株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下「SMBCグループ」)、富士通株式会社(以下「富士通」)、ソフトバンク株式会社は、持続可能な医療の実現に向けた健康・医療分野での業務提携に関する基本合意書を2026年5月18日に締結、翌日5月19日に共同記者会見を開催しました。
SMBCグループ 取締役 執行役社長 グループCEO 中島達氏、富士通 代表取締役社長 CEOの時田隆仁氏、ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一が登壇し、各社が担う役割について説明しました。
目次
SMBCグループ「顧客基盤と金融サービスでヘルスケアを届ける」

SMBCグループの中島達氏は、富士通が「データプラットフォーム」、ソフトバンクが「ユーザーアプリ」を主導し、SMBCグループは顧客基盤を活用して、より多くの利用者に次世代のヘルスケアサービスを届ける役割を担う、と3社の役割について説明しました。
日本が直面する「2040年問題」に触れ、生産年齢人口の減少と医療費負担の増大が進めば、現役世代の可処分所得が圧迫され、また、少子化がさらに進むと「負の連鎖」に陥りかねないと指摘。

その解決の鍵として中島氏が掲げたのが、「シニアを含む全世代の健康と活躍」です。全ての世代が健康を維持し、長く社会で活躍することで、医療費の増加を抑え、労働力不足を緩和し、現役世代の負担軽減にもつなげる。こうした好循環を生み出すために、3社はデータやAI、スマートフォンなどのデジタル技術を活用し、「国産ヘルスケア基盤」の整備に取り組むと説明しました。
SMBCグループは、ソフトバンクとの提携に基づき「Oliveヘルスケア」の提供を2026年3月に開始しています。今回の提携により、このサービスをさらに進化させるとともに、金融サービスとの連携・融合を進め、「お金と健康の両面で託す安心感」の提供を目指すと述べました。
また、SMBCグループの「プラスメディ」は、患者向けの通院支援アプリを展開しています。医療データを本人がスマホで閲覧・管理できるようにし、通院ストレスの軽減や病院の業務効率化につなげてきた実績があり、こうした医療機関との関係性も今回の提携の重要な役割を担うと説明しました。

富士通「医療データを安心・安全に流通させる基盤を構築する」

続いて登壇した富士通の時田隆仁氏は、先端テクノロジー、医療分野のナレッジ、業種を超えた社会課題解決の知見を生かし、本提携に貢献すると説明。富士通がこれまで培ってきた高い技術と顧客との関係性を活用し、医療データの安心・安全な流通を支えていきます。

今回構築を目指すのは、個人の健康データと、医療機関が持つ電子カルテ情報などを連携させ、新たな価値を生み出す「国産ヘルスケア基盤」です。個人向けの領域では、ソフトバンクが中心となり、健康に寄り添うAIを実装したアプリなどを通じて、健康増進に役立つ情報を提供します。一方、プラットフォームの領域では、富士通がデータプラットフォームの構築をリード。「医療機関によって仕様が異なる多様な医療データを、安心・安全に流通できる仕組みとして整えていく」と説明しました。

ソフトバンク「ユーザーアプリで一人一人に寄り添うヘルスケア体験を提供する」

ソフトバンクの宮川潤一は、日本の医療費が今後さらに増加していく見通しに触れ、「もはや医療業界だけの課題ではなく、国家存続の課題とも言える」と危機感を示しました。その上で、国産ヘルスケア基盤の構築に向け、ソフトバンクが「ユーザーアプリ」の開発を主導していくと説明しました。
このアプリでは、歩数、血圧、睡眠時間などの健康データと、電子カルテ、処方、服薬、検査などの医療データを連携させ、一人一人に寄り添うヘルスケア体験の提供を目指します。

具体例として、歩数データと健診結果を組み合わせた生活習慣改善アドバイスを紹介。例えば、「1日3,200歩」という活動量のデータと、「血圧が高め」という健診結果をもとに、その人に合った運動習慣の改善を促します。また、「平均睡眠時間4時間45分」というデータと睡眠外来の受診履歴を組み合わせ、スマートフォンの利用を控えるよう促すなど、不眠改善につながるアドバイスを届ける例も示しました。


さらに、アプリには受診予約や決済機能も搭載する構想を紹介。症状や受診履歴を踏まえて医療機関の候補を提示し、予約や変更、診療後の支払いまでをアプリ内で完結させることで、利用者にとってシームレスな医療体験の実現を目指します。

このアプリを、3社の顧客基盤を活用して拡大し、将来的に4,000の医療機関、6,000万人規模のユーザー利用を目指すと説明。また、診療情報共有、処方情報連携、予防・健康支援などを通じて医療リソースの最適化に取り組み、将来の医療費増加幅における5兆円規模の抑制を目指すと語りました。


最後に宮川は、「国産ヘルスケア基盤を進めるには壁もあるが、今こそ取り組むべきことだと考えている。わが国の誇る国民皆保険制度が維持できるよう、賛同する企業や病院、自治体がいれば、仲間を増やしながらぜひ一緒に取り組んでいきたい」と今回の提携を総括しました。
関連プレスリリース
SMBCグループ、富士通、ソフトバンク、健康・医療分野での業務提携に合意し、持続可能な医療の実現に向けて国産ヘルスケア基盤を構築(2026年5月19日、株式会社三井住友フィナンシャルグループ、富士通株式会社、ソフトバンク株式会社)
持続可能な医療の実現に向けた健康・医療分野での業務提携に関する 3社共同記者会見
- [株式会社三井住友フィナンシャルグループ 執行役社長 グループCEO 中島 達] プレゼンテーション資料(1.24MB/10ページ)
- [富士通株式会社 代表取締役社長 CEO 時田 隆仁] プレゼンテーション資料(1.90MB/6ページ)
- [ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一] プレゼンテーション資料(46.4MB/15ページ)
(掲載日:2026年5月19日)
文:ソフトバンクニュース編集部




