THK株式会社

中国進出時の課題もAlibaba Cloudで解決し製造業向けIoTサービスを提供

お客さま
THK株式会社

課題
ネットワーク構築·最適化

業界
製造

組織の規模
1,001~5,000人

導入サービス
Alibaba Cloud

「独創的な発想」と「独自の技術」でメカトロニクス産業に不可欠な機械要素部品を自社開発し、世界へと供給しているTHK株式会社(以下、THK)。同社では、機械要素部品の状態を数値化して予兆検知を実現する製造業向けIoTサービス「OMNIedge(オムニエッジ)」を、2021年7月から中国でも展開開始。その中国向けのシステム基盤にAlibaba Cloudを活用し、安定したサービス運営を実現しています。


「中国でPaaSのラインナップが豊富なクラウドサービスはAlibaba Cloudでした。日中間通信は 『Cloud Enterprise Network(CEN)』で高速、安定した通信が実現できます」

THK株式会社
IOTイノベーション本部ソリューション開発部
プラットフォーム開発セクション 課⻑ 得能 正朝 氏


中国展開時に直面したプラットフォームの課題

THKが開発・提供する製造業向けIoTサービス「OMNIedge」は、機械要素部品にセンサを取り付けてデータを収集し、独自のアルゴリズムによって部品の損傷や潤滑状態などを数値化することで見える化し、異常予兆やリスクをメールで通知するシステムです。センサ、アンプなどハードウェアから通信機器、アプリケーションまで一式を提供するパッケージ型サービスとして日本国内で2020年より提供を開始しました。

そして、中国全土をカバーする販売網を構築して2021年7月に中国での正式サービスをスタートしています。

「中国で生産活動を展開するグローバル企業はもちろん、ローカル企業にもご利用いただけます。提供するサービス内容は日本と同様ですが、今後は中国の文化や商習慣にあわせて、変化していく可能性があります。自動車部品、食品、電子部品など多くの業界でご採用いただいている日本での実績をもとに、中国のマシンユーザの需要にもお応えしていきたいと思っています」(得能氏)

今回、中国展開するうえで大きなポイントになったのがプラットフォームの選定でした。当初は、日本で利用しているクラウドサービスを中国でもそのまま利用する予定でしたが、再考せざるをえない複数の課題が見つかったと言います。

「OMNIedgeのシステムはインフラの運用工数を抑えるため、主にPaaSを利用して構築しています。そのため、中国でも同様のサービスを利用して構築しようと考えていたのですが、中国にあるクラウドサービスを調査したところ、中国ではサーバレスやマネージドデータベースなどのPaaS系プロダクトが揃っているクラウドサービスが少ないことが分かりました。また、現在はコロナ禍で中国現地に行くことが難しいため、日本からリモートで開発を行うことが必須条件でしたが、日本と中国間の通信が不安定なため、ネットワーク環境も新たに構築する必要があったのです」(得能氏)

さらに、OMNIedgeの立ち上げ時よりTHKのシステム開発をサポートしている日本システムウエア株式会社(以下、NSW)は、別の角度から課題を提示しました。

「中国向けサービスの開発にあたって、さまざまなクラウドサービスを比較検討してみました。その結果、日本から利用できるクラウドサービスの多くは『日本と同じアカウントで管理できない』『機能の制限がある』など、不便な点が多いと実感しました。そのため、中国向けには日本とは別のクラウドサービスに切り替える必要がありました」(遠藤氏)

PaaSプロダクトも豊富なAlibaba Cloud

そこで中国で利用するクラウドサービスをさらに調査した結果、Alibaba Cloudにたどり着いたと言います。

「比較検討したところ、中国でPaaSを最も豊富に提供しているクラウドサービスはAlibaba Cloudでした。通信の安定性においても、日本と中国間は『Cloud Enterprise Network(CEN)』を利用すれば高速で安定した通信が実現できることも分かりました。当社は今までにAlibaba Cloudを利用したことがなかったのですが、ソフトバンク(当時はSBクラウド)が日本企業向けにAlibaba Cloudの支援サービスを提供していることを知り、すぐに相談しました」(得能氏)

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  • 掲載内容は2021年10月現在のものです。

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