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好きなアーティストと同じ空間に!? メタバースで体験できる新感覚“5D(5次元)”ライブ

“5D(5次元)” の世界がメタバースに出現! 好きなアーティストと同じ空間が体験できる新感覚ライブ

登場人物が立体的に見えたり、においや振動を楽しめたりする映像エンターテイメントが最近続々と登場していますね。今回は、新感覚のメタバースで“5D”体験ができる「さわれるライブ™ 5D LIVE™」を提供するリアライズ・モバイル・コミュニケーションズの担当者に、5Dでどんな体験ができるのかお聞きしてきました♪

今回、話を聞いた人

勝本 淳之(かつもと・あつし)さん

リアライズ・モバイル・コミュニケーションズ株式会社
勝本 淳之(かつもと・あつし)

ソフトバンクのグループ会社でもある同社で、xR技術の専門知識を有し「xRスタジオ」全般の技術を取りまとめているプロフェッショナル。


  • 「VR」「AR」「MR」などの総称

あなたがライブ空間を演出するプロデューサーになれる! “5D”での新しい体験

あなたがライブ空間を演出するプロデューサーに! 新しい“5D”体験

皆さんもご存じの通り、3Dの世界ではモノが立体的に見えます。そこに新しく5Dまで加わろうとしています。”5D”の世界で、一体わたしたちは何が体験できるのでしょうか?

4Dくらいからだんだん理解が怪しくなってくるのですが、“5D”ってなんでしょうか。

勝本さん

「3Dは立体の静止物ですね。4Dはそこに時間軸を加えたもの、つまり3Dの動画コンテンツになります。それに比べて、5Dは無数の時間軸が存在している、つまりパラレルワールドの世界ともいわれています。されれるライブにおける5Dは、一方方向に流れる4Dの時間軸を超えるという意味で、自分が介在して影響を与えたり触ったりできるとしています」

3D、4D、5Dの違い""


つまり、5Dでは自分が影響を与えることができる?

勝本さん

「5Dではインタラクティブな世界が実現できるということです。少し似ている概念に、最近話題のメタバースがありますね。完全に一緒とは言い難いですが、自分がリアルタイムに目の前にある物を動かすといった5D体験がメタバースでできるという感じです」

いわゆる”メタバース”に近いイメージなんですね。具体的にどんな体験なんでしょうか。

勝本さん

「例えば、リアライズ社がBirdmanと提携して開始したサービス『さわれるライブ™ 5D LIVE™』では、デバイスの画面をタッチすることで、アーティストがいるメタバース上で花火をあげたり、実際に投げ銭を送ったり、ライブ体験を一緒に作り上げることができるんです」

あなたがライブ空間を演出するプロデューサーに! 新しい“5D”体験

「さわれるライブ™ 5D LIVE™」

さわれる、参加できる、体験できるなど5つの魅力と一緒に、アーティストと一体感をもってライブを楽しむことができます。

アーティストはそれを見てリアルタイムに反応をしてくれるんですか?

勝本さん

「それもできちゃいます。遠い後ろの方で花火が見えたり、投げ銭が飛んできてキャッチする、みたいな。通常の生ライブの演出はすでに出来上がった状態ですが、さわれるライブなら空間自体の演出をファンが一緒に作れるんです。
自分もセットの中に入ったような感覚で、例えば、クールでかっこいい世界観のあるミュージックビデオに入り込む…なんて経験もできるようになります」

あなたがライブ空間を演出するプロデューサーに! 新しい“5D”体験

ミュージックビデオの世界に入れたら楽しそう! さわれるライブはやっぱりコアなファンの方にオススメなのでしょうか。

勝本さん

「生ライブ派の方が多いかもしれませんが、より参加型でアーティストと一緒に空間を作れるというのは、推し活にいそしんでる人にも楽しんでもらえると思います。
もちろん、普段そこまでライブに行かない方にも気軽に楽しめますよ。スマホに通知が来て、『あ、やるんだー見てみよう』レベルで簡単にできるので」

推し活には、マルチアングルからライブが楽しめる「VR SQUARE」も

「VR SQUARE」

アーティストが360度カメラの周りでパフォーマンスしたり、カメラに超接近するVR映像で、ライブを好きなアングルから至近距離で楽しめます♪


アーティストとリアルタイム交流ができる秘密は、撮影スタジオに

アーティストとリアルタイム交流ができる秘密は、撮影スタジオに


アーティストと交流できるってことは、見てるときに同時に撮影してるってことですよね?

