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ご覧いただきありがとうございます。ソフトバンクの結城です。
今回はAlibaba Cloudが提供する「Managed Service for Grafana」について紹介します。
Grafanaとは、取得したデータをグラフやチャートで可視化することができるオープンソースのWebアプリケーションです。Grafana単体で利用することもできますが、Prometheusなどの監視システムと併せて利用することが一般的です。
■概要
Alibaba Cloudが提供するフルマネージドなGrafanaで、大量のデータをリアルタイムに表示するクラウドネイティブなデータ可視化プラットフォームです。O&Mが不要でファストスタートのGrafana実行環境を提供し、データベース、メッセージキュー、Prometheusモニタリング、ロギングサービスなどの様々なAlibabaCloud サービスのデータソースをデフォルトで統合しています。また、O&Mモニタリングをより詳細にするリッチデータカンバンを提供します。
■運用について
O&Mが不要であるため、サーバーの設定やソフトウェアのアップデートなどの手間をかけずに、メトリクスやログ、トレースを効率的に分析・表示し、運用・保守の複雑さや作業負担を効果的に軽減することができます。さらに、Managed Service for Grafanaサービスは、オープンソースのGrafanaと完全に連携できます。
■セキュリティ
シングル サインオン (SSO) 機能を利用することが可能で、セキュリティレベルを高めることも可能です。
タイプ | 項目 | Shared Edition | Pro Edition | Advanced Edition |
機能 | パフォーマンスモニタリング | × | 〇 | 〇 |
アラーム管理 | × | 〇 | 〇 | |
パラメーター設定 | × | 〇 | 〇 | |
アカウント管理 | × | 〇 | 〇 | |
クラウドサービスマネジメント | 〇 | 〇 | 〇 | |
VPCデータソースチャネル管理 | × | 〇 | 〇 | |
データセキュリティ | × | 〇 | 〇 | |
データ移行 | × | 〇 | 〇 | |
ダッシュボードバックアップ | × | × | 〇 | |
レポート | × | × | 〇 | |
監査 | × | × | 〇 | |
データソース | ARMSアプリケーションモニタリング | 〇 | 〇 | 〇 |
Prometheus | 〇 | 〇 | 〇 | |
SLS | × | 〇 | 〇 | |
CloudMonitor | 〇 ※prometheusCloudMonitor | 〇 | 〇 | |
OpenTelemetryTraceRoute | × | 〇 | 〇 | |
Lindorm | × | 〇 | 〇 | |
Elasticsearch | × | 〇 | 〇 | |
TableStore | × | 〇 | 〇 | |
アカウント対応 | AlibabaCloudアカウント | 〇 | 〇 | 〇 |
ユーザー作成のアカウント | × | 〇 | 〇 | |
アカウント数 | 1 | 10、30、50 | 100 |
・デフォルトで各クラウドサービスを統合
ARMS、AliCloud Prometheus Monitor、Cloud Monitor、SLS、AliCloud Elasticsearchなどのクラウドサービスとデフォルトで連携し、各クラウドサービスのデータソース設定、大容量ディスクの事前設定、ワンクリックアラームを提供します。
・多様なプラグインが選べる
Grafanaプラグインにより、お客様のツールに接続することができます。データソースプラグインは、APIを介して既存のデータソースに接続し、手動でデータを取得または移行することなく、リアルタイムでデータを提示します。
・カスタマイズされた警報システム
Grafana アラートを使用すると、1つのシンプルなUIですべてのアラートを作成、管理、ミュートすることができ、すべてのアラートを簡単に統合して集中管理することができます。
・多次元データクエリ
データソース横断クエリ、データソースのリネーム、集計、結合、計算の実行をサポートしています。
・独自のデータソースを構築
同一リージョン内の複数のVPCをブリッジしたり、複数のVPCのデータソースを同一ワークスペースに追加する機能をサポートし、統一されたクエリ表示とアラートをサポートしています。
・パネルエディター
すべてのビジュアルパネルでデータオプションを設定するための一貫したUIにより、すべてのパネルの設定、カスタマイズ、ナビゲーションを容易に行うことができます。
Managed Service for Grafanaサービスは2023年02月08日00:00に商用化され、現在、無料のShared Edition、サブスクリプションのPro EditionとAdvanced Editionの3モデルで提供されています。
Managed Service for Grafanaサービスは現時点(2023/08/30)でサブスクリプションの支払い方法のみが対応されています。
エディション | アカウント数 | 月単価(中国本土) 月/専用ワークスペース | 月単価(ヨーロッパ、米国、日本、東南アジア) 月/専用ワークスペース |
Pro Edition | 10 | $37.74 | $52.83 |
30 | $56.60 | $79.25 | |
50 | $75.47 | $105.66 | |
Advanced Edition | 100 | $150.94 | $211.32 |
Shared Edition | 1(共用アカウント) | $0 | $0 |
▼Managed Service for Grafana料金請求例:サブスクリプション
パラメータ | 値 |
リージョン | 日本 |
アカウント数 | 10 |
Grafana のバージョン | Grafana 9.0.x |
エディション | Pro Edition |
サブスクリプション期間 | 一ヶ月 |
一ヶ月の費用 | $52.83 |
今回はManaged Service for Grafanaの概要について紹介させていただきました。Managed Service for Grafanaはフルマネージドサービスであるため、Grafanaを動かすサーバをユーザが気にすることなく、データの分析に集中することができます。この点は、Garafanaでデータを収集する側だと大きな利点だと思います。Linuxサーバ(4vCPU/メモリ8GB/ストレージ100GB)上でGrafanaを動かすのと比較するとLinuxサーバの費用(1時間あたり0,253 * 24 * 30 = $182.16)に対してGarafanaは月額でも$52.83ほどなので、コストを抑えることもできるように感じます。次回は、Managed Service for Grafanaを使ってデータを収集する方法について紹介します。
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