Looker を BigQuery に接続してみる

2023年12月15日掲載

Looker を BigQuery に接続してみる

この記事は、ソフトバンクアドベントカレンダー2023の 15日目の記事になります。

この記事では、BigQuery 上のデータをLooker で分析する前段として、Looker と BigQuery を接続する方法を説明します。Looker の機能概要は以前の記事「データプラットフォーム「Looker」 の機能紹介」を確認ください。

目次

Looker とは

Looker は、Google Cloud が提供する「データプラットフォーム」です。集計前のデータモデル作成から集計、可視化までの一連のデータ分析プロセスをカバーし、さらに可視化したデータを外部ツールと連携したりエクスポートすることも可能です。Looker の特徴の1つに、データベースへの接続機能があります。データの移動やアップロードの手間を省き、データベースから直接データを抽出してリアルタイムに分析することができます。例えば、高速なクエリ処理を可能とするGoogle Cloud のBigQuery と接続することで、高パフォーマンスなデータ分析が実現できます。

本記事では、BigQuery とLooker を連携させ、BigQuery に蓄積されたデータをLooker で分析できるようにする手順をステップバイステップで詳しく紹介します。

操作手順の概要

Looker をBigQuery に接続するための操作手順は大きく分けて2ステップです。

  1. BigQuery 側でサービスアカウントを作成し、秘密鍵を発行する
  2. Looker 側で接続設定および接続テストを実施する

では1ステップずつ実際の操作画面とともに説明します。なお、BigQuery 上にデータが格納されている前提での手順となります。

サービスアカウントを作成する(BigQueryでの操作)

Google Cloud コンソール上で [APIとサービス] > [認証情報] にアクセス、[認証情報を作成] > [サービス アカウント] を選択します。

Looker を BigQuery に接続してみる_サービスアカウントを作成する①

サービス アカウント名を入力し、[作成して続行] を選択します。

Looker を BigQuery に接続してみる_サービスアカウントを作成する②

以下のロールを追加し、[完了] を選択します。

  • BigQuery > BigQuery データ編集者
  • BigQuery > BigQuery ジョブユーザー
Looker を BigQuery に接続してみる_サービスアカウントを作成する③

[認証情報] ページにて、作成したサービス アカウント > [キー]タブを選択します。
[鍵を追加] > [新しい鍵を作成] を選択します。

Looker を BigQuery に接続してみる_サービスアカウントを作成する④

[キーのタイプ] で [JSON] を選択し、[作成] を選択します。

JSONキーがコンピュータに保存され、BigQuery 側の操作は完了です。ダウンロードされたファイルは後ほどLooker 側の接続設定で利用します。

Looker を BigQuery に接続してみる_サービスアカウントを作成する⑤

接続を設定しテストする(Lookerでの操作)

Looker 上で [管理者] > [接続]にアクセスし、右上の [Add Connection] を選択し、必要事項を記入します。

Looker を BigQuery に接続してみる_接続テスト①

言語は[Google BigQuery Standard SQL] を選択し、BigQuery 側で設定しているプロジェクトIDやデータセットを指定します。
[認証]で先ほどダウンロードしたJSONキーファイルをアップロードしてください。
今回、オプションの設定はデフォルトのままにしています。

次に、[テスト]を選択します。

Looker を BigQuery に接続してみる_接続テスト②

接続テストが成功するとページ上部にメッセージが表示されるので、[接続]を選択します。

Looker を BigQuery に接続してみる_接続テスト③

接続されました!

Looker を BigQuery に接続してみる_接続テスト④

Looker とBigQuery の接続が完了しました。
これで、Looker 上でBigQuery 内のデータにアクセスし分析することができます。

接続で永続的な派生テーブル(PDT)を使用する場合

今回の手順では使用していませんでしたが、PDT(Persistent Derived Tables)をBigQueryとの接続でも利用することができます。PDTは、ビューやモデルを使って計算された結果を一時的にキャッシュし、データの再計算や再処理の手間を省くことでパフォーマンスの向上を可能にします。

対応する言語の一覧は公式ページより確認できます。

まとめ

この記事では、Looker とBigQuery を接続する方法について説明しました。接続が成功すると、Looker 上でBigQuery 内のデータにアクセスし、分析することができるようになります。接続機能によるリアルタイムなデータへのアクセスとBigQuery のもつ高パフォーマンスな分析処理を組み合わせることでデータ分析の効率向上に繋がります。

次回は、LookML によるモデルやビューの作成手順を操作画面とともに紹介します。

 

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Looker は、定義から集計、可視化の一連のデータ分析プロセスをカバーするBIツールを超えるデータプラットフォームです。すべて共通の指標定義なので、誰が分析しても同じ結果を出すことができ、ビジネスの意思決定を的確に行うことができます。

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