ソフトバンク、ドコモ、auの携帯3社が力を合わせて開発! メッセージアプリ「+メッセージ」の知られざる開発秘話

ソフトバンク、ドコモ、auの携帯3社が力を合わせて開発! メッセージアプリ「+メッセージ」の知られざる開発秘話

2018年5月9日にリリースされたメッセージアプリ「+メッセージ(プラスメッセージ)」。ソフトバンク、ドコモ、auの携帯3社が共同開発したサービスです。

シンプルでわかりやすいメッセージアプリとして着々とユーザーを増やしていますが、2018年11月から、3社共同で「+メッセージ」をもっと多くの方に使ってもらうためのキャンペーンを実施しています。ただ、実際のところその魅力はどこにあるの? 他のメッセージアプリとの違いは? どう使えばいいの? などは気になるところ。

今回は、3社の企画開発担当者に「+メッセージ」開発から現在までのあれこれやキャンペーンの裏側などについて語っていただきました!

「+メッセージ」ってなに?

+メッセージ

ソフトバンク、ドコモ、auが提供する、電話番号だけでメッセージを送受信できるメッセージングサービス。テキストはもちろん、写真、動画、スタンプなどのやりとりが可能です。しかも、文字数をほぼ気にすることなく、500点以上のオリジナルスタンプを無料で使えちゃいます。

また、面倒なIDやパスワードの設定が不要。電話番号のみでやりとりできるので、なりすましや乗っ取りの心配もなく、安心してご利用いただけます。

気合の入った座談会メンバー

ソフトバンク 勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん(写真:右)
テクノロジーユニット API設計部 担当課長。ソフトバンクの通信事業のテクノロジーユニットで、コンシューマサービスの企画・開発に従事。「+メッセージ」ではソフトバンクのプロジェクトマネージャーを担当。

NTTドコモ 戸部章子(とべ・あきこ)さん(写真:左)
スマートライフ推進部コミュニケーションサービス担当 担当課長。携帯電話/スマホのソフトウェア開発業務を経て、現在は「+メッセージ」やメールなどのメッセージングサービスに関する企画業務に従事。

KDDI 東和也(あずま・かずや)さん(写真:真ん中)
商品・CS統括本部 商品企画本部 サービス企画部 メッセージグループ マネージャー。「+メッセージ」やSMSなどのメッセージングサービスに関する企画業務に従事。

「頑張るぞ!」(「+メッセージ」のポーズ)

前代未聞の携帯3社の共同プロジェクト! 「+メッセージ」ができるまで

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「+メッセージ」を作ろうと思った経緯について教えてください。

東和也(あずま・かずや)さん

「スマホの時代になって便利なメッセージアプリがたくさん登場する中、『送信可能文字数が少ないSMSは使いづらい』『フリーメールを使用するお客さまが増えてキャリアメールが使われなくなった』という課題がありました。3社でお客さまの利便性向上のための話し合いを行い、共同で使いやすいサービスを作ってみようと思いついたんです」

3大キャリアの共同開発というのはかなり珍しいですよね。プロジェクトに加わってどのような印象を受けましたか?

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「今回のように、仕様まで作り込んでサービスを共同開発するのは初めての試みですね。通常だと社内だけのルールで行うものですが、3社それぞれの意見やこだわりを盛り込むのが難しかったところです。意見のすり合わせには一番労力をかけましたね」

3社のポリシーや考え方で議論が白熱!

例えば、どんな点で意見の違いがありましたか?

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「『既読機能のオン/オフをつけるかどうか』は議論しました。『既読機能はいらない』という意見もあれば『あるからこそ便利だ』という意見もある。
ただ、会社間で意見が割れるというよりは、年代や性別、どんな利用シーンで使用することを想定しているかによって意見が分かれますので、各会社内の企画開発チーム内でも意見が分かれました。結局、初期状態は既読をオンにし、設定でお客さまがオフにもできるようにしました」

東和也(あずま・かずや)さん

「各社のポリシーやこれまでの実績、サービスの背景などがあるので、意見が分かれる部分は多かったですね。他にも『プロフィール画像の公開範囲』についても悩みましたね。最終的には、親しい間柄のお客さま同士が使うものなので、基本的にはお互いの電話番号がアドレス帳に登録されていれば、プロフィール画像がすべて表示される仕様にしました。」

サービスの肝、サービス名称が全然決まらない…

ターゲット層を広く設定しているからこそ、多くのユーザーにとって使いやすいのはどんな形なのか議論されたのですね。他にこだわったポイントはありますか?

