近年、情報化社会の加速により、子どもがスマホを持ち始める年齢が早まる傾向にあります。
スマホがこれまで以上に身近な存在になる一方で、インターネット依存やSNS利用などがきっかけで起こるトラブルが増えてきました。小学生・中学生のお子さんのスマホデビューを検討している保護者の方々は、「トラブル」や「電話やインターネットなどの使いすぎ」につながるのでは、と不安に思いがちのようです。
本当にスマホのこと理解してる? 子どもの方が親よりスマホに詳しいかも
学校の授業や行事では、情報モラルに関する教育やスマホ利用に関する教育などを行う機会が設けられています。また、友だち同士でも動画やアプリなどの情報交換をしあったり、スマホに関するトラブルの事例を教えあったりなど、親が考える以上に自分自身で学んで理解しているのです。
文部科学省が推奨する「情報モラル教育(ITリテラシー教育)」
情報モラルを持つための道徳教育。従来の道徳教育のように、日常生活における対面に関してではなく、ネットワーク上でのコミュニケーションに関するもの。
では、そのような教育を受けていない大人たちは、本当にスマホのことを理解しているのでしょうか?
スマホの正しい知識を学ぼう! 全国で1万人以上の親子が受験した「全国統一スマホデビュー検定」
ここで紹介したいのが、スマホに関する正しい知識を全14問のクイズ形式で学べる「全国統一スマホデビュー検定」。千葉大学教育学部の藤川大祐教授の監修のもと、製作されています。
全国平均の結果は以下のとおり。
-
- ※2019年5月時点
保護者の平均正答率 | 72% |
---|
子どもの平均正答率 | 66% |
---|
「スマホ使用におけるマナー」の設問に関しては、親子ともに正答率が78%を超えるなど、リテラシーの高さが伺えました。一方、若年層の使用も増えている「SNSのフェイクニュース」の設問の正答率は保護者が46%、子どもが44%と、親子ともに低く、インターネット上の情報の選別における課題が浮き彫りとなりました。
ちなみに、検定に対しての満足度は以下の通り。
意外と奥が深い… スマホデビュー検定の中身をちょっとお見せします
設問① ながらスマホ
自転車を走行中の「ながらスマホ」について誤っているものを選んでください。
- A. 走行中にスマホを使っていただけで5万円以下の罰金が科せられる
- B. 車や人が少ない道であれば問題ない
- C. 自転車専用の道路を走っていれば問題ない
携帯電話使用等に起因する交通事故件数と原付以上運転者の交通事故件数
(引用元:政府広報オンライン)
2013(平成25)年から2018(平成30)年の5年間で、ながらスマホなど携帯電話使用に起因する交通事故の件数は約1.4倍に増加しています。全事故件数が減少する中での増加となり、ながらスマホが社会問題といえる理由のひとつとなります。
設問② ネットトラブル
SNS上で仲良くなった友だちから「あなたの全身の写真を送って」とメッセージが。断ると「顔はかくしてもいいから、1枚だけ!」とお願いされました。こんなとき、正しい対応だと思うものを選んでください。
- A. 同性の友だちだったら送ってもいいが、異性の友だちは危ないので断る
- B. どんな相手であってもきっぱり断る
- C. 自分の家や自分の情報が一緒に写らないように気をつけて体の写真のみ送る
- D. 先に相手の写真を送ってもらってから考える
ネットトラブルの中でも、特にネットいじめが年々上がっています
文部科学省の調査によると、ウェブサイトへの誹謗中傷、LINEいじめ、なりすまし、チェーンメールなどの「ネットいじめ」は2019年には16,334 件(前年度3.0%増)になったといわれています。子どもを守るためにも、親もITリテラシーを身につけておきましょう。
無料の情報モラル学習教材「みんなで考えよう、スマートフォン」
引用元:平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(文部科学省)
引用元:平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果(文部科学省)
設問③ フィルタリング
子どもにとって有害なサイトへのアクセスをブロックしてくれる「フィルタリング」の説明について間違っているものを選んでください。
- A. 子どもが見たいサイトがほとんど見られなくなる
- B. フィルタリングは一度設定すると変更できない
- C. フリーWi-Fiを使うとフィルタリングが機能しない
親の約4割が「アクセス制限や機能制限を利用したい」と回答
引用元:MMD研究所「親と高校生のスマートフォン利用に関する意識調査」実施期間 2018年1月12日~1月18日
スマホの契約者または利用者が18歳未満の場合、加入・設定が義務付けられているフィルタリングサービス。ソフトバンクの「あんしんフィルター」は、小学生モード、中学生モード、高校生モード、高校生プラスモードと強度が4段階に分かれており、アクセス制限の範囲も異なります。
苦手な分野が分かったら、オリジナルのスマホルールを作ってみましょう
終了後は、親子でスマホを使用する上での取り決めをまとめられるルールリストの作成画面に進むことができます。検定内容やその解説を踏まえて、スマホの使用に関する親子オリジナルの取り決めを作成。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね!
(掲載日:2019年1月15日、更新日:2019年12月17日)
文:ソフトバンクニュース編集部
「全国統一スマホデビュー検定」を受けて、親子で正しいスマホの理解を
「全国統一スマホデビュー検定」には保護者用と子ども用があり、それぞれクイズ形式で合計14問出題。選択肢から正解を選択するもので、設問ごとに答え合わせをした後に、藤川教授による解説が表示されるため、設問についてより深く学べます。