SNSボタン
記事分割(js記載用)

挑戦と自律で進化する、最適な人材ポートフォリオ戦略 ー「統合報告書 2025」 人事担当役員インタビュー

「統合報告書 2025」 人事担当役員インタビュー

9月30日に発行されたソフトバンクの「統合報告書 2025」。2024年度の振り返りやAIを基軸とした中長期的な成長戦略、財務戦略、株主還元に関する経営陣の考えなどに加えて、「次世代社会インフラ」の実現に向けた技術戦略や、ESG・リスクマネジメントに関する取り組みについても網羅的に紹介しています。

ソフトバンク「統合報告書 2025」

ソフトバンク「統合報告書」

ソフトバンクが目指す姿や中長期的な成長戦略、価値創造プロセス、マテリアリティ、財務・非財務情報を網羅的に掲載し、年1回発行しています。

統合報告書 2025

ソフトバンクは、「事業成長をけん引するのは人材である」と考え、人材戦略を経営戦略の中核に位置付けています。当社の長期ビジョンの実現に向けた人材戦略について、執行役員 コーポレート統括 源田泰之のインタビューを一部抜粋して紹介します。

人事担当役員インタビュー

長期ビジョンの実現に向け、人材戦略はどのような役割を担いますか。

当社の人材戦略は「デジタル化社会の発展に不可欠な次世代社会インフラを提供する」という長期ビジョンの実現に向けて最適な人材ポートフォリオを構築し、社員の力を最大化し企業の持続的成長をけん引するという役割を担っています。

この最適な人材ポートフォリオの構築とは、生成AIを活用し生産性を高めることで既存領域を効率的に運営し、生成AI事業や国産クラウド事業といった新規領域へ人的リソースを戦略的に再配置するものです。AIエンジニアやセキュリティエンジニアのような専門人材の採用と、既存社員の再配置やリスキリングを両輪とすることで、過去2年間でソフトバンク単体の社員数をほぼ横ばいに保ちながら、約1,000名を新領域へシフトしました。

こうした最適な人材ポートフォリオを支えるのは、社員一人一人が自律的に能力を発揮できる風土と、それを後押しする人材制度です。私たちは、社員が自らキャリアを切り拓き、前向きに挑戦する姿勢を重視してきました。10年以上にわたりそのような人材を採用・育成してきた結果、この価値観は社内に根づき、新規事業への異動公募には毎回多くの応募が集まります。その背景にあるのは、制度よりも「自分ごと」として仕事に向き合う当事者意識です。こうした価値観が広がることで次世代リーダーが育ち、ソフトバンクの持続的成長につながると考えています。

人事担当役員インタビュー

DE&Iやウェルビーイングは、成長戦略や企業価値とどのように結びついていますか。

人事にとって最大の顧客は「社員」です。そのため、DE&Iとウェルビーイングを軸とし、社員が長期にわたって安心して働き続け、最大限のパフォーマンスを発揮できるような土台づくりに注力しています。まず、社員の生活の安定と挑戦意欲を両立させるための報酬制度の見直しに着手しています。物価上昇への対処として2023年度から3年連続でベースアップを実施し、生活基盤の安定に配慮しました。併せて、業績連動型賞与のメリハリを強化することで、成果への報酬もしっかり担保しています。これにより、特に若い世代の社員のエンゲージメント向上につながっています。

また、DE&Iの推進においては、重要な経営課題として女性活躍推進に取り組んでいます。以前は、人事評価自体に性差はないものの、部長・課長への登用率に男女間で2倍近い開きがありました。これは「実力主義」を掲げながらも適材適所が十分にできていなかったことを意味します。その背景には、アンコンシャスバイアス(無意識バイアス)や自己肯定感の差などさまざまな要因が考えられますが、この実態を経営層へ報告し「グローバルで永続的に成長するには、多様性を受け入れる組織が不可欠」との認識を再確認しました。

こうしたDE&Iの取り組みは、短期的な利益への直接的な貢献が見えにくくとも、持続的成長を支える重要な基盤として、企業価値の向上に貢献すると捉えています。

人事担当役員インタビュー

続きは、「人事担当役員インタビュー」をぜひご覧ください。

統合報告書 2025
「人事担当役員インタビュー」

(掲載日:2025年10月10日)
文:ソフトバンクニュース編集部