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耳で楽しむ、アート&自然スポット巡り。音声ガイドで深まる鑑賞体験

耳で楽しむ、アート&自然スポット巡り。音声ガイドで深まる鑑賞体験

美術館や博物館、植物園などで見かける「音声ガイド」。館内でイヤホンをつけている人を見かけて気になっていたけれど使ったことはないという人もいるのではないでしょうか。普段美術館や博物館に足を運ばない人も、音声ガイドが作品の見方や背景を説明してくれれば魅力をもっと深く味わえるかも。
今回は、スマートフォンで使えるさまざまなタイプの音声ガイドと一緒に、都内のアート&自然スポットをのんびり巡ってみました。

進化中の「音声ガイド」を体験しに行こう!

美術館や博物館で展示物を鑑賞する際に解説を聴ける音声ガイド。近年、機能がぐんと便利で魅力的なものになっています。美術館や博物館から貸し出される専用のプレーヤーは軽量化が進み、スマートフォンを活用したアプリ型ガイドに移行する施設も増えています。

生成AIを用いた音声解説や多言語対応が進んだことで、外国人観光客や視覚障害者へのアクセシビリティが大きく向上。また、アーティスト本人や著名人によるナレーションなど、感情に訴えるストーリーテリングも注目されています。さらに、展示の前に立つと自動的に音声が流れる位置情報連動機能や、ARによる視覚的な補助など、新たな技術も次々と取り入れられています。

音声ガイドは、ただ情報を伝えるだけのツールではなく、鑑賞体験をより深く、豊かに広げてくれるインタラクティブな存在へと進化中! 実際にどんな体験ができるのか、東京都内の3つのスポットを訪れてみました。
使用する際は、ほかの方の鑑賞の妨げにならないよう、必ずイヤホンを装着しましょう。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

最初に訪れたのは、「アーティゾン美術館」(東京都中央区)。透明感のあるガラス張りの外観が印象的で、東京駅や日本橋からもアクセスしやすい場所にあります。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

その魅力は、なんといっても多彩なコレクション。印象派や日本の近代洋画を中心に、古代美術から現代アートまで約3,000点の作品を所蔵しています。特に、モネやセザンヌ、藤島武二などの名作は必見です!

アーティゾン美術館の音声ガイドは自分のスマホにアプリをインストールするタイプで、無料で楽しむことができます。4カ国語(日本語・英語・中国語・韓国語)に対応してるので、海外から遊びに来た友達と一緒に巡る際にも便利。

展示室の前に、音声ガイドの案内がありました。まずは、館内のゲスト用Wi-Fiに接続します。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

続いて、2次元コードを読み取って、「アーティゾン美術館公式アプリ」をダウンロード。アプリを開いたら「館内モード」を選択します。準備ができたら、いよいよ展示室へ。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

アプリの使い方はとてもシンプル。「画像認識音声ガイド」を選択し、気になる作品の前に立って、スマホのカメラをかざすだけでOK。試しにスキャンしてみると、すぐに作品詳細が表示されました!

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

再生ボタンを押すと、音声ガイドが流れ始めます。日本語版のナレーターは、声優の細谷佳正さん。優しく深みのある声が、作品世界へと誘います。細谷さんの作品解説を聴くために、美術館を繰り返し訪れるファンも多いそうです。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

このアプリでは、作品解説を聴きながら、写真撮影をすることもできます。お気に入りの作品があれば、写真に撮って記念に残してみましょう。

また、これまでは写真を撮るたびにアプリの音声ガイドを中断しなければなりませんでしたが、いまでは撮影とガイドの切り替えもスムーズに。鑑賞の流れを妨げることなく、両方楽しめるのがうれしいポイントです。

スポット①:アーティゾン美術館(スマートフォンアプリ)

音声ガイドの内容は、学芸員によってキュレーションされていて、アプリのアップデートや作品解説の追加も継続中。訪れるたびに新しい音声ガイドが聴けるのも、アーティゾン美術館の魅力のひとつだと感じました。

スポット名: アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
休館日:月曜日(祝日は開館し翌休)、展示替え期間、年末年始
URL:https://www.artizon.museum/

  • 展示室内にスマートフォンとイヤホンを忘れずお持ちください。

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

続いて訪れたのは、「夢の島熱帯植物館」(東京都江東区)。3つの大きな温室ドームは、遠くから見ると、まるで巨大なUFOが降り立ったかのような存在感!