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「シンプルで使いやすく、かつ各社の印象に寄らないデザインを心がけました。テーマカラーも3社のブランドカラーは外しています」

東和也(あずま・かずや)さん

「カラーチェンジで4色から選択できるようになっています。基本カラーは、王道のブルーに先進性を意味するパープルの入ったパープルブルーで、他にミント、ピンク、モノトーンがあります」

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「カラーは比較的すぐに決まりましたが、アイコンやサービス名称についてはかなり議論しました。特にサービス名称に関しては、3社で合計数百案を持ち寄り、10候補までは絞りましたが、その後が決まらなくて……。最終的にはユーザーアンケートで今の名称『+メッセージ(プラスメッセージ)』になりました」

他のメッセージアプリとの違いやこだわり機能。担当者はどう使っているのかも見せてもらった

スマホのメッセージアプリといえば、他サービスがかなりのシェアを占めています。そことの差別化について、チーム内ではどのような話し合いがありましたか?

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「『他のメッセージアプリとは使い分けていただき、共存していくもの』というのが3社の共通認識です。ヒアリングしたところ、友人や家族などのくだけた会話をする相手と、仕事関係者などのフォーマルなやりとりをする相手とはサービスを使い分けたいという声を聞くことができました。そういうニーズに対応したいと思っています」

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「写真や動画を簡単に送り合えるなど、他のメッセージアプリの良いところは取り入れました。一方で、アカウント作成のIDやパスワードの設定などはハードルの高さがあると実感していたので、『+メッセージ』では初期登録の簡単さを心がけています。ダウンロードするだけですぐに始められますよ。SMSは送信ごとに料金がかかっていましたが、『+メッセージ』サービス利用者同士なら、パケット通信料だけでやりとりできるのも特徴です」

「+メッセージ」はスタンプが利用できるのも特徴ですよね。

東和也(あずま・かずや)さん

「現在、スタンプはすべて無料で提供して、人気クリエイターのものも多々あります。数や種類やパターンについては、お客さまのニーズがあれば、一般のクリエイターが販売できる形式についても検討していきたいと考えています」

それぞれ違う使い方。担当者の「+メッセージ」画面を見せてもらいました

KDDI 東さんの使い方
「家族と使用することが多いですね。遠方の母とはもともとSMSでやりとりしていたのですが、『+メッセージ』に変えてから既読が分かるようになって安心感が増しました。スタンプがあるのでコミュニケーションも取りやすくなったと思います」

東さんは家族とのコミュニケーションに。スタンプを使えば気持ちが伝わりやすい!

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NTTドコモ 戸部さんの使い方
「よく食事や旅行に行く友人グループでのやりとりに活用しています。『+メッセージ』にはスケッチ機能があるのですが、待ち合わせ場所がわからなかった友人に、画像上に印をつけて送れたのが便利でしたね。頻繁に使う機能ではないかもしれないですが、文字で伝えるよりも手軽に表現できますよ」

戸部さんは友人との連絡に。スケッチ機能を使ってよりスマートに情報を伝えています。

ソフトバンク 勝目さんの使い方
「この3人だけのグループがありまして、ちょっとした情報共有やコミュニケーションに使用していますよ。電話で連絡できない状況や、メールするほどでもないようなささいな連絡事項や内容確認などをすぐに手軽にやりとりできるがいいですね」

勝目さんはビジネスシーンで有効的に活用。リアルタイムで連絡を取り合っています。

仕事に使うとなるとセキュリティ面で懸念はありませんか?

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「会社の情報セキュリティポリシーでメッセージなどの添付は禁止されているので、書類添付といった業務に直結するものは『+メッセージ』では避けています。ビジネスシーンでは『ちょっとした連絡手段』という使い方がベターかなと。すべての連絡やコミュニケーションを+メッセージでまかなうということは難しいと思うので」

東和也(あずま・かずや)さん

「『+メッセージ』は、電話番号をベースにしているため、本人であることが担保されています。キャリアが認証しているので、なりすましや乗っ取りはできません。使っている技術は違いますが、なりすましや乗っ取りに関しては電話やSMSと同じくセキュリティ強度は高いです」

セキュリティの強さは、携帯会社ならではの強みの一つですね。

より多くのお客さまに使っていただくための課題と3社が力を合わせてキャンペーンを行う理由

リリース後の各社への反響はいかがでしたか?

