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新しい地図を持ち、前進あるのみ。 ーソフトバンクグループ株式会社 2020年3月期 第1四半期 決算説明会レポート

2019年8月7日、ソフトバンクグループ株式会社が2020年3月期第1四半期決算説明会を開催。冒頭で代表取締役会長 兼 社長 孫 正義は、最近の大きなニュースのひとつとして、スプリントとTモバイルUSの合併に米司法省からの承認の見通しがついたことを挙げ、「合併承認は条件付きであり、最終的な手続きまではまだ問題が起こり得る可能性はあるが大いなる前進があった」と説明。そして2019年7月26日に発表した「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」の設立を二つ目のニュースとして挙げ、「このまま大きく前進あるのみだ」と力強く述べました。

スプリントへの投資実績は、株式取得時の3倍に

孫はこれまでのスプリントの投資実績について、同社の株式取得時と比較して3倍の価値を生み出したことを説明しました。また、投資期間内における1年あたりの利回りである内部収益率(IRR)については21%であったとし、スプリントへの投資実績を強調。今後同社とTモバイルの合併が最終的に承認された後、同社は非継続事業となることを述べました。

2020年3月期 第1四半期の業績ハイライトについては、売上高が2兆3,364億円(前年同期比で3%増加)、純利益は1兆1,217億円(前年同期比258%増)であったとし、営業利益は6,888億円(昨年のArm Chinaの合弁事業化に伴う一時益を除いた場合、前年同期比24%増)となりました。

「株主価値をいかに大きくするか」が使命

次に孫は、戦略的投資会社としての使命について言及。「投資している株主価値をいかに安全に確実に最大化していくか」が我々の仕事である。そして現在ソフトバンクグループ株式会社が保有する株式価値は26兆円であり、それらは有価証券として売却も含めてコントロールできる立場にいる。ソフトバンクグループ単体の純有利子負債5兆円を差し引いた株主価値は21兆円であると、改めてシンプルな数式で示しました。

そして、負債が多いという従来のソフトバンクグループ株式会社に対するイメージが今もあるとし、これまでの投資経験から保有株式価値に対する純有利子負債を4分の1に抑えることを経営のスタンスにしていると改めて説明しました。

後ろを振り返ることなく、ただ前進あるのみ

最後に、「ソフトバンクグループのこれからの姿はもうソフトバンク・ビジョン・ファンド一本と言って過言ではないくらいの状況になっている」と述べ、AIに特化する投資姿勢は変わらないとし、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド2」の設立に向けて、多くの企業・投資家と覚書を締結したことを説明しました。

「AI、 この一本だけがソフトバンクグループの私自身の現在の興味の範囲である」と語り、「我々は新しい地図を基に新大陸を求めてただひたすら前進あるのみだ。少々の難しい問題はこれまでもなんとか解決してきた。ひたすら前に進んでいくことで、我々には新しい地図を得ているのだという自らの感覚がある」と締めくくりました。

資料

(掲載日:2019年8月7日、更新日:2019年8月8日)
文:ソフトバンクニュース編集部