宮崎市教育委員会とPestalozzi Technology株式会社(ペスタロッチテクノロジー)、ソフトバンク株式会社の三者は、学校教育におけるデジタル活用(教育DX)の実現と教員のスキル向上・育成に役立つ教育を実践することで、子どもたちの新たな学びの創出や教職員の働き方改革を目指した協定を、2025年5月22日に締結しました。密な連携と協働により、これからの時代のあるべき学校教育に関する研究などを推進します。
宮崎市教育委員会の黒木貴 教育長は「安全で安心できる環境の中で、一人一人の可能性を最大限伸ばせる学校を目指し、多様性への対応や学校教育のスリム化・重点化、学校風土や働き方改革など、現在、政策を進めている。その中で教育DXは大きなテーマである」と昨年度末に策定した「第三次宮崎市教育ビジョン」について言及しました。これまで行ってきた体力テストについては「子供たちの体力向上や生活習慣改善への有効な手だてに結びついてこなかった」とデータの蓄積や活用、経年変化などを追跡できていなかったことが課題だったと振り返ります。今回の協定においては、ペスタロッチテクノロジーが提供する体力テストデジタル集計システム「ALPHA(アルファ)」の活用を進める一方、ソフトバンクの協力の下、体力テストで得たデータを行政データと紐づけることで、子どもたちの健康や体力増進に有効な施策の構築を進めていきます。
ペスタロッチテクノロジーの井上友綱 代表取締役社長 CEOは、「宮崎市内の小学校並びに、中学校で『ALPHA』の利用を予定している。ただ『ALPHA』を使っていただくだけではなく、体力テストにより当社に蓄積された運動データを行政データと掛け合わせることで、さまざまなことが課題として見えてくるのではないか。出てきたデータをどのように活用するかによって、子どもたちのより豊かな将来を見据えた成長と、現場の先生方が教育を行う上での指標にしていただけると考えている。ぜひ、この取り組みを実りあるものにしていきたい」と、連携への強い意欲を見せました。
行政データとの連携実現に向けたデータ分析、利活用支援を行うソフトバンクの公共事業推進本部 本部長の柏木陸照は、「全国のさまざまな学校で教育データを改善に役立てているが、行政として市内全ての児童生徒のデータを集計し、行政データと連携させる取り組みは、九州地域の中では初めてだと思う。データ活用の本質は “つなげること” で価値が出てくる。まさにわれわれがそれを体現するため、教育行政データと一般市長局の行政データとを連動させることで、今までにないデータを作り上げていきたい。データの関連性やレベルアップを行い、先生方や児童生徒・ご家庭の皆さま方を通じて地域の発展に貢献していきたい」と抱負を語りました。
ソフトバンクのサステナビリティ
今回紹介した内容は、「DXによる社会・産業の構築」に貢献することで、SDGsの目標「1、2、3、8、9、11、17」の達成と社会課題解決を目指す取り組みの一つです。
(掲載日:2025年6月2日)
文:ソフトバンクニュース編集部