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AIとセンシング技術で健康に関するリスクを “見える化”。行動の変化によるフレイル早期予防を実証

AIヘルスチェック

スマートフォンで顔を撮影するだけで、自分の健康状態を可視化できるアプリがあったら、健康管理のハードルが下がりそうですよね。こうした仕組みを活用し、ソフトバンクではフレイル予防に関する実証実験を行いました。本実証の内容や成果を紹介します。

スマホで顔を撮影するだけで健康チェック。 フレイル予防の実証を実施

HELPO画面

日本では2040年にかけて高齢化が進み、医療・介護ニーズの増加と担い手不足が課題となっており、データやデジタル技術を活用した新たな健康づくりが求められています。中でも身体機能の低下や社会参加の減少などが重なって進行する「フレイル」は、自覚しづらいため、早期の気づきと継続的な行動の改善が重要とされています。

こうした課題に対し、ソフトバンクはデジタル技術を活用し、健康状態を “見える化” することで、フレイルの早期の気づきや運動習慣の定着などの行動変容につながるのかを検証する実証実験を行いました。

実証実験は、愛知県の大府市(おおぶし)と刈谷市で2025年11月〜2026年1月にわたり実施され、各市から住民52名(平均年齢約70歳)が参加。ソフトバンクの子会社であるヘルスケアテクノロジーズ株式会社が提供するヘルスケアアプリ「HELPO」を活用し、参加者の歩数データの取得やアンケート調査を行いました

実証全貌

また、本実証専用の機能として試験的に導入された「AIヘルスチェック」で、日常生活の中では自覚しづらい健康状態の変化を見える化しました。

AIヘルスチェックイメージ画像

「AIヘルスチェック」は、スマートフォンに搭載されている光学センサーとAIを活用して、撮影した動画から血流データを抽出しAIで解析。健康に関するリスク値を算出し、自律神経スコア、ストレス指数などの状態を測定できます。結果も分かりやすくグラフで表示され、前回との変化を比較できたり、リスクに対するアドバイスも確認できます。健康リスクに気付くことで、行動変容の促進が期待されます。

AIヘルスチェックイメージ画面
AIヘルスチェック撮影シーン

この機能に加えて、歩数データの取得、健康相談チャット、歩数などに応じたポイント付与などの機能も組み合わせ、参加者が楽しみながら実証に参加できる環境を整えました。

また、臨場での睡眠セミナーやチーム対抗のウォーキングイベントなどの施策を通じて、参加者の継続的な取り組みを支援しました。

参加者集合シーン①
参加者集合シーン②

健康状態の見える化がもたらした参加者の変化。一定層の約3分の2で活動量が改善傾向に

この実証は、愛知県が推進する「あいちデジタルヘルスプロジェクト」の一環として実施されました。同プロジェクトは、デジタル技術を活用して健康寿命を延ばすことを目指す取り組みで、企業や自治体、医療機関などが連携して進められており、ソフトバンクは幹事企業として参画しています。

実証で取得した以下のデータをもとに、参加者の状態変化を検証しました。

  • スマートフォンによる歩数データ
  • スマートフォンのカメラを用いたAIヘルスチェック
  • アプリ内アンケート
  • 初日および終了時に実施したフレイル測定(握力・歩行速度・認知機能など)

その結果、参加者の意識や行動には変化が見られ、フレイルにおける「行動変容ステージ※1」が改善した参加者は約67%※2。また、ウォーキングイベント期間中は平均歩数が全体の約36%増加するという結果が得られました。実証終了時点でも、約88%と高い参加継続率を維持しました。

  • ※1
    フレイルの行動変容ステージは、健康な状態から要介護状態へ移行する前段階(フレイル)において、運動や食事改善などの予防的行動をとる心理・行動の段階を5段階(無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期)でモデル化したもの
  • ※2
    フレイル予防に向けた運動に関する行動変容ステージが、関心期、準備期、実行期の参加者が対象
行動変容ステージスライド
歩数増加のきっかけスライド

参加者からは、次のような声が寄せられ、データの可視化に加え、取り組み方の工夫が継続行動につながった様子がうかがえます。

  • 「数値で変化が見えることで、毎日の歩行を意識するようになった」
  • 「目標が明確になり、継続しやすくなった」
  • 「歩数を見ること自体が楽しみになった」
  • 「チームで取り組むことで続けやすかった」

参加者の声

こうした結果を踏まえ、実証を担当したソフトバンク 次世代戦略本部 ソリューション企画部 川嶌英渡と同本部 事業管理部 平野里彩は、今回の取り組みについて次のように振り返ります。

話を聞いた人

ソフトバンク株式会社 次世代戦略本部

川嶌 英渡

ソリューション企画部

川嶌 英渡
(かわしま・ひでと)

平野 里彩

事業管理部

平野 里彩
(ひらの・りさ)

川嶌 「ヘルスケアテクノロジーズが提供するデジタルソリューションを活用したデータの可視化によって 、参加者の意識や行動に変化が見られたことは、フレイル予防における有効性をしっかり確認でき、大きな手応えを感じました 。一方で、継続的に利用していただくための工夫や、より多くの方に活用いただくための仕組みづくりの重要性も改めて認識しました」

平野 「今回の実証を通じて、取り組みの意義や現場での変化を、より多くの方に分かりやすく伝えていくことの重要性を感じています。フレイルへの早期対応を社会に根付かせることで、将来的な医療・介護人材不足の解消や 、地域全体の医療費の抑制にもつなげていきたいと考えています。

ソフトバンクは、フレイル予防につながるソリューションを通じて、高齢化社会における健康寿命の延伸など社会課題の解決に資する取り組みを今後も推進していきます」

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(掲載日:2026年5月18日)
文:ソフトバンクニュース編集部