夏を楽しむイベントといえば、屋外で楽しむバーベキュー(BBQ)! おいしい食べ物と一緒にみんなでワイワイするのって楽しいですよね♪ ただ、BBQって意外に知られていないことが多いんです。
そこで、BBQはBBQのプロに聞け! ということで、日本でBBQ文化の発展を目的に活動されている団体「日本バーベキュー協会(JBBQA)」があると情報を聞きつけ、JBBQAの会長(BBQマスター)にBBQのモテテク(モテるテクニック)を聞いてきました!
日本バーベキュー協会会長 BBQマスター 下城民夫(しもじょうたみお)さん
欧米などの本格的なBBQカルチャーを事例に日本に普及させることを目的に活動を行っている。日本でただ一人のBBQマスター&BBQプロデューサーであることから、数多くのテレビ出演を行っている。最近出版したBBQ関連の本は発売からすぐに売れ切れるほどの人気。
モテるコツ①:BBQにちょっとした一品を添えて、参加者の心をわしづかみ❤
日本のBBQといえば、「焼肉を食べる」といったイメージですが、実は日本独特の文化なんです。海外では焼肉は「グリル」と呼ばれ、BBQの一部分にしかすぎません。BBQとはゲストと食事を通じて、コミュニケーションを楽しみ、ゲストを“おもてなし”するイベントです。でも、“おもてなし”ってどうやるの? と思う人にそのポイントを紹介します。
腹ペコにさせないための“驚く一品”を
BBQの準備で意外に多いのは、始まるまでにおなかがすいてしまうこと。ゲストとして参加していると「おなかすいた!」とは言えず、モヤモヤすることってありますよね。
そこでピンチョスを用意してはどうでしょうか。クラッカーやパンにトマト・チーズといったものをのせるだけで完成するんです。ピンチョスのレシピはネットでもたくさん載っているのでこだわってみるのも良いですね。
肉やソースをちょっと本格的に
ゲストに驚いてもらうために食べ物やソースにもこだわりたいもの。でも高い食べ物を買うのは予算もあったり・・・そこで日本BBQ協会会長がオススメする2品を紹介します!
リングイッサ・シュハスコ
神奈川の工場で手作りされる生ソーセージ。超粗びきのお肉とジューシーな肉汁が特徴。ボイルしていない生だから味わえるお肉のうまみと「肉を食べる」食感が楽しめる。生ソーセージは、中心まで焼く必要があるので、アルミトレイなどに入れ、しばらく転がしながら焼き、少し焼き目がでたら水を少し足し、蓋をして焼く。肉芯温度計などでソーセージの中が63度以上あればOK。
TRUE MADE FOODSオリジナルBBQソース
ニューヨーク生まれ、化学調味料や不要な添加物を使用していない野菜のうま味が入ったバーベキューソース。野菜嫌いの人でも病み付きになるというほど人気が高い。
現在、入手困難でなかなか手に入らないため、見つけたらぜひ使ってほしい一品です。
しいたけとピーマンを“世界一おいしく”できるバーべキュー
BBQは外で食べるからこそ、野菜など自然そのままのおいしさを味わってほしいもの。コミュニケーションをとりながら、「炭で焼くと世界一おいしい○○ができる!」といって焼いてみよう。みんなで感想を聞きながら、食べるのも面白そうです。
世界一のしいたけ焼き
焼きあがりの見極めが重要。できるだけ新鮮なしいたけを選び、かさを下にして、裏に塩をまぶし、炭のある場所と無い場所の境目(マージナルゾーン)で焼く。
しばらくたつと、かさの内側の塩がとけ、水滴に変わってくる。塩が水滴にかわり、トングで挟んだ時に、柔らかくなれば、焼き上がりのタイミング。
もし、しいたけが乾燥している場合はかさの内側に、オリーブオイルをたらし、ニンニクパウダーと塩をまぶすと「しいたけのアヒージョ」が完成!
ピーマン焼き
BBQで野菜を焼くと、コゲコゲになり、なかなかおいしく仕上がらない。野菜をおいしく焼くには、「野菜の水分を逃がさない」のがポイント。
ピーマンなどは、なるべく切らずに焼くのが大事。切ってしまうと切った断面から水分が出て、カサカサになってしまう。さらに、オリーブオイルをハケで塗りながら焼くとなお、ジューシーさが保たれる。
モテるコツ②:料理も火おこしもスマートに!スマートな男に女子はキュン❤とする!?
BBQは準備や後片付けが大変! と思う人が多いのではないでしょうか。ちょっとしたコツ、便利な道具を準備しておくとBBQは楽になるんです。日本バーベキュー協会では「人」にも、「環境」にも、「自分」にも優しい、「スマートバーベキュー」を提唱しているとのことで、その例を何点か紹介します♪
うちわで火をおこすなんて時代遅れ! 炭おこしはラピッドチムニースターターを使えばスピーディー!
