
日々の仕事の中で、よくある業務のひとつが報告書や説明資料などを作るための資料業務。社内資料、営業資料、プレゼン資料と、作成する目的や内容はさまざまですが、いざ作ろうとすると、情報収集からはじめて、構成の検討、デザインを考慮した作成・調整など、意外と時間がかかってしまいますよね。実際に、ソフトバンクの社内アンケートでは、1日2時間以上を資料業務に費やしているという結果が。ソフトバンクに限らず、資料業務に課題を感じているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。
そんな資料業務が、特別な知識なしでAI(人工知能)と会話するだけで作れるとしたら。大幅な効率化を可能にする生成AIチャットサービス「satto workspace」について担当者に聞きました。
目次

話を聞いた人
ソフトバンク株式会社 IT統括 iPaaS事業開発本部 ユーザーリレーション課
石原 友介(いしはら・ゆうすけ)
satto workspaceのユーザーリサーチ責任者を担当

話を聞いた人
ソフトバンク株式会社 IT統括 iPaaS事業開発本部 プロダクト開発課
田島 一毅(たじま・かずき)
satto workspaceのプロダクト責任者を担当
時間がかかる資料作成業務をAIが効率化してくれる「satto workspace」
生成AIの利便性を誰もが享受できる社会を目指し、仕事がサッと片付くAIツールとして、新しいエンタープライズ向け生成AIサービス「satto workspace」を、2026年春をめどに提供開始します。これまで時間がかかっていた資料作成業務を効率化するサービスです。
石原 「日本では、ビジネスパーソンの多くが資料作成業務に追われています。社内アンケート結果でも、1日で1人あたり2時間も資料作成を行っているという結果が出ました。負荷を感じているという声も多く、これはどの企業やビジネスパーソンにも当てはまるのではと思います。生成AIを活用することで労働生産性を上げることができるのではないかということで開発に至りました」

ただ、生成AIに資料作成を任せると言っても、なかなか思いどおりにはいかないのでは… という懸念もありますよね。「satto workspace」は、実際に使うことを想定して、さまざまな工夫がなされていると言います。
田島 「工夫したポイントは3つあります。まず1つ目が、生成AIにあまり慣れていない人の目線で企画されているということです。生成AIが身近になりつつありますが、まだまだ使いこなせていない方も多いと感じています。『satto workspace』は、誰もが使いやすい、ユーザーにやさしいプロダクトになっていると思います。次に、日本らしいスライドを作成することができるという点です。自社フォーマットで出力することができ、テキストや図などの情報量が多いスライドも作ることができます。
最後に3つ目としては、資料作成にかかるフローをすべてカバーできるという点です。資料をつくるには情報収集、骨子作成、スライド作成といったフェーズがありますが、『satto workspace』だけですべてを完結することができます」
生成AIによる資料作成というと、難しい知識やAIへの複雑な指示が必要だと思われがちですが、「satto workspace」は特別な知識やプログラミングの知識は不要です。AIにチャット形式で指示すると、そのまま業務で使える資料を生成してくれる様子を紹介します。
①AIと会話するだけで資料が完成
例えば稟議に添付したい資料を作成したいとき、チャットで「稟議資料作成」と話しかると、「satto workspace」側からどういった稟議資料を作成したいのかを問いかけてくれます。質問に回答するように概要を伝えていくと、稟議資料のアウトラインを提案してくれました。

できあがったスライドをブラッシュアップさせたいときも、各スライドごとにAIに指示することが可能。「文字が多いので箇条書きにしてほしい」「このグラフは円グラフにしたい」といった指示も会話形式で指示できるので、質の高い資料を簡単に短時間で作成できます。


②高クオリティなアウトプットが可能
AIに指示しただけの資料が本当に使えるの? と思うかもしれませんが、「satto workspace」なら商談などでそのままつかえるビジュアルでアウトプットしてくれます。アウトプットイメージを見ながら、追加修正も可能です。

③資料に必要な情報がすぐに見つかる
社内のデータやインターネット上の最新情報を引き出すRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を搭載。ユーザーのあいまいな質問でも必要な情報を提示してくれるので、データ探しにかかっていた時間が削減できます。

「satto workspace」による稟議資料の作成イメージ
ユーザーの声とともにプロダクトを育てていきたい
開発する上で大切にしていたことはありますか?
石原 「『satto workspace』はユーザーを第一に考え、数々の検証を行ってきました。資料作成のフローを細分化し、フローごとの課題をヒアリングしては、検証・分析を何度も繰り返すことで最適なソリューションを生み出してきました。ユーザーの声から生まれた課題をもとにした開発を行うことにより、本当に使えるプロダクトになったと自信をもって言えます」

「satto workspace」を実際に活用している事例はありますか?
石原 「ソフトバンクではすでに2025年6月から先行導入しており、すでにポジティブな意見を多くいただいています。通常は8時間かかる作業を0.5時間で完結できたという事例や、自分の思いをくみ取ったうえでストーリー立てて資料の形にしてくれた、などの声もありました。日々の業務に追われるなかで、抜本的な業務改善につながっていると感じます」
高クオリティな資料がすでに次々と生まれているんですね。今後の展望を教えてください。
田島 「今までは社内での検証を進めていましたが、12月からは社外の一部企業に先行で導入いただき、検証を開始します。今後はより日本の企業の業務に自然に取り入れられるプロダクトに仕立てていきますので、ぜひご期待ください」

プレスリリース
(掲載日:2025年11月17日)
文:ソフトバンクニュース編集部




