
季節や人生の節目のあいさつや、ちょっとしたお礼をするとき、気持ちを伝えるのにぴったりのグリーティングカード。生成AIが進化している中、ぜひ試してほしいのが、生成AIを活用したグリーティングカード作りです。作りたいイメージを生成AIに伝えるだけで、受け取った人が喜んでくれるようなすてきなカードができます。
最近の生成AIは画像生成がぐんと使いやすくなってクオリティも抜群。あとはちょっとしたコツを知るだけです。生成AIを活用したグリーティングカード作りのコツ、デザインで季節感を出す方法を、株式会社SHIFT AI デザイン部長の川合さんに伺いました。
目次

生成AIでここまで作れるの?! 誕生日やお祝い、季節を彩るすてきなカード
生成AIを使うと、どのようなグリーティングカードを作ることができるのでしょうか。まずは、作例をご覧ください!
お祝いを伝えるカード

ありがとうを伝えるカード

誕生日を祝うカード

季節のカード

どれもおしゃれで、こんなグリーティングカードを受け取ったらうれしいですね。絵柄やテイストもさまざまで、こんなにも多様なデザインを生成できるとは驚きです。生成AIの活用方法やデザインのコツさえ分かれば、初心者でもたった数分でいろいろなバリエーションが作れちゃいます。
川合さん 「これらのカードは『Nano Banana Pro(GeminiのAI画像生成/写真編集ツール)』で生成しました。例えば最初に『クリスマスカードを作って』と指示すると、それだけですてきなクリスマスカードをあっという間に生成してくれます。それを基本形として、さらに対話を重ねながら調整を繰り返し、自分の理想とするイメージに近づけていきます。最初のグリーティングカードを生成した後に『別のパターンを5つ作って』とお願いして、他のデザインを検討してみてもいいですね。他にも『手書きで作りたいけれど、デザインや字に自信がない……』という人も、『手書き風にして』と指示するだけで温かみのある画像や文字の生成がかないます」
今回は、そのまま使えるプロンプトを川合さんが教えてくださいました。この記事の最後にいくつかサンプルをまとめているので、初めてトライする方もぜひ参考にしてみてくださいね。
完成したグリーティングカードは、LINEで相手に送信したり、自宅のプリンタやコンビニのプリントサービスで印刷して渡したりしてもいいでしょう。
川合さん「何より大切なのは、誰にどんなグリーティングカードを贈りたいのかを明確にし、その相手のことをよく知ることです。そうすれば、おのずと渡したい相手が喜ぶデザインが思い浮かんできますよ」
季節感のあるグリーティングカードを作るには? 色や配置などデザインのポイント5つ
季節やシチュエーションに合ったグリーティングカードを作るには、まずデザインの基本を押さえておくとスムーズです。ここでは季節感を演出するための配色やモチーフの選び方など、すぐに使えるデザインのコツを紹介します。

コツ① 色は3色まで! 季節感は「配色」で演出する
デザインに統一感を出すためには、使用する色の数を3色程度に抑えるのがポイント。その3色は、どのぐらい多く使われるかによってベースカラー、メインカラー、アクセントカラーと呼び分けられます。
- 【約70%】ベースカラー:背景など画面の中でもっとも大きい面積を占める色
- 【約25%】メインカラー:メインで伝えたい文字やモチーフに使用する色
- 【約5%】アクセントカラー:使う割合は少ないがデザインのアクセントになる色
例えばクリスマスカードには「白・赤・緑」の3色がよく使われます。大人っぽいデザインにしたい場合は「青・白・金」、かっこいい雰囲気にしたい場合は「黒・白・金」などもおススメ。年賀状なら、「白・赤・金」の3色を使うとお正月らしさを表現できます。
川合さん 「アクセントカラーには、メインカラーの反対の色(補色)を選ぶと効果的です。配色で迷った場合は、AIに『クリスマスらしい配色を10パターン教えて』と指示すると、アイデアを出してくれます」
コツ② モチーフは「1つ」に絞る
クリスマスカードであれば、サンタクロース、トナカイ、クリスマスツリー、プレゼントなどがモチーフとして考えられます。ついあれこれ入れたくなりますが、メインのモチーフは「1つ」に絞ると、ぐっとメリハリが利いたデザインになります。例えばサンタクロースを主役にするのであれば、サンタクロースを目立たせ、それ以外のモチーフは脇役になるように配置しましょう。
川合さん 「より個性を出すなら、あえて『クリスマスらしくないモチーフ』を持ってくるのもアリです。例えばロック好きの友人に送るクリスマスカードなら、ギターをメインのモチーフにして、ギターにサンタ帽をかぶせたり、周りにプレゼント箱やリースを小さくちりばめたりしてもかわいいかもしれません」
コツ③ 目指す印象に合わせて「配置」する
モチーフや文字といった要素をどのように配置するかによって、グリーティングカード全体の印象が大きく変わります。例えば全て中央に配置すると、どっしりとした「王道」らしい雰囲気に。逆に、要素を左右非対称にレイアウトすると、見た目に動きが出てカジュアルな印象になります。

