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わが子に教えておきたい! 元警察官が教える、犯罪ホットスポットと防犯術

わが子に教えておきたい! 元警察官が教える、犯罪ホットスポットと防犯術

わが子の帰りが遅いと、不安になることはありませんか?

今どこにいるのか、危険な目にあっていないか、寄り道をしているんじゃないか、など心配はつきません。「意外な盲点! 元警察官が教える、数々の犯行から導き出される犯罪心理と親の心得」では、最近の子どもが巻き込まれやすい犯罪の実態とその対処法について、「ステップ総合研究所」の所長・清永賢二さんに教えていただきました。

今回はそのお話をもとに、子どもにとって危険な場所やシチュエーションを検証。実際に危険が迫ったときの対処法について、子役タレントの古山椛葉ちゃんに再現してもらいました。

目次

古山椛葉ちゃん

「がんばります!!!」

協力してくれた 古山 椛葉(ふるやま・いろは)ちゃん

2012年生まれ。小学1年生。クラージュ・キッズ所属。映画「マチネの終わりに」やドラマ「義母と娘のブルース」(TBS)、「偽装不倫」(NTV)など話題作に多数出演。憧れの女優は吉岡里帆さん。最近の目標はけん玉の検定取得。

おさらい。防犯のプロに聞いた、狙われやすい犯罪ホットスポット

わが子に教えておきたい! 元警察官が教える、犯罪ホットスポットと防犯術

「声がけ」や「連れ回し」などの前犯罪から、誘拐などの事件につながることもあります。下の点数表を使って、自宅周辺の安全度をチェックしてみましょう。当てはまる項目の点数に◯をつけ、合計点を出してください。

犯罪ホットスポットを詳しく知りたい方はこちら:意外な盲点! 元警察官が教える、数々の犯行から導き出される犯罪心理と親の心得

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犯罪ホットスポットの一例

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大きな道路の裏通り(20点)

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虫食い状にできた空き地(11点)

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勝手に出入りできる駐車場(16点)

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昼間、ひと気のないアパートやマンション(11点)

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樹木の手入れがされていない場所(12点)

 
この4つの写真、実際にどこで犯罪が起きたか分かりますか?

この4つの写真、実際にどこで犯罪が起きたか分かりますか?

答えは④。一見、犯罪が起きやすそうに見えるのは、路地裏の狭い階段(③)や、片側に塀があり視界が開けていない場所(②)ですが、実際に犯罪が起きた場所は、実は見通しの良い④なんです。この通りには交番も病院も美容室もありますが、事件が起きた木曜日の午後は病院も美容室も定休日で、警官は巡回に出ていて交番には人がいませんでした。事件の当日、犯人はターゲットの後を2時間半つけ回し、周囲の状況を把握した上で、誰にも怪しまれずに通りから300m先のマンションまでターゲットを連れ去ったんです。

犯罪者に狙われやすい子どもの特徴って?

犯罪者は、子どもの行動や体つきを見て、声がけや連れ回しをしやすいか判断します。

犯罪者に狙われやすい子どもの特徴って?

(左)ボンヤリして弱く見える子は、声がけや連れ回しの被害に遭いやすい。
(右)犯罪者は、元気いっぱいの子には近づきにくい!

犯罪者はこんな子どもに注目します!

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  • 「とにかく弱い」子ども
  • 「一人歩き」や「一人遊び」の子ども
  • 「ボンヤリ」してる子
  • 「フラフラ」してる子
  • 「ウロウロ」してる子
  • 「キョロキョロ」してる子
  • 「ハッキリしない」子
  • 「体、服装、態度がアンバランス」な子(性犯罪者は特に好む)
  • 「とにかく弱い」子ども
  • 「一人歩き」や「一人遊び」の子ども
  • 「ボンヤリ」してる子
  • 「フラフラ」してる子
  • 「ウロウロ」してる子
  • 「キョロキョロ」してる子
  • 「ハッキリしない」子
  • 「体、服装、態度がアンバランス」な子(性犯罪者は特に好む)

出典:子どもの安全ガイドブック(ステップ総合研究所)

