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2023年もあとわずかとなりました。2023年を振り返ると、3月にWBCで侍ジャパンが世界一に、5月には新型コロナウイルスが5類に移行し移動が活発化、9月には阪神タイガースが18年ぶりのアレなど、さまざまなことがありましたがIT業界においても同様です。そこで今回はIT業界における2023年の流行・トレンドを調査すべく、ソフトバンクでは2023年11月に法人のお客さまを対象とした「ITトレンド・生成AIの実態調査」を約2,000名に実施しました。今回はその調査結果をご紹介します。
実際に生成AIを活用されている方のコメントもたくさん掲載しているので、ぜひ業務活用の参考にしてみてください。
「2023年に注目されたIT(情報通信)のトレンドとして思い浮かぶキーワード、IT流行語」について選択式(24項目)で質問したところ、「生成AI」が1,798票(支持率91.0%)で2位以下に圧倒的な大差を付けて1位に輝きました。11月現在でもChatGPTやOpenAI社に関するニュースや、Micorosoft 社の Copilot 、Google 社の Bard や Duet AI など毎日多くの情報が届いていることからもインパクトが大きかったようです。
2位以下は、ここ数年多くの企業で取り組んでいる「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が567票(支持率 28.7%)、2021年にフェイスブックが社名を「メタ」と変更するきっかけとなった仮想空間を示す「メタバース」が382票(支持率 19.3%)、人生100年時代を生き抜くために新たな技術や知識の獲得を目指す「リスキリング」が259票(支持率 13.1%)、理化学研究所により国産で初めて稼働が開始した「量子コンピュータ」が227票(支持率 11.5%)と続きました。
注目度が非常に高かった生成AIですが、実際の利用状況は意外な結果となりました。
約9割の方が2023年のトレンドとして選んでいるにも関わらず、ビジネスで定期的に利用している人(月1回以上)は39.8%でした。一方で3人に1人以上が定期的に生成AIを利用しているとも見ることができ、新しいITツールとしては特筆すべき利用率といえるかもしれません。
また、ビジネスで利用したことがある方よりも私生活において利用したことのある方のほうが多いという結果に。とはいえ、私生活では利用をやめてしまったという方が多く、今でも利用している方(月1回以上)は37%となりました。
ビジネスでの利用において企業規模別で見てみると、企業規模が小さくなるに連れておおむね利用頻度が下がる傾向にありました。
一部の層では定期的に利用されつつある生成AIですが、ビジネスにおいてはどのような環境で利用されているのでしょうか。
ビジネス(企業)でのサービス導入状況をヒアリングしたところ、利用していると答えた方のうち「個人で無償版ChatGPTを利用している」が604票(支持率31%)となり一番多くなりました。無償版ChatGPTはWEBで公開されている一般コンシューマ向けのものとなるため、入力したデータはChatGPTの学習データとして利用されます。もし誤って企業の大切なデータや個人情報を入力してしまうと、情報が漏れてしまう危険性もあります。今後の活用に向けてよりセキュリティの高い環境で利用できる体制を整えたり、どんな内容を入力してよいかなどポリシー設計を企業として取り組んで行く必要があるでしょう。
Q3でビジネスで利用すると回答した方に、利用する理由を伺いました。「文書の生成・要約・構成」が672票(支持率 61%)、「アイデア出し」が621票(支持率 57%)、「情報収集」は614票(支持率 56%)の順となりました。
ビジネス利用におけるメリットを享受できたエピソードをフリーコメントで伺ったところ、さまざまな声が届きました。いただいたご意見の一部をご紹介します。
※文章は分かりやすいように、誤字や文末などを一部変更しています。
専門性が高い内容の文章作成や営業提案前に情報収集として利用したり、アイデアの壁打ちや資料作成のスピード向上などさまざまな面で効果を実感しているようです。310件のフリーコメントのうち、およそ50件がプログラミングの効率化などコード生成について述べており、かなりの作業効率の向上があることも分かりました。また、知らない作業においても取り掛かりやすい環境ができたため取り組みはじめるスピードが上がったという面白い意見もありました。
ぜひフリーコメントを参考に生成AIで取り組む作業をご検討ください。
また、Q3で「使ったことがない」と答えた方々に、その理由についても伺いました。
そもそも「使い方が分からない」ためと答えた方は250名(支持率28%)、「業務にあう生成AIサービスが存在しない」が228名(支持率26%)、「使うメリットが分からない」が206名(支持率23%)、「情報流出などセキュリティ上の懸念がある」が203名(支持率23%)と続きました。
企業として、生成AI活用は生産性向上の鍵となることは間違いなく、使い方が分からない方にはまずは学んでもらう環境を作っていかねばならなかったり、業務にあう生成AIサービスの選定や情報流出をさせないための環境の整備も必要となってくるでしょう。また、生成AIの活用メリットについては先ほどのフリーコメントを参考にしていただき、自社の業務に利用できそうなところから初めてみることをお勧めします。
今回は2023年のITトレンドキーワードの結果と、その一位である生成AIの取り組み状況についてご紹介しました。生成AIの利用を通して、実際にビジネスメリットを感じられている方々は多くいらっしゃいます。使い方が分からない、手間である、不安など苦手意識を持たずにビジネスのブレークスルーとなりうる生成AIを業務で活用してみてはいかがでしょうか。
ソフトバンクでは企業がセキュアに生成AIに取り組める環境構築のサポートや、スキルの獲得についても全面的にサポートしています。ぜひお気軽にご相談ください。
調査タイトル | ITトレンド・生成AIの実態調査 |
調査機関 | 2023年11月13~15日 |
調査方法 | インターネット調査 |
有効回答数 | 1,976名 |
調査対象 | ソフトバンクのメールマガジンに登録されている法人顧客 |
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