆円規模へと成長して、私にとっても一つの区切りと受け止めています。AIを中核としてさらなる成長を遂げるソフトバンクの財務の舵取りを、秋山に託します。決算発表の場ではたくさんの刺激をいただき、ソフトバンク、そして私自身の成長を促してくれたことを心より感謝しています」とあいさつをしました。

2026年3月期 第3四半期決算説明会
(掲載日:2026年2月6日、最終更新日:2026年2月12日)
文:ソフトバンクニュース編集部




