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GIGAスクール構想により、児童生徒1人1台のタブレット端末支給とネットワークの環境整備は大きく前進しました。今後は、端末や通信環境を活用したより質の高い教育の実現が期待されています。
一方で、教員のICTスキル向上と、その実現にむけた時間を捻出するための校務の効率化は、避けて通れない喫緊の課題でもあります。特に児童生徒に対しては情報端末の使い方はもとより、情報モラルやリテラシーやデジタル・シティズンシップの考え方などの指導も必要であるため、これまで以上に教員は、研修や情報共有を通じた知識のアップデートが強く求められています。
ソフトバンクの調査では、授業の質の向上に向けて「研修会・勉強会に参加」「先輩や同僚に聞く」「書籍で学ぶ」といった方法で指導スキルの向上に取り組む教員が多い一方で、約80%の教員が「自己学習の時間が足りない」と感じている現状が分かりました。
この課題に対して成果を上げつつあるのが、授業を動画にして教員間で共有したり、教員向けの研修そのものをオンラインやオンデマンドで実施する方法です。 オンラインやオンデマンドでの情報共有や研修は時間の制約がないため、対面型の研修よりも容易に知識のアップデートを行うことができ、多忙な教員に適した手段の1つであると言えます。
北海道の某市ではソフトバンクの法人向け動画共有サービス「ムービーライブラリ」を利用して、教員研修・教員間の情報共有をオンライン化しています。
それにより、研修を含めた教員の働き方や情報共有のあり方はどのように変わったのでしょうか?
コロナ禍でのさまざまな対策が必要となる前から、某市では「ムービーライブラリ」を利用して、教員研修・教員間の情報共有をオンライン化。2021年11月以降は、講義形式のものはオンライン、ワークショップや協議中心の研修は対面のハイブリッド型による運用を開始しています。
某市で「ムービーライブラリ」を導入し、オンライン研修の企画・運営を担当している教育指導課の白石課長補佐、学務課の相茶主査に聞きました。
2021年12月時点で、「ムービーライブラリ」上に設置された某市専用のプラットフォームには100本以上の動画が掲載され、プラットフォーム利用に必要なアカウントも某市の教員全員分が発行済みと、オンラインを活用した研修・情報共有のスタイルが定着しています。
オンラインでの研修運営を続けていく中で、メリットが大きく3つ見えてきたといいます。
相茶主査 「教員が自分の都合の良いときに研修を受講できることが、最大のメリットです。教員は子供と向き合う時間が最優先ですが、研修が集合形式で実施された場合、その時間が減ってしまうこともありました。ムービーライブラリが導入され研修がオンライン化されたことで、教員からは『空いた時間に視聴ができ、負担が軽減された』という声も多く聞いています」
白石課長補佐 「さらに加えると、オンデマンドであることも重要です。集合研修は期間が決まっていますが、オンデマンドだと期間がありません。忙しい教員にとって、都合の良いタイミングでスキルアップできるというのは、現場からするとありがたい仕組みです」
教員の研修は、法定研修や市主催研修など幅広く、内容によっては1回の研修で3日かかるものもあるほど、受講にあたっての負担が大きいのが実情です。 学校から離れなくても勤務時間の中で研修を受けられるようになったことで、多忙を極める教員の負荷も減らすことでき、結果として教員の働き方改革に繋がったと感じていると両氏は強調します。
同市が研修のオンライン化に踏み切った元々のきっかけは、上述した「教員の働き方改革」だったといいます。しかし偶然ながら「ムービーライブラリ」を利用開始したタイミングでコロナ禍が始まり対面式の集合研修をできるだけ控えることとなったため、結果として働き方改革の実現と感染対策の両方に効果を発揮した、と白石課長補佐は語ります。
白石課長補佐 「職務上、教員は極力感染しないように気をつけて生活しているため、集合研修に抵抗感を持っている教員はかなりの割合でいます。コロナ禍の状況だからこそ、研修会場に行かなくても研修が受けられる仕組みへの評価はとても高いです」
某市では、研修動画の視聴に加えて、市内の各学校が「ムービーライブラリ」のプラットフォーム上に動画をアップロードすることを可能にしています。この機能を活用し、その学校の授業の様子をスマートフォンやタブレットで撮影。アップロードして他の教員に共有することで校内研修を行っている学校もあるといいます。オンライン・オンデマンドでの情報共有の機会が増えたことで、指導の質の向上も期待できます。
「GIGAスクール構想」により子供たちに端末は配布されたものの、それを指導する教員側のスキル向上という課題に直面している自治体や学校は多いと思います。
北海道某市の事例では、ソフトバンクの法人向け動画共有サービス「ムービーライブラリ」を用いて、多忙な教員でも効率的に知識のアップデートや共有ができる環境の整備が進められていました。
スマートフォンやタブレットの普及、GIGAスクール構想による学校のICT環境の整備により動画撮影がぐっと手軽になった現在、教育現場でも、オンライン上での動画コンテンツの有効活用というスタイルは、教育の質向上や教員の働き方改革実現のために大きな効果を発揮する手段のひとつとなりつつあります。
端末や通信環境といったハードの環境が整いつつある今、GIGAスクール構想実現の今後の鍵を握るICT環境の利活用促進やソフト面での成長を、「ムービーライブラリ」が支えています。
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