皆さんは、集中して勉強したいとき、移動の合間に仕事をしたいとき、外出先でくつろぎたいときなど、どんな場所を使っていますか? 選択肢の一つとして広がりを見せているのが「コワーキングスペース」です。ソフトバンクの子会社、株式会社オファーズはコワーキングスペースを予約・利用できるサービス「WORKUS(ワーカス)」を提供。これまでは法人の企業向けに限定していましたが、2024年5月から個人契約でも利用が可能となりました。
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アクセスが良く、設備が充実した全国約300拠点のコワーキングスペースが利用できる
コワーキングスペースを利用する目的はさまざまです。例えばこんなものがあげられます。
- 時間の合間に仕事をしたい
- 自宅以外で周りを気にせず、集中したい
- 作業を必要な時間帯だけ自由に使いたい
- 打ち合わせや会議の場所を確保したい
一般的には空いている机やブースなどを利用しますが、場所によっては席が指定されている場合もあります。最近はおしゃれな内装にこだわった施設が増え、利用すること自体にあこがれを感じる方も多いそうです。設備はパソコンやスマホなどの充電を行うためのコンセントはもちろんのこと、インターネットを利用するためのWi-Fi環境も備わっているのが一般的です。
WORKUSはコワーキングスペースをパソコンやスマホから予約・利用ができるサービスです。アカウント情報と決済情報を登録し、位置情報から近くのスペースや、絞り込みによる検索によって利用したい施設が選べます。個人契約の会員なら月額基本料などは不要、30分単位での従量課金制です。
そして、全国に約90ブランド・300の拠点があり、主な施設としては「WeWork」と「SoloTime」があります。
- WeWork(ウィーワーク)
駅近に拠点が多くラグジュアリーな内装で、窓が大きく、広いラウンジなど開放感のあるのが特長。複数人が共用で使うラウンジ、少人数から最大20人まで利用できる会議室も利用可能。夜はラウンジでアルコールを提供しており、オフィスを利用するメンバーとのコミュニケーションも可能。
- SoloTime(ソロタイム)
首都圏中心に50店舗展開し、全て駅徒歩3分以内。防音性が高くデスク幅が広い1名用の完全個室が中心の店舗設計で、コスタコーヒーや大型冷蔵庫によるフリードリンク、無印良品のお菓子などの飲食サービスも充実。9月11日より提供開始予定。
ソフトバンク社員による利用から改良を重ねたサービス
WORKUSはもともとソフトバンクとグループ会社の社員のWeWorkなどの利用を目的として開発されたサービスです。どのような経緯で生まれて、個人向けのサービスにどのように発展させたのか、担当者に話を聞いてみました。
株式会社オファーズ プロダクト & マーケティング部
(左)永田 麻映(ながた・まえ)さん
(右)嘉田 智晃(かだ・ともあき)さん
WORKUSサービスを担当。
WORKUSが誕生した経緯を教えてください。
永田 「2021年3月にソフトバンクとグループ会社が『場所に縛られない柔軟な働き方』としてハイブリッドワークを推進していく中で、当初はWeWorkをメインとしたプライベートオフィスをソフトバンクの法人営業部門でも活用していました。その後全社員への拡大と、時間単位での利用を行いたいという相談を受けたのがきっかけです。
ソフトバンクの社員が簡単にWeWorkを使えるようにするため、モバイルアプリの開発が必要と考えました。当時はコロナ禍もあり、座席数のキャパシティ管理など1つのオフィスに人を集中させない管理ができたことは大きな成果となりました。ソフトバンク以外の企業からも要望があり、現在では法人契約として約150 社が導入しています」
他事業で導入したアイデアを取り入れ、利便性を向上
利用者から、サービスの改善要望が寄せられたそうですね。
嘉田 「例えば、チェックイン方法の改善です。コワーキングスペースの利用と終了時には、利用者によるチェックイン・チェックアウトの手続きが必要です。今までチェックイン時は利用者が予約画面を受付で見せ、受付の担当者がタブレットで読み込むという作業が必要でした。簡単な手順に見えますが、読み込むための端末を設置するだけでなく、人の作業が発生し、手間がかかります。
そこでヒントを得たのがPayPayが導入しているQRです。PayPayはQRを掲示するだけで専用の決済端末がなくても導入が可能なサービスとして普及しているアイデアを活用し、チェックイン専用のQRを設置。WORKUSのアプリでQRを読み取るだけでチェックインできる方法に変更したところ、施設側は読み取り端末の設置も不要となり、コスト軽減につながりました。
その他にも会議室の予約管理について、以前はフォームで予約を受け付け、担当者が手動で対応を行っていたところRPAで自動化し、処理にかかる時間を削減しました」
他にはどんな改善がありますか?
嘉田 「オフィスから出る際チェックアウトを忘れてしまったときに、外からでもチェックアウトできる『遠隔チェックアウト』も利用者のアイデアから機能を追加しました。スマホの位置情報と連携することで、利用オフィスから離れたのにチェックアウトされていない場合、スマホに通知が届きます。他にも改良を重ねた結果、ユーザーのサービス満足度は、3年間で56%から86%にまで向上しています」
勉強や仕事など集中したいときに。打ち合わせではゲスト招待も可能
個人利用を開始したのはなぜでしょうか?
永田 「WORKUSの法人契約利用者を対象に、サービス向上を目的としたアンケートを実施しています。その結果、会社のルールによる利用可能な拠点や回数の制限などが不便との声が多く寄せられました。そこで、自己負担でも利用したいかを調査したところ、4割以上の方から希望と回答があり、想定以上の需要があったことから、個人利用の拡大を行う方向になりました」
どのようなシーンでの利用がおススメですか?
永田 「自宅以外で集中できる環境を確保したい方に、仕事での利用はもちろんのこと資格取得のための勉強やリスキリングといった自己研さんなどにぴったりだと思います。出張時の働く場所として確保される方もいれば、最近では副業で活用される方もいらっしゃいます。アプリ内で領収書発行にも対応しています。
また、会議室を予約いただくと追加費用不要でゲストの招待ができますので、打ち合わせや研修、セミナー、ワークショップなどの用途でも利用できます。平日以外の土日祝日の利用もできるスペースが増えていますので、気軽に使っていただきたいですね」
WORKUSはスマホやパソコンから簡単に利用ができます
スマホのアプリはいつでも、どこでもコワーキングオフィスを予約できます。パソコンからも利用が可能です。
(掲載日:2024年9月4日)
文:ソフトバンクニュース編集部