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「メッセージ機能がシンプルで使いやすい、無料スタンプがかわいい、などと好評でしたし、地図情報やスケッチなど、新しい機能でのやりとりを楽しんでいただけているようです。Android搭載機種は既存のメールアプリである『SoftBankメール』がある中でリリースしたので、『SoftBankメール』を使い慣れているお客さまにも『+メッセージ』を使っていただけるようにアプリを改善していきたいと考えています」

東和也(あずま・かずや)さん

「SMSアプリを『+メッセージ』で置き換えるというやり方で、既存のAndroidユーザーにはアップデートという形で提供しました。アプリが変わったことに対してどんな反応があるか心配していましたが、チャットUIで親和性があったためかすぐなじんでいただけたようで、SMSを使っていた方からは喜びの声を想像以上にいただけました」

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「お客さまが自らアプリをダウンロードする形でスタートしました。リリース当初は新しい機能を使いたいというトレンド好きな方やアプリに関心のある方々に多く使っていただいていましたね。最新の主なAndroid機種では、本アプリをインストールした状態で提供しています。また、らくらくスマートフォンをお使いのお客さまからも使いたいという声が多かったため、9月から一部の機種に対応しました」

リリース後は3社それぞれの動きがあったのですね。そんな中、現在はTwitterと連動した3社共同のキャンペーンを行っています。

東和也(あずま・かずや)さん

「サービス開始前から、どう盛り上げていくかという議論の中で、キャンペーン企画の構想はありました。ちょうど年末年始で帰省される方も多いと思うので、そのタイミングでサービスの認知を上げていく狙いです」

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「オリジナルキャラクターを作り、シュールで少しかわいらしさをもったビジュアルにしたかったためこのキャラクターにしました」

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「3社のロゴがしっかり分かるようにキャラクターデザインもこだわりましたね。Twitterユーザーに受け入れられやすいものを考えて、動画などのクリエーティブも『真面目と見せかけてとっつきやすい』というギャップを狙っています」

キャンペーンに合わせてオリジナルのスタンプもリリースされていますね。

ソフトバンク 勝目「スマホをテーマにして、ファンの多い人気クリエイターにオリジナルで描き下ろしていただいたり、動画と同じクリエイティブのスタンプを制作したりしています」

Twitterを見ていると、キャンペーン企画の反響もすでに多くあるようですが、「+メッセージ」の今後の展望について聞かせてください!

東和也(あずま・かずや)さん

「お客さまの声をもっと聞いて、サービスをアップデートしていきたいと考えています。そのためにも、たくさんの方に知っていただき、使っていただきたいですね。今までSMSを使っていなかった方にも気軽に利用していただければと思っています」

戸部章子(とべ・あきこ)さん

「そうですね。使い方がわからないというお客さまもいると思うので、『こう使うと便利だよ』と具体的な提案を今後も発信していきたいです」

勝目雅大(かつめ・まさひろ)さん

「『+メッセージ』には招待機能があるので、使い始めたお客さまが家族や友人たちを招待して、お客さま同士の広がりが生まれることを期待しています。『+メッセージ』なら電話番号さえ知っていれば、メッセージや写真、スタンプもやりとりできます。文字数をほぼ気にせずにコミュニケーションを楽しんでいただきたいと思います」

「+メッセージ」は長文のテキストや画像、スタンプも気軽に送れるだけでなく、電話番号のみでやりとりできるので、なりすましや乗っ取りの心配もなく、安心して使えるメッセージサービスです。ぜひ皆さんもこの機会に使ってみてください。

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(掲載日:2018年12月21日)
文:鈴木朋子+ノオト
撮影:栃久保誠

家族と、友人と、取引先と、電話番号だけで使える「+メッセージ」をみんなで使ってみよう!

ソフトバンク、ドコモ、auが提供する、電話番号だけでメッセージを送受信できるメッセージングサービス。テキストはもちろん、写真、動画、スタンプなどのやりとりが可能です。しかも、文字数制限をほぼ気にすることなく、500点以上のオリジナルスタンプを無料で使えちゃいます。

(ソフトバンクユーザーの方)こちらからアプリをダウンロードできます

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使い方に困ったらこれ! (ソフトバンク版)「+メッセージ」使い方ガイド

初期設定のやり方から、メッセージ・スタンプなどの利用方法、バックアップ・復元方法まで、「+メッセージ」の使い方に迷わない情報がそろってます。

【プロ直伝】スマホのカメラでイルミネーションをキレイで簡単に撮る5つのポイント

【プロカメラマン直伝】スマホのカメラでイルミネーションをキレイで簡単に撮る5つのポイント

イルミネーションや夜景がキレイな季節ですね。キラキラと輝く光の景色に感動して、スマホで写真を撮ろうとしたけど、なかなか上手には撮れずに悔しい思いをしたことがある方は多いのではないでしょうか。実は標準のカメラアプリでも、撮り方次第でこんなに変わっちゃうんです!

