2021年7月3日・4日に東京・竹芝で、これから少し先の未来のライフスタイルを変えていくであろうテクノロジーが集結したイベント「ちょっと先のおもしろい未来」(ちょもろー) が開催されました。
竹芝エリアは、「POPとTech」をテーマに、コンテンツを核とするビジネスが集積する国家戦略特区。今回のイベントは、デジタル×コンテンツに関する、さまざまな活動の実施母体として設立された一般社団法人CiP(シップ:Contents Innovation Program)協議会を中心に、企業や大学などが参加してテクノロジーの未来が体験できる場を創造し、多くの人々に実際に体験してもらうという試みです。
合言葉は「ちょもろー!」。まずは、未来への扉を開けてみよう
「ちょもろー」のメイン会場はソフトバンク本社がある「東京ポートシティ竹芝」。オープニングイベントでは、CiP協議会の中村伊知哉理事長が、自らを「ちょもらー」と紹介し、「『POPとTechの特区をCiPが作る』を目標に、東京のスマートシティ作りを推進してきた。コロナ後の世界を見据えた、ネットとリアルのハイブリッドにこだわったイベント『ちょもろー』はそのショーケースです」と、あいさつしました。
続いて、「ちょっと先のおもしろい芸人」さんたちがステージに集結。「ちょもろー」実行委員会の石戸奈々子委員長と共に「ちょっと先の新しい未来」への出発式に臨みました。
「ちょもろー」の最新技術を駆使したという、タイムスリップ装置も登場。「ちょもろー!」を合言葉に、これを押すと「ちょっと先の新しい未来」へ行けると言うのですが…。
あれ? ステージ上で何か異変が…! 映し出された竹芝エリアの映像も動きだしました。
一瞬で「ちょっと先のおもしろい未来」に到着! 早速、どんなところか探索してみましょう。
5Gとデジタルアートがコラボ。デジタルとリアルが融合して完成する新しいアート
「ちょもろー」を協賛企業のひとつであるソフトバンクは、5Gを使った新しい取り組みを紹介。まず、人の動きをセンサーで感知し、大画面に映し出された落ち葉や雪の結晶がそれに合わせて動き出すというデジタルアートが高い関心を集めていました。
これは、センサーで収集した人の動きのデータを、5Gネットワークを経由してクラウド上のサーバーに送り、そこでレンダリング※された情報を画面の映像に反映させることで、人と画面上のアートが、インタラクティブに動作するデジタルアートが制作できるというもの。
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何らかの抽象的なデータ集合を元に、一定の処理や演算を行って画像や映像、音声などを生成すること
人の動きと4Kの高精細な画像データがリアルタイムにやり取りできるのは、5Gに「低遅延」や「大容量」という特長があるから。
ほかにも、データ処理・分析を行う「エッジコンピューティング」という技術など、最新のテクノロジーの組み合わせで、このデジタルアートが実現しているのだそうです。
「ちょっと先のおもしろい未来」を加速させていく、5Gへの期待がますます高まりますね。
デジタルアートやクラウドゲーミングの仕組みについては、こちらで詳しくご紹介しています。
大人になる頃には当たり前? 子どもたちも「ちょっと先のおもしろい未来」に夢中
「ちょもろー」は、最先端テクノロジーが体験できるワークショップも盛りだくさん。ロボット・VR・プログラミング・環境問題など、未来の仕事やまちを体験する、こども向けワークショップの博覧会イベント「ワークショップコレクション in 竹芝」のブースは、多くの家族連れでにぎわっていました。
AIコーチがバッティングスイングを分析。未来の「おもしろい?」プロ野球選手も夢じゃない
「ちょっと先のおもしろい未来」では、「データ野球」がますます重要になるかも? このコーナーでは、参加者がソフトバンクホークス選手のスイングフォームをまねてバットを振り、そのスイングフォームをスマートフォンで動画を撮影。5Gネットワークを通じてサーバーに送られた動画は骨格解析AIで直ちに解析された結果が、選手の比較動画とどのぐらい合っているかというマッチ度が表示されるというもの。
柳田選手や松田選手のスイングと比較した解析動画は、QRコードから取得することができます。AIのプライベートコーチにプロ野球選手並みのスイングを学ぶ日も近いかも。
自律走行ロボットと一緒にママを「お・も・て・な・し」。人気が高いPepperのプログラミング体験も
「ちょっと先のおもしろい未来」の世界では、ロボットと一緒に働くのが当たり前になるかもしれません。そんな未来を先取りして、ロボットオペレーターとして自律走行ロボット「Cuboidくん」に飲み物を配達してもらえるよう、タブレットを使って操作するコーナーがありました。ママが待つ席へ「Cuboidくん」が無事に飲み物を運べると、思わずガッツポーズする子供も。
そして、おなじみPepperを動かすプログラミング教室。Pepperに動物の説明をしてもらうためには、どうプログラミングすればいいのか? 参加した人たちは、どの親子も真剣そのもの。プログラミングを通して、親子の会話も弾みます。
機械と人間が合体するロボットも。最新テクノロジーが社会実装される日は近い?
会場の「東京ポートシティ竹芝」内には、まだまだ、目を引く最先端のテクノロジーやアイデアの展示が盛りだくさん。
エンターテインメント分野に特化したロボット・スケルトニクスは、実際に装着するとまるで巨人になったかのような感覚が味わえる外骨格ロボット。“てこ” の原理を利用して、ロボットを思い通りに操ることができるので、小さな子どもから大人まで約2メートル長の大型ロボットを簡単に操縦していました。「着るロボット」で身体を拡張して行う「超人スポーツ」大会が開催される日も近い?
ほかにもeスポーツ体験会など、豊富なアイデアや新しい発想とテクノロジーのコラボによる取り組みが、数多く紹介されていました。
「ちょもろー」実行委員会のメンバーである東急不動産株式会社の都市事業本部、野口有瑛(のぐち・ともあき)さんは、「常に最先端のテクノロジーとコンテンツで、『東京ポートシティ竹芝』から新しいコトが始まっているというイメージを作りたい」と、竹芝という街から最先端の情報を発信するために、今後もイベント開催を続けると語りました。
竹芝エリアで垣間見ることができた「ちょっと先のおもしろい未来」。さまざまなテクノロジーに触れた参加者の方々も、そんな未来が訪れるのが待ち遠しくなったのではないでしょうか。
ソフトバンクが、東京・竹芝を新たな拠点として取り組んでいる、スマートシティづくり。
ビルや街のデータをリアルタイムに収集して活用する、データプラットフォーム「Smart City Platform」によるスマートシティのモデルケースについて、「Smart City Takeshiba」で詳しくご紹介しています。
(掲載日:2021年7月16日)
文、撮影:ソフトバンクニュース編集部