ソフトバンクは2024年10月1日付で、1株を10株に分割する株式分割を行い、株主優待を新たに設けます。
このタイミングでなぜ株式分割を行うのか、その狙いや株主優待を新設した目的について、総務本部 副本部長の吉岡紋子に聞きました。
ソフトバンク株式会社 コーポレート統括 総務本部 副本部長
吉岡 紋子(よしおか・あやこ)
株主総会や取締役会の企画・運営、防災を含むBCPなどガバナンスや内部統制を担うほか、オフィス構築や施設管理、社内行事やイベント開催など多岐にわたる総務業務全般を統括。
株式分割で若い世代の方にも株式投資しやすく
株式投資は、企業が発行する株式を購入して、配当金や企業の成長に伴う株価上昇によるリターンを期待するものです。株式を購入した出資者は、株主として企業の資本の一部を所有することになり、株主総会への出席や議決権の行使によって意思表示を行い、企業の成長をサポートすることが可能です。
2024年1月から導入された「新NISA(少額投資非課税制度)」では、年間投資限度額が大幅に拡大され、非課税期間も無制限となったことで、個人投資家の参加が促進されています。金融庁の調査によると、2024年3月末のNISA口座数は、2023年12月から、わずか3カ月で187万件増加しています。
このような投資環境の変化が起きている中、ソフトバンクは10月に株式分割を実施します。その狙いはどこにあるのでしょうか。
ソフトバンクはなぜ株式分割を行うことにしたのですか?
ソフトバンクの株式を購入するには、相応の資金が必要になります。例えば、2024年8月後半のソフトバンクの株価は約2,000円ですので、最低購入単位の100株を購入するには、20万円の資金が必要です。これから投資を始めてみよう、という方にとっては、なかなか購入しにくい金額ではないでしょうか。
では、1株を10株に分割したらどうなるでしょう? 100株を購入するために必要なお金も10分の1になるので、2万円ほどでソフトバンクの株式を購入できるようになります。こうすることで、より多くの人が投資しやすくなりますので、特に若い世代の方にソフトバンクの株式に興味を持っていただけるのではないかと考えました。
「特に若い世代にも」とのことですが、何か理由があるのでしょうか?
ソフトバンクは、携帯電話やインターネットサービスだけではなく、AIなどの先端テクノロジーを活用して、未来を見据えた先進的な事業やサービスを展開すべく、積極的な成長投資を行っています。このようなテクノロジーの進化に関心を持って、さらに今後中心となって活用していくのは、20〜30代の若い方たちでしょう。若い世代の方たちにこそ、株主として、ソフトバンクが目指す未来の事業・サービスに興味を持っていただきたいと思っています。中長期的な視点でも、より多くの方に支持いただけるようになることが、ソフトバンクの企業価値向上につながるのではないかという考えに至りました。
ちなみに、金融広報中央委員会の調査によると、若い世代の方たちが毎月貯金に回せる金額は2〜3万円程度なんだそうです。今回の株式分割によって、貯金の代わりにソフトバンクへの投資も選択肢に入れていただければと思っています。
ソフトバンクの株式を持つメリット「配当」「株主優待」
ソフトバンクの株式を持つことのメリットを教えてください。
ソフトバンクに限った話ではありませんが、利益を上げている企業の株式を持つと、配当金を受け取ることができます。ソフトバンクは年に2回、つまり半期に1回配当があります。
ソフトバンクは、2018年に上場してから約5年間、高い水準の安定的な配当を継続しており、今後も続けていく方針です。ソフトバンクの株式を長期保有していただければ、この配当金を定期的に得ることができます。
また、企業によっては「株主優待」として、自社の製品やサービスの優待券などを株主さまに提供する制度があります。ソフトバンクは、今回の株式分割とあわせて株主優待制度を新設します。これもソフトバンクの株主さまが新たに受けられるメリットです。
“PayPayポイント(1,000ポイント)を贈呈” というものですよね。
そうです。このたび新設する株主優待制度は、ソフトバンクの普通株式を1年以上かつ100株以上保有する株主さまに、PayPayポイント1,000ポイントを贈呈する※というものです。なぜこの形にしたかというと、株式を長く保有することのメリットを感じていただくことと、ソフトバンクへの投資の気持ちを後押ししたいと考えたからです。
簡単に説明すると、多くの方がPayPayを中心に利用するようになると、ソフトバンクやグループ企業のさまざまなサービスも利用する機会が増えることになりますよね。その結果として、利益が増えればソフトバンクの株価に良い影響を与えることになるので、配当の余力にも関係してきます。つまり、株主さまにPayPayを利用していただくことが、株主としてさらにメリットを得られることにつながっているんですね。
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保有期間は3月31日から翌年3月31日までの間で、初回は2025年3月31日から2026年3月31日までとなります。
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ソフトバンクの株主名簿に記載または記録された日付であり、株式を取得した日等とは異なります。
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同一の株主番号で3月31日および9月30日最終の当社株主名簿に、3回以上連続で記載または記録されている株主さまが対象です。
ちなみに、家族全員が個別に口座を開設して株主になると、それぞれが配当やPayPayポイントを得ることが可能です。上の3人家族の例のように、一家で300株だとすると一人でまとめるよりも、100株ずつ3人で保有いただく方がPayPayポイントが2,000円分多くもらえるんです。ちょっと裏技のようですが、例えば、18歳未満の方でも証券口座を作ることができるPayPay証券であれば簡単に株式投資を始めることができるので、金融リテラシーを高める良い機会だと思って、「株ってこういうものなんだ」と実感しながら投資を楽しんでもらえるとうれしいですね。
株主としてソフトバンクの挑戦を応援してほしい
改めてお聞きします。ソフトバンクの株式の魅力は何ですか?
ソフトバンクの大きな強みは、未来への継続的な投資だと思います。株主の皆さまにとって大切な配当も重視しつつ、これからの未来には欠かせないAI技術やデータセンター、次世代社会インフラなど、将来を見据えた大規模な投資に力を入れています。
また、ソフトバンクは、環境や社会への配慮を重視する企業として国内外から高い評価されています。例えば、世界的に有名な「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)」の「World Index」の構成銘柄に2年連続で選ばれました。
他にも、日本経済新聞社による「日経SDGs経営大賞」で大賞に選ばれるなど、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ活動が評価されています。このような経営姿勢は、長期的な企業価値の向上にもつながっていくものとして、投資先としての信頼性の目安にしていただけるのではないでしょうか。
これから株式投資を始めようと思っている方にメッセージをお願いします。
ソフトバンクは「情報革命で人々を幸せに」という経営理念を掲げ、さまざまな社会課題の解決に取り組んでいます。特に、これからのAI社会に向けて、ソフトバンクは未来を支える、なくてはならない存在となることを目指し、社会に大きく貢献できる事業を積極的に展開していきます。ぜひソフトバンクの株主になっていただき、私たちの挑戦を応援していただければと思います。
関連プレスリリース
- 株式分割および定款の一部変更、ならびに株主優待制度の新設に関するお知らせ(2024年4月25日ソフトバンク株式会社)
(掲載日:2024年9月10日)
文:ソフトバンクニュース編集部
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