写真①:シャッターボタンを押しただけ

写真②:ほんのひと工夫

写真①の場合、実際の景色より暗く見えて何かガッカリしそうですが、写真②だと“キラキラさ”があって、すぐにSNSに投稿したくなりそうな写真ですよね。この写真の違い、実はスマホに搭載されているカメラの機能を使って、ちょっと気をつけるだけで生み出したものなんです。そこでスマホのカメラでキレイにイルミネーションを撮影するポイントについて、プロ写真家の神崎洋治さんに聞いてみましたよ!

神崎 洋治(こうざき ようじ)

神崎 洋治(こうざき ようじ)

TRISEC International,Inc.代表。
テクニカルライター兼コンサルタント。雑誌、「ロボスタ」等のウェブメディア、新聞等でIT関連の寄稿多数。報道写真や商業写真を年間4千枚以上撮影。デジタルカメラやレタッチ関連の書籍も多く執筆、監修しているほか、初心者向けに撮影やレタッチ講座の連載、人を惹きつける写真の撮り方の講演実績など多数。
Twitter:@internetman

「今回は東京ミッドタウン日比谷と東京ミッドタウン(六本木)におじゃまして、イルミネーションを実際に撮影してきました。ぜひ今回お伝えするポイントを活用して、ワンランク上のイルミネーションを撮りまくってみてくださいね」

スマホでイルミネーションを撮影するポイントはこちら!

ポイント①:明るさを意識してキラキラ度アップ

最初に紹介した写真はスマホのカメラの「明るさ補正(露出補正)」を使って、写真の明るさをアップして撮ったものです。最近のスマホのカメラは性能が高く、“シャッターボタンを押す”だけでそこそこキレイな写真が撮れるのですが、明るさの調整(露出補正)をすることでもっと良くなるんです。

方法は簡単!スマホのカメラで撮影する画面でピントを合わせたい場所の画面をタップすると太陽のマークが表示されるんです。

ピントを合わせたい箇所をタップすると四角いマークと太陽のマークが表示される

その画面で、太陽のマークを指で上にドラッグすると、写真の明るさがアップしていくんです。

指で太陽のマークを上にドラッグすると明るさがアップする

たったこれだけで、明るい“キラキラ”の写真を撮ることができますよ!

写真③:シャッターボタンを押しただけ

写真④:明るさの調整(露出補正)

別の角度でもう1パターン撮影してみました。

ポイント②:本来の色がなくなる!? 白飛びに注意

明るさ補正でキレイな写真を撮ることができるのですが、注意点があります。それは明るく設定すればするほど、本来は青や黄色く光っている電球やライトアップが、白くなっていきます。それは写真を明るくし過ぎたために発生する「白飛び」というものです。

イルミネーションでは「白飛び」を狙ってキレイに撮影する場合もありますが、本来の色がなくなってしまうため、あまりカッコイイものではありません。画面で明るさを確認しながら、「白飛び」しないように、上手に調整しましょう。

明るさ調整の比較

写真⑤:シャッターボタンを押しただけ

写真⑥:明るさを少しだけアップ

写真⑦:明るさをさらにアップ(ショーウィンドウの黄色がキレイに映える)

写真⑧:明るさをさらにアップ(ショーウィンドウの黄色や、樹木のイルミネーションが白飛びする)

ポイント③:輝きが増す! ピントと明るさを合わせる位置を選ぼう

人を撮影する場合、スマホのカメラが一番近くの人の顔を検知し、「ピント」(フォーカス)と「明るさ」を自動でその人に合わせるように設定されているため、シャッターボタンを押すだけでキレイな写真を撮ることができます。

しかし、イルミネーションを撮る場合は、ピントと明るさを合わせたい被写体をタップして指定します。今回では写真のクリスマスツリーをタップすることで、ピントと明るさを合わせます。これを利用することで、写真の明るさをコントロールできます。

画面上のクリスマスツリーをタップすると黄色い四角枠が表示され、「明るさ」が最適に自動設定される。

ちなみに、左側の木の枝をタップするとどうなるでしょうか。ピントも変わり、暗い部分に明るさが自動調整されるので、クリスマスツリーの明るさが少し強すぎるような印象になります。ポイントとしては、自分自身が撮影した地点から近い、暗めの箇所を探し、タップすると自動調整でも良い明るさがでてきますよ。

