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【解説】画素数? 解像度? スマホやカメラ選びで知っておきたい基礎知識

【解説】スマホカメラでもおなじみ!「画素数」や「解像度」を理解してデバイス選びに役立てよう

スマホやカメラを選ぶとき、画質の良い写真を撮れるかどうかはとても重要なポイントです。その際、必ず目にするのが「画素数」や「解像度」といった言葉。これらがスペックに関わるキーワードだと知っていても、何を指しているのか、どんな意味があるのか、いまいちわからないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は「画素数」と「解像度」、2つのキーワードについて解説します。これらをしっかり理解して、自分に合ったデバイス選びに役立てましょう。

そもそも「画素」ってどんなもの?

まずは「画素」という言葉の意味について知っておきましょう。説明する前に、普段使っているテレビやパソコンの画面にぐーっと近づいてみてください。すると、小さな点が並んでいるのが見えると思います。

実はこれが、画素。1つ1つの画素が色を出すことで、ディスプレイに文字や風景などが形づくられています。私たちがスマホやパソコンを見ているとき、このような仕組みで画面には写真や動画が表示されているんです。

そもそも「画素」ってどんなもの?

ディスプレイだけでなく、カメラにおいても画素には重要なはたらきがあります。カメラは「撮像素子」と呼ばれるセンサーがレンズから入った光を取り込み、画像データに変換します。この撮像素子に画素が並んでいて、1つ1つが被写体の光(=色)を受け取っているのです。ディスプレイの画素は色を出す、カメラの画素は色を取り込む。このように仕組みに違いはありますが、画素には「像を形づくる」役割があります。

「画素数」とは、画素の数を表す

「画素数」とは、文字通り画素の数のこと。製品ページなどで、「2,400×1,080」といった表記を見かけたことはないでしょうか。この数字が画素数を表していて、具体的にはディスプレイに縦と横方向に画素がいくつ並んでいるかを意味します。

画素は、画像や映像を構成する点。つまり、画素数が大きいほど画素(=画像や映像を構成する点)がたくさんある、ということ。画素が多ければ、文字や風景もより細かいところを表現することができます。

人文字をイメージすると分かりやすいかもしれません。たくさんの人で構成するほうが、なめらかな曲線を書けたり、細部もくっきりと描けたりしますよね。ディスプレイも同じで、画素数が多いほど細部を表現できるようになります。

ディスプレイの仕組みについてはこちらの記事でも解説しています。

カメラの場合は、縦横で数を表記するのではなく、「〇〇万画素」のように表記されます。例えば、5,000万画素のカメラで撮影した画像は、約5,000万個の画素で構成されていることを示すため、画素数が大きいほど精細な写真を撮影できます。

「解像度」は何を表しているの?

製品ページを見ていると、画素や画素数と同じくらい「解像度」というキーワードを目にします。ディスプレイの性能について説明する際に使われる「解像度」は、画面に画素がいくつ並んでいるのか、つまり「画素数」と同じ意味を持ちます。

たとえば、同じサイズのディスプレイを持つ2台のスマホがあった場合、解像度(=画素数)の大きいほうが細部を表現できるため、より高画質な写真や映像を表現できます。人文字で考えると、同じ大きさの文字を10人でつくるよりも、100人でつくったほうが細かい部分を描きやすくなりますよね。

「解像度」は何を表しているの?

また、画面サイズに対してより多くの画素が並んでいるほうが高画質であるということは、画素の密度の高いほうが高画質であると言い換えることもできます。つまり、同じ解像度でもディスプレイのサイズが異なる場合は、大きいディスプレイは密度が下がるため、粗い部分が目立つこともあります。

「解像度」は何を表しているの?

