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岡野です。ソフトバンク アドベントカレンダー 2023 5日目を担当します。
この記事では、Google Cloud が提供する次世代データプラットフォームであるLooker について特徴的な機能に絞ってご紹介します。
Looker は、Google Cloud が提供する「データプラットフォーム」です。
集計前のデータ定義の作成、データの集計、ダッシュボードやレポートといったデータの可視化までの一連のデータ分析プロセスをカバーする機能を備えています。
簡単な操作性と可視化データの外部ツール連携など、柔軟性も兼ね備えており、ビジネスユーザとデータ分析者の橋渡し役として活用が期待されています。
本記事ではLooker の特長機能を6つ、Lookerの分析プロセスにそってご紹介します。
Looker はさまざまな外部データベースと接続することが可能です。これにより、データのアップロードやエクスポートをせずに、直接データベースからデータを抽出して分析することができます。例えば、BigQuery と接続させると、Looker 上でBigQuery に蓄積された大規模データを使った高速かつリアルタイムなデータ分析が実現します。
※BigQuery はGoogle Cloud が提供する大規模なデータでも高速なクエリ処理を可能とするクラウドベースのデータウェアハウスです。
LookML を使用してモデルとビューを作成することができます。LookML は、SQLに似た独自の言語であり、データモデルを定義するためのツールです。データは生成された時点では単純な値です。活用するためのルール化=組織内で統一された指標定義や集計ロジックの定義をこのLookML を用いて行います。
データガバナンスが強化されることで、ビジネスや社内の意思決定に活用できる一貫性のあるレポートやダッシュボードを作成することができます。
また、LookMLで定義することで、ダッシュボードにアクセスしているユーザーの属性に基づいて表示するデータを変えたり、対象データを非表示にすることも可能です。これにより、部署ごとに複数のダッシュボードを構築する必要なく、1つの画面でユーザーのニーズに合わせた分析結果を確認することができます。
さらに、Looker はGit管理をサポートしています。LookML で書いたコードの変更履歴を管理し、複数のユーザーが同時に作業することができます。組織でデータの分析・可視化を実施するときの課題の一つに、誰が、いつ、どこを変更したかわからない、ということがよくあります。Git管理はそれらを管理し承認フローを踏ませ、適切なタイミングで正しい変更の反映をコントロールします。これにより、データガバナンスが強化されチーム全体での協力促進が加速します。
Looker では、レポートやダッシュボード上の数値をトリガーにして特定のアクションを実行することができます。たとえば、ダッシュボード上のKPI指標が100を超えるとSlackでKPI達成の連絡をするなど、既存のサービスと連携することができます。
また、アクション機能はカスタムで作成できるため、Slackやメールに限らず、自社のシステムに連携してアクションを実行することもできます。気温が35度以上になると自社の発注システムに連携してアイスを追加発注するといった特定の条件に基づいて自社の発注システムと連携するアクションです。
また、Lookerを活用しマーケティング施策を展開することもできます。Lookerの分析結果を基にターゲットユーザーを絞り込み、アプリのプッシュ通知を送るなど、個別のマーケティング施策を実行することができます。
アクション機能を自由にカスタマイズすれば、ダッシュボードやレポートの活用に大きな可能性が生まれます。
Looker のスケジュール配信は、定期的なレポートの自動配信を行う機能です。時刻や頻度を指定して、ダッシュボードのレポートをメールで自動配信することができます。配信方法はメールの他に Webhook 、 Amason S3 、 SFTP があり、データの形式も複数サポートされており、幅広くカスタマイズが可能です。
スケジュール配信を活用することでLooker にアクセスできない外部ユーザーにダッシュボード内容を共有できるので、組織やチームのシームレスな情報共有に役立ちます。
Looker は、Looker を利用していない人にも分析結果を共有することができる機能を備えています。
例えば、事業企画チームがLooker を使って分析した結果を、営業部が利用しているSaaSに埋め込んで情報共有をするといった活用シーンが想定されます。
今回は代表的な共有方法を2つご紹介します。
●IFrame を使用した埋め込み
IFrame を活用して既存の管理画面やプロダクトにレポートやダッシュボードを埋め込むことができます。これにより社内で利用しているアプリケーションにシームレスに統合することができます。
●APIを利用したデータ取得
Looker API を活用することで、Looker からデータを取得し、UIをカスタマイズすることができます。柔軟にデータや図表を表示することが可能で、ユーザーにとって使いやすいレイアウトに変更することができます。
これらの方法は、必要に応じて組み合わせて利用することも可能です。例えば、Looker のIFrame 組み込み機能を使い、一部レイアウトを柔軟に作成したい場合はAPIを活用して表示を豊かにするなどの使い方ができます。
Looker は多くの機能を備えた次世代データプラットフォームであり、データの分析から可視化だけでなく、分析結果の外部連携機能も豊富であることがお分かりいただけたかと思います。また、独自言語のLookML を用いて組織内でデータ定義を一元管理できるため、データガバナンスの強化にも繋がります。
次回はご紹介した機能のうち、外部データベースへの直接接続方法についてBigQuery との接続を例に実際の操作画面とともにご説明します。
それでは、ソフトバンク アドベントカレンダー 2023 、6日目にバトンを渡します。
Looker は、定義から集計、可視化の一連のデータ分析プロセスをカバーするBIツールを超えるデータプラットフォームです。すべて共通の指標定義なので、誰が分析しても同じ結果を出すことができ、ビジネスの意思決定を的確に行うことができます。
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