日本では汗をかきながら、うちわでバタバタあおいで火おこしをしていますが、海外ではうちわなんてないんです。
「ラピッドチムニースターター」というものを使えば、簡単に火がおこせます。チムニースターターの中に炭をセットし、底に新聞紙などを軽く丸めてセットし、着火するだけで自然に炭がおこってくるんです。
<ちょっと豆知識>備長炭は一番火がおこしにくい!?
火おこしで使う炭でよく使われる備長炭。実は一番炭の中で火がおこしにくいんです。そこでオススメなのは「チャコールブリケット」。特長は着火しやすく、石ころくらいの大きさなので持ち運びが容易。4~5人なら3kgくらいあれば足ります。それ以上の人数になる場合、オガ炭備長炭をブリケット上に積むことで、長持ちするオガ炭備長炭と着火が早いブリケットのいいとこどりができますよ。
焼き方は配置が重要! “ツーゾーンファイア”で配置を工夫し、BBQをよりおいしく
BBQで肉などを焼く方法の定番といえばグリル全体に敷き詰めて焼くのが定番ですが、これは火加減調節ができず、肉が焦げる原因に。食材をおいしく焼く方法として、炭のある場所と無い場所を作る「ツーゾーンファイア」がオススメ。
炭がない場所は炭の遠赤外線によって保温効果があるので、食材をあたためておくことが可能。炭は積み上がると温度があがるため、ツーゾーンの一部の炭を積み上げると、強火ゾーンができます。
エリア | 使う用途 |
---|---|
中火ゾーン | 基本ゾーン。炭を2層ぐらいに重ねる。肉や野菜など料理を焼くときに使う。 |
強火ゾーン | ステーキのような厚い肉など焦げ目を付けたいときや表面を強い温度で焼きたいときにうま味を閉じ込めることができる。炭を2層以上に積み上げる。一時的に使う。 |
弱火ゾーン | 保温するゾーン。炭を置かない場所。食材に引火したときの退避ゾーンにも使う。 |
肉の最もおいしいタイミングは数値で確認しよう!
BBQで一番大事なのはできたてのタイミング。プロは目ききで判断しているわけではなく、肉芯温度計(料理温度計)を使って、“数値”で判断するのです。
豚肉や鶏肉は肉芯温度が63~70度が適温。中火の間接焼きとして、ゆっくり中間で火を通す必要があります。温度は肉芯温度計ではかると一目瞭然。
牛肉は、表面にいる菌を焼くと安全に食べることができるので、中はお好みでレア、ミディアム、ウエルダンと焼き分けも可能です。
<ちょっと豆知識>肉の焼き加減、指でさわれば分かる!?
焼いている肉の表面を指で触った感触と、自分の手の一部と比較することで焼き加減が分かるって知っていましたか?
これは「フィンガーテスト」といって左手・親指のつけ根を以下の指で輪を作った状態でさわった感触と、肉の表面を指でさわった感触が同じなので、火の通り具合が分かるんです。指で触った部分の肉は衛生面も考慮し、再度熱を通すことを忘れないようにしましょう。
左手で輪を作る指 | 肉の焼き加減 |
---|---|
親指と人指し指 | レア |
親指と中指 | ミディアム |
親指と薬指 | ウェルダン |
焼くタイミングに遊び要素を。100均の水鉄砲が重宝!?
食材を焼く時、脂が落ちて炎が出ることがありますが、これは確実に食材が焦げる原因になるんです。そんな時は水鉄砲が活躍!
ふざけているように見えるかもしれませんが、最も効率的に引火した炭火を消火できるんです。大人でもよいですが、子どもに渡すと遊び要素になり、コミュニケーションの幅が広がるかも!?
バーベキューを極めたい方は「バーベキュー検定」に挑戦!
今回紹介したコツはホントにごく一部で、バーベキューを極めたいという人向けに「バーベキュー検定」というものがあります。申し込みが殺到していて、“空き待ち”というほどの人気ぶり。
検定ではまず座学を行い、実践で牛肉・豚肉・鶏肉の正しい焼き方を学んでいきます。興味のある方はホームページや公式Facebookで順次案内をしているそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
スマートバーベキューに必要なBBQグッズは、PayPayモールでそろえよう!
大人数でやるバーベキューを最大限に楽しむためには、事前の準備が肝心ですよね。友人を唸らせる美味しいお肉やスマートに料理ができるコンロをそろえて、最高のBBQ時間を過ごしましょう♪
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(掲載日:2018年7月27日、更新日:2022年4月15日、2019年8月25日)
文:ソフトバンクニュース編集部