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

大温室に入る前に、「東京都夢の島熱帯植物館 音声ガイドアプリ」をダウンロードしておきましょう。ダウンロードが完了したら、設定を行います。

  1. GPS(位置情報)をオンにする
  2. Bluetoothをオンにする
  3. 言語を選択
  4. 簡単なプロフィールを設定
  5. 音声データをダウンロード

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

ドームの中へ一歩足を踏み入れると、そこはまるで本物のジャングル。1,000種類以上もの熱帯植物が生い茂る、緑豊かな空間が広がっています。

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

アプリ内の見学スポット一覧から、音声ガイドを聴きたい植物の画像をタップすると、植物の詳しい情報が載った画面に移動します。

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

再生ボタンをタップすると音声ガイドがスタート!

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

珍しい食虫植物や、ここでしか見られない小笠原諸島の固有種など、ユニークな植物たちの生態を、聴きながら楽しむことができました。植物は好きだけど詳しくはない…という方には特におススメです!

夢の島熱帯植物館には、もうひとつ「熱帯植物虫めがねAR」という公式アプリがあり、アトラクション感覚で植物館を楽しめるガイドツールになっています。

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

館内にある6カ所のチェックポイントで2次元コードを読み込み、周囲の植物にスマートフォンのカメラをかざすと、植物の「虫めがね」がARで登場します。

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

スポット②:夢の島熱帯植物館(スマートフォンアプリ)

虫めがねをタップすると、植物の詳しい解説や、花や実などの貴重な写真や映像を見ることができます。見ごろの花や実もARでお知らせしてくれるので、植物館の見どころを逃さず巡れました!

スポット名: 夢の島熱帯植物館
住所:東京都江東区夢の島2-1-2
休館日:月曜日(祝日は開館し翌休)、12月29日~1月3日
URL:https://www.yumenoshima.jp/botanicalhall

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

ⓒ国立西洋美術館(転載不可)

最後に訪れたのは、「国立西洋美術館」(東京都台東区)。建築を手がけたのは、近代建築の巨匠のひとり、ル・コルビュジエ。実はここ、日本で唯一の、ル・コルビュジエの設計による建築作品なんです。

広い前庭には、ロダンの《考える人(拡大作)》や《地獄の門》といった彫刻作品が並び、建造物とアートが一体となって、静かで美しい空間を作り出しています。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

国立西洋美術館では、作品をより深く味わいたい方のために、音声ガイドサービスが用意されています。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

スマホとイヤホンさえあれば、特別なアプリをダウンロードする必要はありません。展示室内で音声ガイド用のウェブアプリにアクセスするだけで、すぐに音声ガイドが聴けます。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

館内では、モネやロダンなど、世界的に知られる名作を中心に、選び抜かれた29点の作品や作家の特徴についての解説を音声ガイドで聴くことができます。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

展示室には、音声ガイドによる解説の対象となっている作品に番号(1〜29)が表示されているので、番号に沿ってガイドを再生するだけ。難しい操作がなく、とっても簡単です。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

リストから該当番号を選び、再生ボタンを押すと、音声ガイドが流れ始めました! 音声で流れている内容はテキストでも確認できます。実際に足を運ぶ前の“予習”にも役立ちそうです。

スポット③:国立西洋美術館(ウェブアプリ)

椅子に腰をおろして、ゆっくりと作品を眺めながら、音声ガイドに耳を傾けるのもおススメ。ガイドを聴きながら鑑賞することで、作品に込められた思いや、作家ならではの表現の魅力をより深く知ることができました。

ちなみに、昨年好評を博した、国立西洋美術館の館研究員みずから解説してくれる音声ガイド「キュレーターズ・ボイス」が、今年も冬季限定(11月26日~12月25日)で公開予定だそう。いつも以上に作品について深く学べるチャンス、見逃せません!

スポット名: 国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
開館時間:9:30~17:30、金・土9:30~20:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(祝休日は開館し、翌平日休)、年末年始、臨時開館・休館あり
URL:https://www.nmwa.go.jp/jp/

  • 音声ガイド番号と展示の順序は一致しません。また展示替えなどによって現在展示されていない作品の解説も含まれています

音声ガイドで、おでかけ時間をもっと豊かに!

普段使っているスマートフォンで気軽に使える音声ガイド。ただ「説明を聴く」だけではなく、思いがけない発見や感動に出会い鑑賞の楽しみがぐんと広がります。ぜひ今度のおでかけでは「音声ガイドのあるスポット」を訪れてみてくださいね。

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(掲載日:2025年9月24日)
文:東谷好依
写真:大崎あゆみ
編集:エクスライト