犯罪者に狙われやすい子どもの特徴

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キョロキョロよそ見をしながら歩いたり、道を行ったり来たりフラフラ歩く子は、犯罪者に注目されやすい。下を見ながらボンヤリ歩く子は、犯罪者が近づいても気づかない。

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公園や道ばたで一人遊びをする子に、犯罪者は声をかけやすい。

犯罪者は、元気いっぱいで勇敢そうな子どもには近づきません。1人で道を歩いたり、公園で遊んだりするときは、前をしっかり見て、はつらつとした表情を心がけるよう、お子さんに教えましょう。

怪しい人ってどう見分けるの? 知っておきたい、不審者の7つの特徴

わが子に教えておきたい! 元警察官が教える、犯罪ホットスポットと防犯術

怪しい人は、「何してるの?」「かわいい犬がいたから見に行こう」など、しつこく話しかけてくます。犯罪に巻き込まれないためには、不審者を見抜く目や、「怪しい」と気づく感性を育てることが大切です。

不審者の7つの特徴「はちみつじまん」
  • しつこくなにかと「は」なしかける人
  • りゆうもないのに「ち」かづいてくる人
  • あなたがくるのを道のはしでじっと「み」つめてくる人
  • いつでも、どこまでも、いつまでも「つ」いてくる人
  • あなたがくるのを「じ」っと「ま」ってる人
  • こういう人に会ったら「ん」?と注意

出典:子どもの安全ガイドブック(ステップ総合研究所)

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一定の間隔を空けて子どもにつきまとう。ひと気のないところで急に距離を詰めてくる場合も。

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通学路など、いつも通る道で子どもが来るのを待っている。

怪しい人に声をかけられたらどうすればいい?

実際に不審者に話しかけられたり、手首をつかまれたりしたときは、どうすればいいのでしょうか? 不審者に遭遇したときの主な対処法を椛葉ちゃんに実践してもらいました。

安全を確保するための7つの動作「ハサミとカミはお友だち
  • 「は」しる:4mほど手前から20m距離が開くまで走って逃げる
  • 「さ」けぶ:くの字に体を曲げたり、大きく手を振りながら声を出す
  • 「み」る:前を見てしっかり歩く
  • 「と」び込む:1番近い建物に飛び込む
  • 「かみ」つく:手首を掴まれたら、腕をぶんぶん振り回したり、手首にかみつく
  • 「は」っきり、きっぱり断る:腕をクロスさせてはっきり断る
  • 「お友だち」と助け合う:「困っている」と思う人に出会ったら声をかけたり見守る

出典:子どもの安全ガイドブック(ステップ総合研究所)

① 走って逃げる

鞄を持っているときは6m手前から、何も持っていないときは4m手前から走って逃げましょう。

「危ない」と思ったら全力で走る。不審者から20m以上距離を空けること。

不審者の距離の詰め方

20mまでジリジリ距離を詰め「近づきやすい」「逃げやすい」という2つの条件、さらに「直感的によいぞ」という条件がそろうと、一気に近づいてきます。6mまで近づくと、もう自分のテリトリーの中。「絶対に逃がさないぞ」と思いながら、さらに5m、4mと距離を詰めてきます。

不審者の距離の詰め方

出典:子どもの安全ガイドブック(ステップ総合研究所)

② 近くの建物に飛び込む

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不審者に付きまとわれたり、追いかけられたときは、一番近い家やマンションに飛び込みましょう。声が出ないときは、ドアを叩いたりするだけでも効果があります。日頃から、通学路で会う人たちと挨拶をしておくことも大切です。

遠慮せずに大人に助けを求めることが大事。近くの民家やマンション、お店などに「ただいま」と言いながら飛び込もう。

③ 腕ブンブンで振りほどく

不審者に身体を掴まれたときは、防犯ブザーを鳴らすことが最も効果的です。ブザーが鳴らせない時は、相手の手を振りほどくことはもちろん、足をジタバタして相手のすねを蹴ったり、ダッシュして逃げたり、なんとしてでもその場から離れる行動を取りましょう。

手首や腕をつかまれたときは、横に振り払う。大きな声で叫んだり、かみついたりするのも効果的です。

以上が怪しい人に遭遇したときの対処法になります。

そして、子どもの安全を守るための万全の備えのひとつとして、次ページでは防犯ブザー付きのキッズケータイ「キッズフォン2」をご紹介します。

いざというときの防犯ブザー。キッズフォン2で「緊急ブザー」機能をシミュレーション!