コツ④ メッセージの「大きさ・位置」を工夫する
「メリークリスマス」や「ハッピーニューイヤー」といったメッセージをどこに配置するかでグリーティングカードの印象が変わります。メッセージを強調したい場合は、中央に大きく配置しましょう。一方、メッセージよりもカード全体のデザインや世界観を大切にしたい場合は、メッセージをイラストの下などに控えめに配置するのも一つの手です。
長文のメッセージを入れたい場合は、例えばクリスマスの舞台で使われていそうな古びた紙の画像を生成し、その中にメッセージを配置する手法もあります。その周りにリースやベルといったクリスマスモチーフをちりばめると、よりクリスマスらしさが出るでしょう。

川合さん 「絵日記のように、グリーティングカードの上部にイラストを配置し、下部に囲みでメッセージを入れるスペースを空けておくレイアウトもあります。プリントアウトして、空けたスペースに手書きでメッセージを書き込んでもいいですね。サンタクロースやトナカイのイラストに吹き出しをつけてメッセージを入れてもかわいいです」
コツ⑤ さらに個性を出したい場合は……
世界に一つだけのオリジナルカードを作りたいなら、自分の写真を使うのはいかがでしょう。例えばサンタクロースの写真を生成したあと、自分の写真をアップし、「サンタクロースの顔を写真の人物の顔に変えて」と指示します。これにより、まるで自分がサンタクロースのコスプレをしたかのような画像が生成されます。

いよいよ実践! 自分だけのグリーティングカードを作ろう
ここからはグリーティングカードの具体的な作り方を紹介します。生成AI初心者でも簡単に作れるので、ぜひ一緒に作ってみましょう!
STEP① 生成AIツールを立ち上げる
生成AIツールと一口に言っても、さまざまな種類があります。今回は、無料で使えるGeminiを使用しました。
まずはパソコンかスマホでGeminiを立ち上げ、「画像を作成」を選択します。モードは「思考モード」を選ぶと、より高度なコミュニケーションが可能です。
STEP② プロンプトを入れて、画像を生成する
次にプロンプトを入力します。画像を構成する要素を「メッセージ」「背景」「スタイル」「アスペクト比(画像サイズ)」などに分けて指定すると、生成AIが処理しやすくなります。
プロンプトは、記号を使って情報を整理するのがおススメです。
- 項目や指示を区切るときはハイフン(-)
プロンプトの例:
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誕生日カード
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メッセージ:Happy Birthday!
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アイキャッチ:誕生日ケーキ、小鳥
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背景:パーティー
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スタイル:クラフト、刺繍、鮮やか
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ルール:枠は入れない
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アスペクト比: [3:4]縦長

- 「ここからこの項目が始まる」と理解させたいときはハッシュタグ(#)
プロンプトの例:
この画像に{テキスト}を入れてください
#テキスト:Happy Birthday!いつも支えてくれてありがとう。
- AIに重要視してほしい文字やフレーズはアスタリスク2つ(**)で囲む
プロンプトの例:
Happy Birthdayのあとに**Dear Hanako**という文字を追加して
STEP③ 生成された画像を調整する
生成された画像に対して、「もっとこうしてほしい」という要望をプロンプトで伝えます。
プロンプトの例:
- 絵本風にして
- 背景の色を白にして
「もっとかわいく」「もっとリアルに」といった抽象的な表現よりも、以下の例のとおり具体的な言葉でスタイルを指定することで、イメージ通りの画像が生成されやすくなります。
スタイルの例
- 絵本風
- 水彩画
- 浮世絵風
- ビンテージ風
- 刺繍風
- ポップ
- ストリート
- リッチ
- クール
- シャープ
- モダン
- 漫画風
- 日本のアニメ風
- 近未来的

川合さん 「より思い通りのグリーティングカードを生成したいなら、自分の知っているデザインのバリエーションを増やすことも大切。日常にも “デザイン” は溢(あふ)れているので、それにたくさん触れてアイデアをストックする習慣をつけると、生成AIに指示する要素を言語化しやすくなりますよ」

プロンプト作成の注意点
生成AIに「これを避けてほしい」と伝えるために否定形のプロンプトを使用すると、生成AIはそれを適切に処理できず、期待と異なる結果を生み出すことがあります。否定形を避け、なるべく肯定形で表現しましょう。
また、追加指示をするために連続してプロンプトを入力していると、生成AIが過去の指示を忘れたり、期待した調整ができなくなったりすることがあります。その状態になってしまったら、チャットを新規作成して再トライしてみましょう。
STEP④ (必要に応じて)文章を生成する
「メッセージを入れたいけれど、いい内容が思いつかない…」という人は、文章も生成AIにサポートしてもらいましょう。下の画像のようにプロンプトを送るだけで、いろいろな案を作成してくれますよ。