暗い木の枝をタップした画面。タップしたところに合わせてカメラが自動的に写真の明るさをアップするため、クリスマスツリーの輝きがもっと増します。(クリスマスツリーの白飛びには注意)

ポイント④:夜は特に注意! 手ぶれを防ごう

キレイに撮ったと思って、再度見返していたら、ぶれてしまっていた!という残念な写真になっていることがありませんか? イルミネーションや夜景を撮るとき、特に注意してほしい部分として「手ぶれ」があります。

最新のスマホのカメラでは「手ぶれ補正」機能が搭載されているものがほとんどで、多少の手ぶれを防ぐことはできます。ただ、ちょっとしたコツを知ることで手ぶれを防ぐことができるんですよ。

(参考)なぜ、夜は手ぶれが多い?

写真をキレイに撮るためには光が必要です。光が少ない夜は、少ない光を取り込むためにシャッタースピードを遅くして昼間よりも長い時間かけて撮影します。文字で表すと昼間が「カシャッ」に対し、夜は「カ…シャ」というイメージです。このとき、カメラが動けばぶれてしまう、これが「手ぶれ」の原因なんです。

対策1:スマホを固定

対策として最も効果的なのは三脚や一脚を使用し、スマホを固定することです。ただし、安全上の理由から、会場によっては使用禁止の場所もあります。そのため、三脚の代わりに塀や柵などにカメラを固定して撮影する方法もあるかもしれません。そういった場所が無い場合、手持ちの最終手段として「脇の下を閉めてカメラを持ち、ぶれないように意識して撮る」ことが重要なんです!

対策2:連写やタイマーを使用

シャッターボタンを押す瞬間に手が動くことでカメラも動き、写真がぶれてしまうことがあります。手ぶれが気になる場合は実は「連写」を使うことも有効な方法です。連写だとシャッターを押した後に複数枚の写真が撮られるため、複数枚の写真の中から手ぶれの無い写真を選ぶのも有効です。最近のスマホではAI(人工知能)を使って、シャッターを押す前後の写真をを搭載しているものもあります。

また、シャッターを押すかわりにタイマーを使う方法もあります。タイマーの時間はそれぞれ設定できますので、短く設定して活用するのも効果的です。

対策3:ズームは使わない

カメラにはズーム(望遠)機能がありますが、手ぶれが起こりやすい原因の一つです。ズームしているときは視野が遠くにあるため、スマホがちょっとぶれただけでも、より大きく動いてしまうからです。被写体を大きく撮りたい場合は被写体に自分が近づいて撮るように心がけましょう。

ポイント⑤:撮影する構図(配置)を工夫すると奥行き感が変わる

イルミネーションや夜景を撮るときにも大切なのが撮影する構図(配置)です。構図を少し意識して、カメラを構える位置や方向を変えるだけで写真はまったく違ったものになります。ただ、「良い構図って何?」って思った方は次の作例を参考にいろいろ試してみると、シーンに合わせた良い構図の撮り方が見えてくるかもしれません。

目線よりやや高い位置でスマホを構えて撮影

一面に拡がるイルミネーションを撮るときは、スマホを高い位置に構えて撮りましょう。何か高い場所、台などに乗ることで高い位置になりますね。

目線より低い位置でスマホを構えて撮影

縦の立体感を表現しつつ、背景に都会のビルなどの建物を入れて撮影したい場合に使えます。しゃがんで斜め上に向けると低い位置になります。

対角線を意識して撮影①

動きや奥行き感(遠近感)を表現したい場合に使えます。例えば、左上から右下へ対角線を意識して撮影してください。撮り方はさまざまですが、安定できる姿勢でスマホを斜めに構えて撮影すると良いかもしれません。

対角線を意識して撮影②

夜空を背景にしたシャボン玉が舞い上がる幻想的な光景です。空に舞い上がるようなものを撮影する場合に使えます。スマホを斜めに構えて撮影するだけでなく、しゃがんで下から見上げるように撮りました。

スマホを横向きではなく、縦向きで撮影

縦持ちで撮ると、奥行き感(遠近感)が強調でき、撮影者が伝えたい部分が表現しやすくなります。この写真では光のイルミネーションから東京タワーへと視線が導かれる気がしませんか?

いかがでしたか?

ちょっとしたポイントを押さえるだけで、こんな“キラキラ”な写真がたくさん撮れるんです。この記事をブックマークしてチャレンジしてみてくださいね!

(掲載日:2018年12月14日)
文:神崎洋治、ソフトバンクニュース編集部
写真:神崎洋治
協力・撮影地:東京ミッドタウン日比谷、東京ミッドタウン(六本木)

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