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キッズフォン2のホーム画面。電話やメールは、あらかじめ登録した番号としかやりとりできないように設定されています。

「低学年の子どもが下校する15時前後は、スーパーや散歩に出掛ける人が少なく、街中が寂しい時間帯なんです。学校から保護者に向けて、不審者情報が一斉配信されることもありますし、子どもが被害に遭ったらどうしよう……という不安は常にありますね」と、椛葉ちゃんのお母さんは言います。

ランドセルのショルダー部分に、いつも防犯ブザーを付けているという椛葉ちゃん。「もう少し大きくなったら、子ども用の携帯を持たせてもいいかもしれません」と話すお母さんと一緒に、キッズフォン2の防犯ブザー機能を試してもらいました。

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「危ない!」と思ったときに緊急ブザーを引くと、ブザー音が鳴り響きます。

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子どもが緊急ブザーを引くと、フロントとバックに搭載されたカメラが起動して、周囲の様子を1秒間隔で交互に撮影。緊急ブザーの通知と合わせて、写真と位置情報が、保護者のスマホにメールで届きます。上手く扱えば、犯人の顔を撮影することも。

犯罪者につけ込む隙を与えないことが防犯につながる

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椛葉ちゃんに撮影の感想を聞いてみると「(撮影だと)わかっていても、怪しい人に話しかけられたり、腕をつかまれたりするのは怖かった」と言っていました。犯罪者は、子どもの弱さや優しさにつけ込んで、ジリジリと迫ってきます。

大人が側にいられないとき、子どもは自分で自分の身を守らなければなりません。怪しい人の見分け方や、万一のときの対処法を子どもと一緒に確認して、子どもを被害から守る対策をしておきましょう。

ステップ総合研究所 清永 賢二(きよなが・けんじ)さん

監修者:ステップ総合研究所 清永 賢二(きよなが・けんじ)さん

教育学・犯罪学者。専門は、犯罪行動生態学、青少年非行問題、子ども安全学。警察庁犯罪予防研究室長を経て、1995年に日本女子大学人間社会学部教育学科教授に就任。2000年に民間シンクタンク「ステップ総合研究所」を設立し、安全教育を行っている。著書に『防犯先生の子ども安全マニュアル』『大泥棒「忍びの弥三郎日記」に賊たちの技と人生を読む』(ともに東洋経済新報社)、娘である奈穂氏との共著に『犯罪者はどこに目をつけているか』(新潮新書)など。

(掲載日:2020年1月16日)
文:佐藤由衣
編集:エクスライト
撮影:有本真大
監修:ステップ総合研究所

通知機能付きの緊急ブザーと圧倒的な頑丈さを誇る「キッズフォン3」

意外な盲点! 元警察官が教える、数々の犯行から導き出される犯罪心理と親の心得

登録した連絡先以外からの着信やメールの受信をブロックすることが可能です。ウェブサイトの閲覧はできないため、有害なコンテンツにアクセスする心配がありません。緊急ブザーのストラップを引くと、搭載したカメラで撮影した写真と位置情報が保護者に自動で送信され、子どもの居場所と周辺の様子をすばやく把握することができます。

「キッズフォン3」を調べる

GPS機能に特化した、居場所がわかる安心。「どこかなGPS2」

意外な盲点! 元警察官が教える、数々の犯行から導き出される犯罪心理と親の心得

端末をランドセルに入れておくだけで、手元のスマホでいつでも居場所を確認可能。現在の居場所がわかる「いまどこ検索」、あらかじめ設定しておいた場所(学校など)への到着と出発を知らせる「ついたよ通知」など、わが子を見守る機能が充実しています。

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