【ソブリンAI】～1分で分かるキーワード #292

国家や企業が、自らの主権や法制度・文化に基づいてAIの開発・運用を行うこと

安全保障や倫理面で必要不可欠となる国家や企業のAI制御権

世界でAI技術が急速に進化する中、国や企業が、自らの主権や法制度・文化に基づき、自国や自社のデータおよびアルゴリズムを活用して開発・運用を行う「ソブリンAI（Sovereign AI）」の重要性が増しています。特に、国防・医療・教育といった公共性の高い分野では、安全保障や倫理の観点から、国家や国内企業がAIの制御権を有することが不可欠とされています。

背景にあるのは、特定国やグローバルIT企業への過度な依存から生じる情報漏洩やプライバシー・データ主権の侵害といったリスクの存在です。ソブリンAIでは、自国の価値観や慣習を反映したAI活用を念頭に、インフラやデータを自国内で管理し、透明性が高く持続可能な運用を目指します。

ソフトバンクは、傘下のSB Intuitionsが開発を進める国産の大規模言語モデル「Sarashina」などをはじめ、国内におけるデジタル主権の確立と安全なAI基盤の構築に取り組んでいます。