SNSボタン
記事分割(js記載用)

利便性追求の先に見えた社会課題解決への貢献。PayPayが挑む新たな金融インフラ体験の創出|SoftBank SDGs Actions #31

タイトル|SoftBank SDGs Actions #31

「すべてのモノ・情報・心がつながる世の中を」というコンセプトを掲げ、SDGsの実現に向けて取り組んでいるソフトバンク。「SoftBank SDGs Actions」では、いま実際に行われている取り組みを、担当者が自らの言葉で紹介します。31回目は、PayPay株式会社のQRコード決済によるCO2削減と金融格差解消への取り組みです。

漢字フルネームさん(よみがな)

PayPay株式会社 事業推進統括本部 営業戦略本部

志方 祐介(しかた・ゆうすけ)さん

2004年にソフトバンクに入社。「Yahoo! BB」の販売支援を皮切りに、モバイル事業の立ち上げや営業戦略部門での経験を経て、2018年よりPayPayの営業組織立ち上げに参画。以降7年間にわたり、営業組織の生産性向上・評価制度・オペレーション整備など、営業戦略本部にて事業成長を支える仕組みづくりをけん引。

漢字フルネームさん(よみがな)

PayPay株式会社 事業推進統括本部 営業戦略本部 営業戦略部 戦略推進1

古土井 裕司(ふるどい・ゆうじ)さん

2008年にソフトバンクに入社。コンシューマー向けブロードバンドサービスの企画・立ち上げに従事。2019年よりPayPayに参画し、営業戦略部にてミニアプリの企画やオンラインサービスの立ち上げを推進。現在は営業戦略部にて、営業戦略や計画の策定、営業のMBO評価制度設計、営業販促費管理などに携わる。

利便性追求の先に見えてきたSDGsや社会課題解決の側面

スマートフォンひとつで買い物や送金、請求書の支払いなど幅広いシーンで使える便利さと、安心・安全な金融インフラとして多くの人々の日常生活に浸透している決済アプリケーション「PayPay」。ユーザー数は、日本の人口の約1/2にあたる6,900万人を突破しました。(2025年5月時点)

利便性向上の先に見えてきたSDGsや社会課題解決の側面

2018年のサービス開始当初はシンプルな決済手段としてスタートしましたが、その後、個人間送金、請求書払い、電子クーポン、クレジット決済などさまざまな機能を追加し、ユーザーの利便性を高めてきました。

個人間送金

ユーザー同士で手軽にお金のやり取りができるサービス。送金は1円から可能で、手数料はかかりません。本人確認(eKYC)を済ませていれば、送金したお金を銀行口座に出金することも。

請求書払い

電気・ガス・水道などの公共料金や、税金などの請求書に記載されたバーコードやQRコードをPayPayアプリで読み取ることで、コンビニや銀行に行かずにその場で支払いを完了できます。これにより、24時間いつでも自宅で簡単に支払いができます。

クレジット決済

PayPayでの支払いを翌月にまとめて後払いできるサービスです。事前に残高をチャージする必要がなく、利用した分だけ翌月に一括で支払うことができます。利用履歴もアプリ上で確認できるため、支出管理にも役立ちます。

古土井さん サービスを開始した当初は決済機能のみを提供するサービスで、SDGsなどへの直接的な関わりは意識していませんでした。しかし、個人間送金や紙の請求書の即時支払い、クーポンの電子化、クレジットカードのような後払い機能の導入などさまざまな機能を追加して利用者の利便性向上を追求したところ、結果的にSDGsや社会課題の解決にも貢献するサービスへと進化していきました。

志方さん 具体的には、1決済あたりのCO2e(二酸化炭素換算)排出量は、現金約11グラムに対して、PayPayなどのQRコード決済は約3グラムと、約4分の1に削減できています。また、個人間送金や請求書払い、商品券など、これまで紙でやり取りされていたものもPayPayでオンライン化することで、環境負荷の軽減にもつながっています。

個人間送金、請求書払い、クレジットカード決済機能の特長

個人間送金、請求書払い、クレジットカード決済機能の特長

古土井さん こうした現金流通からキャッシュレスへのシフト自体が環境負荷の低減に貢献したことが評価され、SDGsの達成に向けて大きく貢献した事業や取り組みをソフトバンクのグループ内で表彰する「SDGs Action Award 2024」で大賞を受賞することができました。

