Microsoft Copilot for Microsoft 365 とは?特長や使い方を分かりやすく解説

2024年1月16日更新
2023年8月4日掲載

Microsoft 365 Copilotとは?特長や使い方を分かりやすく解説

ビジネス文書・メールや表作成・資料作成など、多岐に渡る業務で欠かせないツールになっているMicrosoft 365。 2023年に発表された新たなプロダクト「Microsoft Copilot for Microsoft 365」が大きな話題となっています。

この記事では、Microsoft Copilot for Microsoft 365 の概要や特長、初期設定方法について紹介し、業務でどのような変化をもたらすのか解説します。

目次

Microsoft Copilot for Microsoft 365(コパイロット)とは?

Copilot for Microsoft 365 は、OpeAIのGPT-4をベースにした大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)をTeams、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどの各Officeアプリケーションに組み込み、組織内のチームやメンバーの生産性の向上や業務効率化を改善するためのツールです。Microsoft 365の中核となるアプリケーションとシームレスに統合されています。

Microsoft Copilot for Microsoft 365 の特長

Copilot for Microsoft 365 は、以下の5つの特長があります。

  1. Microsoft 365のツールに統合されたシームレスな利用
    Copilot for Microsoft 365 は、Microsoft 365に統合されたツールとして、TeamsやSkype for Business、Outlookなど、日常的に活用するツールで利用することができます。

  2. 大規模言語モデル(LLM)とビジネスデータの安全な接続
    Copilot for Microsoft 365 は、大規模言語モデル(LLM)と自社のビジネスデータを安全に接続することができます。これにより、より正確で信頼性のある回答を得ることができます。また、Copilot for Microsoft 365 の基盤は、Azure OpenAI Serviceを利用しているため、ユーザのデータを大規模言語モデルの強化のための学習に利用することはありません。

  3. 自然言語でリアルタイムかつ正確な回答
    ChatGPTのように、自然言語でリアルタイムかつ正確に回答を得ることができます。これにより、情報を素早く取得することができ、作業の効率化につながります。

  4. 安全なデータ保護
    Microsoftのセキュリティ体制に基づいて、データ保護に万全を期しています。自社のデータをしっかりと守り、情報漏えいのリスクを軽減することができます。

  5. Microsoft製品間の横断的な作業に対応
    WordからExcel、OutlookからPowerPointなど、Microsoft製品間での横断的な作業に対応することができます。これにより、異なるアプリケーション間での情報共有がスムーズにできます。

Microsoft Copilot for Microsoft 365 の代表的な使い方

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方

Office製品でどのように利用できるのか、具体的にみていきたいと思います。

Teams

誰が何を言ったのか、どこで意見が一致しているのか、どこで意見が相違しているのかなど、主要な議論のポイントを要約し、会議中にリアルタイムでアクションアイテムを提案できます。

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Teams

Word

プロンプトを入れるとすぐに最初のドラフトが提供されるため、執筆や編集、調整にかかる時間を節約できます。白紙の状態から悩むことがなくなり、常に先に進むことができるようになります。作成者として常にコントロールできるので、独自のアイデアを推進し、Copilotに要約や書き直し、フィードバックの提供を促すことができます。

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Word

Excel

トレンドやデータを分析し、プロフェッショナルな外観のデータ視覚化を数秒で作成できます。

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Excel①
Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Excel②

PowerPoint

過去作成したドキュメントから関連コンテンツを追加して、シンプルなプロンプトで美しいプレゼンテーションを作成できます。また、OpenAI の画像生成ツール DALL-E 2も統合されるので、PowerPoint上でカスタム画像の作成を依頼できるようになります。

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Power Point①
Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Power Point②

Outlook

長いメールスレッドの要約から、返信の迅速な下書きまで、ユーザがより効果的なメールを作成することができます。数時間ではなく数分で受信トレイのメール処理が行えるようになります。

Microsoft 365 Copilotの代表的な使い方:Outlook

上記以外にも新機能が紹介されています。詳しくはMicrosoft 365のブログ動画をご確認ください。

Microsoft Copilot for Microsoft 365 の導入方法

2023年11月1日からMicrosoft 365 のEA/EAS契約の方向けに、2024年1月16日には、CSP契約、Commercial Direct契約の方向けにも提供開始することがMicrosoftより発表されました。Copilot for Microsoft 365 を契約できるベースライセンスは「Microsoft 365 E3 or E5」「Business Standard」「Business Premium」「Office 365 E3/E5」となります。

ソフトバンクでは上記発表を受けて、2024年2月よりCSP契約向けに提供開始しています。詳細を知りたい方は、ぜひこちらのお問い合わせフォームからご相談ください。

Microsoft Copilot for Microsoft 365 を導入するための準備

Copilot for Microsoft 365 を利用するための導入手順が先行して公開されたので、内容を確認していこうと思います。

STEP1. 情報の検索範囲を確認する

Copilot for Microsoft 365 では、複数のソースから情報を取得することができるため、内部情報や機密情報なども取得できてしまう可能性があります。Copilotはユーザ固有のアクセス許可を尊重するため、Copilot for Microsoft 365 を展開する前に、既存のデータのアクセス範囲が適切であるか確認することが重要です。

STEP2. 前提条件を整える

Copilot for Microsoft 365 が使えるアプリとサービスを確認します。Microsoft 365 管理センターで確認することができます。

Microsoft 365 Copilotを導入するための準備_前提条件

STEP3. ライセンスを割り当てる

Copilot for Microsoft 365 のライセンスを購入後、Microsoft 365 管理センターからユーザやグループにライセンスを割り当てることができます。

Microsoft 365 Copilotを導入するための準備_ライセンス割り当て(ユーザ)
Microsoft 365 Copilotを導入するための準備_ライセンス割り当て(グループ)

なお、Copilotのライセンスを割り当てる場合、Microsoft 365 のEnterpriseライセンスも割り当てる必要があるため注意してください。

おわりに

まだ正式リリースのアナウンス前ですが、Copilot for Microsoft 365 は業務を変える強力なツールになることは間違いありません。私はエンジニアではありませんが、ChatGPTなどの生成AIツールによって格段に業務の生産性が上がりました。Copilot for Microsoft 365 でさらにできるのではないかと期待しています。

  • 本ブログは、2023年7月19日時点までの情報を元に作成しております。今後、仕様変更となる可能性があること、最新情報を常に維持することは難しいことを予めご了承ください。
  • Ignite 2023にて「Microsoft 365 Copilot」から「Copilot for Microsoft 365」 に名称変更されたため、本ブログも修正しております。
  • 「Copilot for Microsoft 365」 から「Microsoft Copilot for Microsoft 365」 に名称変更のため、見出しを修正しております。

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