霞が関がFAXを原則廃止にすると発表したことは記憶に新しいかと思います。情報漏えいの懸念や通信環境への不安などが理由で一定程度のFAX利用は継続されることになったとはいえ、紙の書類や印鑑、FAXをはじめとした日本企業の「紙文化」に、今、大きな変革が起きていることは間違いありません。
コロナ禍によるテレワーク推進の副産物ともいえるこの変革は、アフターコロナの社会でも続いていくのでしょうか? 結論からいうと、「紙文化」からデジタル化への変化の流れはこれからも止まらないでしょう。なぜならば、「紙文化」による非効率に多くの人が気づいてしまったからです。
「紙文化」がもたらす非効率の例を2点ご紹介します。
少し古いデータですが、コクヨが2017年に実施した調査によると、1日のうち書類を探す時間は「約20分」で、これを一年間に換算すると「約80時間」に相当するという結果が出ています。
コロナ禍によりテレワーク化が推進されている一方で、「紙書類や押印の対応で、やむなく出社している方は6割」という結果が、アドビ株式会社の調査によって明らかになっています。
ご紹介した2つの例はいずれも、書類や押印といった「紙文化」を脱することが、非効率な時間を減らし、業務効率の改善につながる可能性を示しています。
業務効率の改善を考えるならば、「脱紙文化」が近道であることは納得いただけたかと思います。では、そのために中小企業ができることはなんでしょうか?
多くの企業が「脱紙文化」のひとつとして検討をはじめているのが、「電子契約」です。
上掲のデータによると、電子契約の普及率はすでに67.2%、「今後の電子契約の採用を検討している」前向き層を加えると、84.9%にも及びます。
これだけ多くの企業で導入検討が進んでいるのは、電子契約に業務効率改善のメリットがあることのひとつの裏付けとなるでしょう。 一方で、まだ導入検討をはじめていない企業は、業務効率という点において他社との差がどんどん開いてしまっている状況ともいえます。
リソースが限られた中小企業こそ、業務効率改善のための「脱紙文化」は避けて通ることのできない課題です。 まずは電子契約の導入でどれくらい業務が効率化されるのか、以下のチェックシートを試してみてください。当てはまる項目が多いほど、導入効果を感じられるはずです。
<電子契約への移行オススメ度をチェック!>
◻︎稟議が承認されてから、契約締結までに1週間以上かかる
◻︎先方に送付した契約書をなかなか回収できない
◻︎先方内での契約書の承認状況が把握できない
◻︎上司の不在で、押印申請が止まる
◻︎NDA締結に時間がかかりプロジェクトが先に進まない
◻︎契約書の保管スペースに限界がきている
◻︎契約書の保管スペースから契約書を探すのに時間がかかる
◻︎契約書をスキャンしてPDF化するのに時間がかかる
◻︎スキャンしたPDFファイルを検索しても、なかなか見つからない
◻︎ペーパーレス化を進めたいが、何からはじめればいいか分からない
◻︎収入印紙のコストがかさんでいる
◻︎契約書印刷・製本→押印→締結先への発送→保管に時間がかかっている
◻︎各種書類の郵送代が高い(返送用封筒含む)
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