志方さん 現金の流通には紙幣や硬貨の製造、輸送、管理など多くの工程が必要で、それに伴って多くのCO2が排出されているというイメージは以前から持っていました。
今回、具体的な数値で比較してみたことで、QRコード決済が現金決済に対して4分の1の排出量で済むこと、そして現金取引からキャッシュレス決済への移行が進むことで、最も排出量の多い現金決済を減らせている点を改めて実感しました。PayPayなどのキャッシュレス決済の利用拡大は単なるシェア拡大にとどまらず、環境負荷の高い現金決済を減らすという意味でも大きな意義があると感じています。

より誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスへ

志方さん PayPayは「ユーザーファースト」の姿勢を徹底し、ユーザーや加盟店の声をサービスに反映させてきました。現金主義だった層や金融サービスになじみのなかった人々も、PayPayを通じてキャッシュレス決済や個人間送金、資産運用などを体験するようになり、利用者層の裾野が広がっています。現金が必須だった生活スタイルが、スマートフォン一つで完結する形へと変化してきています。

より誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスへ

古土井さん こうした取り組みをもっと多くの方に知ってもらえるよう、若年層向けに「おこづかい増量キャンペーン」や学園祭でのキャッシュレス化といったさまざまな取り組みを進めています。昨年、神奈川県の高校で実施された学園祭では、PayPayのみを利用した完全キャッシュレス決済が導入され、多くの生徒が初めて現金を使わずに支払いを体験しました。
昨年末には小学館の幼児向け雑誌の付録として、組み立て式のPayPayレジ玩具が登場しました。子どもたちが遊びながらキャッシュレス決済の仕組みを理解できるもので、日常生活の中で自然に新しいお金の使い方に触れるきっかけになっています。ただ、子どもたちが「PayPayがあれば何でも買える」「お金が無限に使える」といった誤解をしないよう金融教育の重要性も感じています。
こうした活動を重ねる中で、キャッシュレス化の推進が意図せずして若年層の金融知識の底上げや、将来的な金融格差の縮小にも貢献していることを強く認識するようになりました。

より誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスへ

志方さん キャッシュレス決済全体の中で、PayPayが担う役割は近年大きく変化しています。サービス開始当初、PayPayの決済は全キャッシュレス取引のうち約3,000回に1回というごくわずかなものでしたが、昨年には5回に1回にまで成長しました。こうした劇的な拡大は、PayPayの社会インフラとしての存在感が高まっていることを示していると感じています。創業から約6年で6,900万人以上のユーザーを獲得しましたが、中山社長が「最大のライバルは現金だ」と語る通り、日本の決済市場において現金の存在感はいまだに根強いです。年間個人消費額約300兆円に対し、PayPayの決済額はまだ15兆円弱と、さらなる成長の余地があります。「支払いや暮らしのさまざまなシーンで最初に思い浮かべるサービス」を目指し、アプリ内サービスの拡充やユーザー体験の向上に取り組んでいきます。

より誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスへ

古土井さん また、セキュリティ対策にも力を入れています。キャッシュレス決済は、現金と異なり見えないお金を扱うため、ユーザーと加盟店双方の安心・安全が重要です。PayPayでは安全性を高めるために数年前から本人確認(eKYC)の仕組みを強化してきました。マイナンバーカードや運転免許証などの公的な本人確認書類と顔写真を使って、オンライン上で本人確認を完了する仕組みです。確認が完了すると、PayPayのさまざまな機能やサービスの利用上限が拡大し、より安全にサービスを利用できるようになります。
現在、PayPayのユーザーの約半数の3,300万人以上が本人確認を完了しており、これは日本の大手銀行と同等の水準になっています。PayPayの不正利用発生率は、クレジットカードの約20分の1と非常に低い水準に抑えられており、このような高い安全性が、多くのユーザーに選ばれる理由の一つかなと思っています。

より誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスへ

志方さん 2023年度にはPayPay証券、2025年4月にはPayPay銀行がグループに加わり、本格的な金融グループとしての活動を展開しています。それに伴い、現金派のニーズに合わせてクレジットカードを持たない人でも使えるチャージ式や、PayPay銀行残高から即時支払いできるサービスも開始しています。今後はPayPayアプリ内での銀行残高払いの普及も目指しています。
また、例えば消費期限が近い商品への特典クーポンをアプリで告知するなど、フードロス削減に役立つようなサービスも検討しています。ユーザーの声に耳を傾け、誰もが安心して使えるユニバーサルな金融サービスを目指していきます。

ソフトバンクのサステナビリティ

サステナビリティ

今回紹介した内容は、「人・情報をつなぎ新しい感動を創出」することで、SDGsの目標「1、3、4、8、9、10、11」の達成と社会課題解決を目指す取り組みの一つです。

人・情報をつなぎ新しい感動を創出

(掲載日:2025年5月26日)
文:ソフトバンクニュース編集部

PayPayのダウンロードはこちら

PayPay