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すべての社員が活躍できる環境づくりを。DE&I推進に取り組むソフトバンクのコミュニティ「Terra's」

 

近年、企業が積極的に取り組むようになったDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)は、単なるスローガンにとどまらず、社会全体の課題として広く認識されています。多様な人材が活躍できる環境づくりに力を入れているソフトバンクでも、全社的な施策に加え、部門ごとにワークスタイルや組織特性に応じた取り組みが展開されています。今回は、法人事業を担う部門で行われている取り組みのひとつである「Terra’s(テラス)」というコミュニティのメンバーに話を聞きました。

話を聞いた人

近藤 知子(こんどう・ともこ)

近藤 知子
(こんどう・ともこ)

AIプラットフォーム開発本部 Terra's運営チーム

大津 奈央(おおつ・なお)

大津 奈央
(おおつ・なお)

法人事業戦略本部 Terra's運営チーム

齋藤 瑞樹(さいとう・みずき)

齋藤 瑞樹
(さいとう・みずき)

BX CoE統括室 Terra's キャリア&ライフPJリーダー

  • ※ 所属は全員ソフトバンク株式会社

「個が動き出す」多様性とつながりが拓く新たな共創の場

ソフトバンクでは、多様な人材が活躍できる企業風土の実現に向けて、DE&Iを積極的に推進。全社施策として、企業風土の醸成、女性自身の意識変容、そして管理職層の行動変革など、さまざまな観点からアプローチを行っています。この施策に触発され、社員一人ひとりという個が集まり、共感を軸にした対話が生まれ、自然と新たなつながりやチームが育まれています。

Terra’sの由来

Terra’s

Terra’sという名称は、イタリア語が語源で『すべてを育む大地』という意味と『皆が集う場所』という意味を持ちます。ロゴマークには一人ずつ原石の個が集まり、1つの絆の幹から共創の宝石となり、実をつけるという願いが込められています。

Terra’sが誕生したきっかけを教えてください。

近藤 「法人統括のメンバーの間では、コロナ禍によるリアルな交流機会の減少を受け、“五感で感じるつながり” を求める声が高まっていました。また、会社全体として女性活躍推進に力を入れていたこともあり、当初は、法人統括に所属する女性社員に声をかけ、有志57名で、社員同士の交流と共創を促進する場づくりをテーマに活動を開始しました。2023年2月に男性女性含めた法人統括全員を対象とした正式なコミュニティとしてTerra’sが発足しました。
Terra’sでは、社員同士のContact(接点)、Communication(対話)、Collaboration(共創)の機会を創り出すことを目的に、さまざまな形の “つながりの場” を仕掛けています」

大津 「現在は、4つのプロジェクトに、約80名のメンバーが所属し、社内のつながりにとどまらず、お客さまを含めた社外との異業種交流や異世代交流、さらには社会課題への取り組みや社会貢献へと活動の幅を広げています。
法人統括内にTerra’sの活動をとどめるのではなく、全社を横断して多くの社員に共創の場に参加してもらうことで、多様な視点が集まり、より活発な交流や創造的なアイデアが生まれていくことを期待しています」

Terra’sメンバーの活動について

女性活躍推進への取り組み。異業種交流「Career&Life forum 2025」

Terra’sでは、介護・妊活・育児等身近な課題についてのミートアップ、お客さま・地域・子供たちとタイアップしたワークショップなど、みんなで試行錯誤しながら、さまざまな「場創り」にチャレンジしています。今回は、多岐にわたる活動の中から、ソフトバンクとしても強く推進している「女性活躍」をテーマとした取り組みである2025年2月に開催された「Career & Life Forum 2025」をご紹介します。
このフォーラムは、株式会社イトーキ、株式会社電通、オリックス株式会社とソフトバンクの4社共催で実施されたもので、各社のDE&I施策を共有しながら、女性エグゼクティブによるパネルディスカッションと、女性社員同士のリアルな交流会の2部構成で開催されました。

本フォーラムを企画した背景を教えてください。

齋藤 「このフォーラムを企画した背景には、働く女性たちが理想とする自分を見つけ、キャリア形成に役立つヒントを得るための場を提供したいという思いがありました。他社のDE&Iに対するアプローチや女性活躍推進の取り組みを知ることで、参加者が新たな視点を得ることができ、より充実したキャリアを築くためのインスピレーションを提供することを目指しました」

異業種交流がもたらした気づきと学び

異業種交流がもたらした気づきと学び

フォーラム終了後、「Career&Life forum 2025」をともに開催した3社のメンバーと、Terra’sの齋藤による、フォーラム当日を振り返る対談が実施されました。

参加者のリアルな反応、そして今後の展望について、率直かつ前向きな対話が交わされるあたたかな雰囲気の中で、それぞれの視点から得られた “気づき” や “つながり” が語られました。