画像内に文字を入れたいときは?
生成した画像にメッセージをうまく入れられないときは、外部のツールを使用して文字を入れるのも手です。デザインツール「MiriCanvas」やデザインエージェント「Lovart」の要素編集機能(その部分だけを編集できる機能)を使うと便利です。
グリーティングカード作りに役立つ生成AIツールは?
生成AIツールは、それぞれに特徴があります。デザインの統一感やアイデアだし、作る際の手軽さなど、自分が重視したいポイントによってツールを使い分けましょう。ここでは、川合さんに教えていただいたおススメのツールをご紹介します。

Lovartの画面イメージ
- Lovart
「世界初のデザインエージェント」と呼ばれるAIツール。生成されたデザインが画面上に一覧になって表示されるのが特徴
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パソコンでの使用が想定されています。ブラウザ上で使えるので、どのOSでも使用可能です。
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- Genspark
アイデアの壁打ちが得意なAIエージェントツール。ユーザーが入力したプロンプトをGensparkが解釈し、時にはGensparkからの質問に回答することで、どんどんアイデアが具体的に - Gemini(Nano Banana Pro)
Googleが提供する、文章・画像・音声とマルチに使える生成AI。通常の「高速モード」の他に、より高い精度が期待できる「思考モード(Gemini 3 Pro)」は、無料ユーザーの場合は回数制限あり
川合さん 「Lovartは、『自分が今どのような画像を作っているのか』を一目で確認できるのがうれしいポイント。デザインの統一感を重視する人に特におススメのツールです。Gensparkは、構想段階から使うと、壁打ちをするうちに目指すビジョンを明確にできます。できることがシンプルで、細部にこだわらずにまずは作ってみたい!という方にはGemini(Nano Banana Pro)がおススメです」
画像サイズやレイアウトの微調整といった細かい指示が通じにくい場合は、画像生成に特化したモデル「Nano Banana Pro」を選択。特に、写真に写っている人物の顔を記憶し、新しい画像を生成する際にも同じ人物として描くことが得意なモデルです。例えば「生成AIに人物の写真をアップしたら別人の顔にすり替わってしまった…」といったもどかしさがぐんと減ります。
また、Nano Banana Proは、LovartやGenspark経由でも使用可能です。
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カード作りに役立つ! プロンプト例
最後に、今すぐ使えるグリーティングカード作成用のプロンプトをいくつかご紹介します。これから生成AIでグリーティングカード作りに初挑戦する方も、ぜひ参考にしてくださいね。
クリスマスカード
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クリスマスカード
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メインメッセージ:Happy Holiday 2025 from KAWAI
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アイキャッチ:サンタクロース、クリスマスツリー、トナカイ
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背景:赤、中央にアーチ型にトリミングされたアイキャッチ画像、オーナメントがランダムに配置されている
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スタイル:西洋美術、洋画、金の文字
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ルール:枠は入れない
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アスペクト比:[3:4]縦長
年賀状
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年賀状
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メインメッセージ:Happy New Year 2026!
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背景:富士山、鶴、太陽
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スタイル:和風、新年
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ルール:枠は入れない
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アスペクト比:[3:4]縦長
暑中見舞い
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暑中見舞い
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メッセージ:暑中お見舞い申し上げます
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アイキャッチ:かわいいペンギンがうちわを持っている、汗をかいている
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背景:氷山の上、太陽、夏
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スタイル:水彩絵の具で描かれたイラスト
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ルール:枠は入れない
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アスペクト比:[3:4]縦長
川合さん 「『どんな伝え方をしたら、思い通りの画像が生成できるだろう…』と悩んだときは、インターネットで検索して、自分のイメージに近い画像を探してみましょう。その画像を生成AIに読み込ませて、画像の要素(スタイルや背景など)を説明してもらうのです。イメージ通りに生成するために入力するプロンプトの参考になりますよ。注意点として、他人の画像をそのまま使用・アレンジするのは避けましょう。あまりに似た画像を生成すると、著作権の侵害などのトラブルに発展する可能性があります」
グリーティングカード作りで大切なのは、受け取った相手の気持ちを想像すること。生成AIはただ画像を作るだけの道具ではなく、「相手を喜ばせたい!」という気持ちを形にしてくれる心強いパートナーです。生成AIでグリーティングカードを作り、大切な人に届けてみましょう。きっと思いが伝わりますよ。
(掲載日:2025年12月17日、更新日:2026年3月15日)
文:吉玉サキ
編集:エクスライト