勝本さん

「そうなんです。撮影はxRスタジオで行われていますが、ライブ演出を共創できて、アーティストと交流も可能になるのは、3Dホログラムを即時生成して配信できる技術に秘密があるんです。
他にも、2K、4Kカメラをそれぞれ30台そろえ、高さ2.2mの設計がされた複数スタジオがさわれるライブのコンテンツづくりに生かされてます」

30台の4Kカメラが設置されたxRスタジオ。

30台の4Kカメラが設置されたxRスタジオ

30台のカメラそれぞれからモニターにリアルタイムで表示される撮影データ

30台のカメラそれぞれからモニターにリアルタイムで表示される撮影データ

技術あってこそのさわれるライブなんですね。制作過程で苦労したところはありますか?

勝本さん

「オンライン空間上とはいえ、演出を派手にすればするほどユーザ―の負荷は重くなっていくので、そこのバランスを特に意識しました。
本当は実物を細かく再現したい気持ちもありますが、リアルを追求することよりも体験重視。リッチで派手であればいいというわけではなく、メタバース空間上でアーティストとユーザ―がどんな関係を作って空間を共有していけるか、を大切にしたいですね」

xRスタジオでできること 特長
それぞれ30台設置された2K/4Kカメラで360度から撮影 それぞれのカメラから距離を測っているため、人物の凹凸表現や接近が可能となる。ディメンションを拡張するのに役に立っている。
高さ2.2Mの範囲で撮影が可能 ダンスやジャンプといった大きな動き、複数人での撮影が可能となる
ハイスペックなレンダリングサーバで、3Dコンテンツを即日生成 3D撮影データの即時確認が可能になるため、その場すぐ修正できるなど運用上でのメリット。これによりリアルタイムでのインタラクティブ性も高まる。

ちなみに、さわれるライブはどのデバイスでも体験できるんですか?

勝本さん

「はい、なんでも(笑)。『WebXR』というブラウザ上でxRを起動できる技術を使っているので、どのデバイスでも楽しめるようになってます。
オススメはただかけるだけで済むAR眼鏡ですかね。今後普及していったら流行るんじゃないかと思います。もちろん、持ち運びができるスマホはどこでもコンテンツが楽しめるので便利ですね。5G端末のスマホと組み合わせれば、超高速・低遅延でライブが楽しめると思います」

「WebXR」でデモンストレーションを試してみる

xRスタジオでの撮影方法や技術についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

絵本の世界に飛び込むような体験を。リアルよりも、5Dの仮想空間だからできることを追求したい

絵本の世界に飛び込むような体験。リアルよりも、5Dの仮想空間だからできることを追求したい

ユーザーが参加して楽しめるさわれるライブ。大切にしていることはなんですか?

勝本さん

「一回きりの体験を意識しています。例えば野外フェスなど、そのときだから出来上がるライブ空間ってありますよね。ポップな明るい曲を歌い始めたら振り続けていた雨が上がる、みたいな。
偶然が起こるのがライブの特長でもあるので、偶発性を取り入れることを意識しています。見ている人が5Dライブを一緒に作り上げていくこともそのひとつなんです。他にも、偶然知り合いに出くわすみたいな鉢合わせを演出できたらおもしろいかも」

ファンが演出できるからこそ、毎回違うライブになる。メタバース空間上だから、できることがもっと広がりますね。

勝本さん

「例えるなら、絵本の世界を3Dにして現実世界に作り上げたテーマパークに行くのではなく、逆に自分自身が絵本やアニメの世界に入って行くイメージ。無理やりリアルにする必要がないのでコストも低いし、可能性は広がりますね。
『さわれるライブ™ 5D LIVE™』は、エンターテイメントだけでなく、PRイベント・製品発表会やライブコマースなど、人とのコミュニケーションやライフスタイルを変えるサービスとして活用が期待されています」


PRイベント・製品発表会

PRイベント・製品発表会

ライブコマース

ライブコマース

今後、リアライズ・モバイル・コミュニケーションズが目指すのはどんな世界でしょうか?

勝本さん

「リアライズ社としては、メタバース空間にアナログのものを送り込んで、人と人とのコミュニケーションを活性化していきたいと思っています。今のVRは全部デジタルの作り物なので、なんだか寂しいと思うところもあって、xRスタジオで行っているように生身の人をデジタル空間に送ることで、もう少しあったかい人間味ある世界になるのではないかと思って、『さわれるライブ™ 5D LIVE™』のサービスなどを作っています。最終的には、もっと身近に楽しめるものになったらいいですね」

デジタル空間で知り合いに会える。5Dも組み合わさってコミュニケーションがどんどん豊かになっていくといいですね。ありがとうございました!

メタバースについてこちらの記事で解説してもらっています

(掲載日:2022年3月16日)
文:ソフトバンクニュース編集部