ちなみに、「解像度」という言葉は印刷物や画像データの画質を表すときにも使われます。このとき、解像度は「dpi(dot per inch)」という単位を使って表記されますが、これは1インチにどれだけの画素が並んでいるかを示しています。

同じ解像度という言葉でも、ディスプレイの性能説明のときは画素数を(間接的に密度も)表すのに対し、dpiはダイレクトに密度を表しています。どちらも数値が大きいほど高精細である点は同じですが、意味や表記の仕方が少し異なることを覚えておきましょう。

デバイス選びの目安は?実際に「画素数」や「解像度」を見てみよう

画素や解像度の意味を理解したところで、実際の製品ページでの表記を見てみましょう。ソフトバンクの「Google Pixel 7 Pro」の製品ページでは、カメラの画素数を「50メガピクセル」「12メガピクセル」のように書かれています。

デバイス選びの目安は?実際に「画素数」や「解像度」を見てみよう

ディスプレイの解像度は「HD」「QHD+」などと表されます。これは画素数を基にした規格で、スマホやパソコンのモニターなど多くの製品では「HD」(1,280×720)が性能の基準になります。「+」が付くものはその基となる規格を縦横に25%大きくしたものです。主な規格を表にまとめると以下のようになります。

デバイス選びの目安は?実際に「画素数」や「解像度」比較

  • ピクセルビニングの機能よって、カメラ画素数が1200万画素でもFHDの写真となるなど、カメラ画素数がそのまま撮影サイズにならない場合があります。

ディスプレイを見ると、Google Pixel 7 Pro の解像度は「QHD+」と表記されています。QHD+はHD+に「4つの~」などを意味する「Quad」が付いたもの。具体的には、HD+を縦横に2倍ずつ大きくした解像度(1,440 x 3,120)になっています。

デバイス選びの目安は?実際に「画素数」や「解像度」を見てみよう

Pixel 7 Pro は「QHD+」なのに対し、Pixel 7/7a は「FHD+」(1,080 x 2,400)と解像度がやや低くなっています。表記のしかたは製品やメーカーによって異なりますが、製品ページにはこのように表記されているので、製品を比較する際はこれらをきちんとチェックしておきましょう。

最近のスマホでは、「FHD+」のディスプレイが最も一般的。低価格のエントリーモデルから高性能なハイエンドモデルまで、多くの機種がFHD+の性能を搭載しています。したがって、FHD+を基準として、映画やドラマを高画質で楽しみたいなら「QHD+」などのハイエンドモデルを選ぶといいでしょう。ディスプレイの性能にこだわらないのであれば、HD+など性能を抑えたエントリーモデルもおススメです。

その他のデバイスの目安は?

スマートフォン以外の解像度の目安を見ていきましょう。

① パソコンのモニター

パソコンのモニターは、用途によって選ぶことが大事。一般的なオフィスワークやブラウジングであればFHD程度でも十分な解像度でしょう。デザイン関連の作業を行ったり、ゲームを楽しんだりするなら、QHDやさらに高画質な4K対応製品も選択肢に入ってきます。

ただし、モニターの場合は4K程度になると製品サイズが大きくなり、また価格も高くなりがちです。自分に最適な性能とコストのバランスを探りましょう。

② プロジェクター

ビジネスや娯楽で活躍するプロジェクターも、解像度は重要なポイント。映画やゲームを楽しめる家庭用のホームプロジェクターは解像度の高い製品が豊富。動画コンテンツに合わせてフルHD以上のものを選びたいところです。いっぽう会議資料を投影するなどのビジネス用途なら、解像度を抑えた低価格の製品も多くあります。

ちなみに、プロジェクターを選ぶ際は明るさも要チェック。小さい会議室程度ならおよそ3000lm(ルーメン)程度でじゅうぶんといわれていますが、室内の光量や投影するスクリーンや壁の大きさにも左右されるので、使用環境を考慮して選びましょう。

さまざまなデバイスを選ぶうえで重要な画素数や解像度。意味をきちんと理解すれば、自分に合った製品を選びやすくなるはず。記事の内容を製品選びに役立ててみてみましょう。スマートフォンを選ぶときに画素数や解像度にも注目してみてくださいね。

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※Pixel は、Google LLC の商標です。

(掲載日:2023年9月26日)
文・編集:友納一樹(TEKIKAKU)