設立当初から電気通信建設事業を中心に手がけているテクサジャパンでは、近年、新規開発事業に注力しており、そのひとつに太陽光発電(メガソーラー)の売電事業における開発があります。メガソーラーには大きく分けて地上設置型と水上設置型の2パターンがあり、同社は水上設置型のメガソーラー発電のシステム開発を中心に取り組んでいます。この水上設置型メガソーラーは、比較的波の緩やかな、ため池やダムに太陽光パネルを浮かべる、いわゆる「アイランド」で発電を行うもので陸上より温度が上がりにくいため発電効率がよいのですが、アイランドが大きく動いてしまうとそのせっかくの発電効率が妨げられたり、設備の損壊事故が起こったりするため、動きを検知できる仕組みがないかと考えていました。
水上メガソーラー早期警戒システムを開発するまでの経緯について、導入責任者の坂口 哲哉氏にお話しいただきました。
「水上メガソーラーのアイランドを監視するシステムというものはもともとありませんでした。システム開発のきっかけは、2019年に千葉県のダムにある発電設備が台風の影響で全壊してしまうという事象※1があったことです。設置されていた設備が全部壊れてしまい、まったく送電できなくなって初めて異常な状況に気づくという状態でした。O&M※2の一環として日ごろから設備メンテナンスは行ってはいたものの、水上設置型の発電設備では壊れてしまうまで状況を検知できない、送電がストップして初めて気づくということが通常だったので、なんとかして事前にアイランドの状況を検知できないだろうか、状況を改善したい、という思いから監視するシステムを発想、企画開発を開始しました」(坂口 哲哉氏)
台風などの気象災害によって壊れてしまうだけでなく、火災が発生することもあったため、事故発生を未然に防ぐことが業界においても課題とされていたそうです。
水上メガソーラー早期警戒システムのセンサーをアイランド上に設置している様子
実際に設置されている水上メガソーラーのアイランドモニター
異常気象が多発している昨今、アイランドが風の影響を受けやすいということが業界においても課題として認識されており、自らも災害予防と周辺地域のためになんとかよい方法を作り上げたい、事前検知できるシステムを設計したいと考えた坂口 哲哉氏はあらゆる情報収集をしたそうです。
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