Career&Life forum 2025を共催した企業の皆さん

一階 裕美子(いっかい・ゆみこ)さん

一階 裕美子(いっかい・ゆみこ)さん

株式会社イトーキ 金融第1支店 支店長

中宅間 昭子(なかたくま・しょうこ)さん

中宅間 昭子(なかたくま・しょうこ)さん

株式会社電通 第2マーケティング局 HRMディレクター

江嵜 可奈子(えさき・かなこ)さん

江嵜 可奈子(えさき・かなこ)さん

オリックス株式会社 グループ人事部 人財開発チーム 課長代理
※2025.2時点

各社の女性活躍推進施策について教えてください。

フォーラムでは、各社が取り組む女性活躍推進の方針や課題についても意見が交わされました。異なる業種・企業文化の中で、それぞれがどのように多様性を受け入れ、実践しているのか。その取り組みからは、今後の社会に必要なヒントが見えてきます。

一階さん 「イトーキでは人材戦略に基づきさまざまな取り組みを行っていますが、女性活躍推進においては、リーダーシップ開発を目的とした『SPLi(サプリ)』というコミュニティを軸に活動を展開しています」

中宅間さん 「国内電通グループ約140社からなるdentsu Japan全体で、組織カルチャーの変革を目指してDE&Iを推進しています。各社から選出された約300名のDEIリーダーが、学びや対話を通じて自組織の課題を発見し、解決に向けたアクションの設計・実行まで一貫して担っています」

江嵜さん 「社員一人ひとりの多様性を尊重し、柔軟な働き方を推進することで、多様な人材が活躍できる “働きやすく、働きがいのある” 職場づくりを進めています。また、自律的にキャリアを描けるよう支援することで、社員の自己実現を促し、その成長を会社全体の成長へとつなげています」

フォーラムを通じた他社女性社員との交流で何を感じましたか?

第1部のオンラインパネルディスカッションに加えて、第2部では各社の女性社員約50名がソフトバンク本社に集まり、リアルでの交流の場が設けられました。企業の枠を越えた対面での対話を通じて、参加者は多様な価値観や刺激を得る貴重な機会となりました。

一階さん 「いい意味で異なる文化の企業間だったので、その違いが大変刺激になりました。第1部のパネルディスカッションもとても好評で、社内版をやってみようと話しています」

中宅間さん 「参加者からは『地に足ついた視野を持ちたい』『すごく新鮮で刺激になった』『他社のお話も社内の人たちとの出会いも心の潤いになった』といった意見がありました。これをきっかけに引き続き交流を深めていければうれしく思います」

江嵜さん 「他社の方が積極的に話しかけてくださり、大変刺激を受けました。特に同世代の女性活躍に関する熱い思いを聞き、オリックスでももっと推進していきたいと強く感じました」

齋藤 「企業風土も働き方も違う女性同士が、等身大の悩みや思いを共有して交流できたことが非常に大きかったと思います。Terra’sの参加メンバーからも学びしかなかった! という声を聞き、今後もこのような機会を増やしていきたいと思いました」

異業種交流がもたらした気づきと学び

これからの日本の女性活躍推進についてどう思いますか?

最後に、これからの日本における女性活躍のあり方や、職場や社会に求められる変化についてお聞きしました。各企業でDE&Iを推進する立場から見た、今後の展望とは?

一階さん 「企業間でのつながりを促進し、どんどん進めていく必要があります。特に、共働き世代が性別を問わず前向きに働ける社会を作ることが今後の大きな課題だと感じています」

中宅間さん 「女性活躍は道半ばだと実感しました。将来、今の若い世代が管理職に就く頃には、性別に関係なく、無理なく活躍できる社会が実現されていることを願っています」

江嵜さん 「育児と仕事を両立できる環境の整備が非常に重要です。男性の育休取得を進めることで、男女の役割のギャップがなくなり、社会全体が変わると信じています」

齋藤 「いつか “女性活躍” という言葉がなくなる社会を目指して、誰もが自分らしく働ける環境を実現できるよう、これからもDE&I活動を推進していきたいと考えています」

フォーラム参加者からは、「リアルな交流の場を通じて新たなロールモデルやキャリアプランを見い出すきっかけとなった」「今後もこのような交流を続けていきたい」という声が多数寄せられました。

ソフトバンクのダイバーシティ推進

ソフトバンクのダイバーシティ推進

ソフトバンクでは、年齢、性別、国籍、障がいの有無などに関わらず、多様な人材が個性や能力を発揮できる機会と環境の整備に取り組んでいます。

ソフトバンクの
ダイバーシティ推進

(掲載日:2025年6月27日)
文:ソフトバンクニュース編集部