Oh! B2Bマーケティング 第4回レポート
BtoCマーケティングとBtoBマーケティングの違いとは?

2022年09月12日掲載

SoftBankのBtoBマーケティング担当者が語る「Oh! B2Bマーケティング」

BtoBマーケティングを、実際にマーケティングを行うマーケターの立場から、実践的な話を取り上げて毎週木曜日にお送りするBtoBマーケティング番組『Oh! B2Bマーケティング』。

今週はBtoBマーケティングに携わる人が一度は聞いたことがある「BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの違い」について探っていきます。

目次

第4回出演者紹介

山田泰志

山田 泰志

長年BtoBマーケティングを専門とし、ソフトバンクのBtoBマーケティングの戦略から実行まで広く行う役割を担う。世界レベルのBtoBマーケティングの仕組みや実践を知る専門家。

早川 真理奈

BtoBマーケティング経験は3年目。現在は主にマーケティングオートメーション(Marketo)を使ったメールによるマーケティング活動を主たる業務として行う。

竹之内 彩歌

2021年に、全く違う職業からBtoBマーケティング担当者に転身。日々BtoBマーケティングを学習中。現在は、早川さんと同じくメールによるマーケティング活動を主たる業務として行う。

 

BtoCとBtoBの違いとは?

視聴者の方からとあるメッセージをいただきました。

私はBtoCのマーケティングを担当していました。今年度からBtoBマーケティングの担当者になり、これから動き出さなければいけないのですが、BtoCとBtoBは何が違うのでしょうか?マーケターとしての動き方が違うのでしょうか?

まずは、メンバーの2人がイメージするBtoCマーケティングとBtoBマーケティングの違いを聞きました。

早川さん
「BtoCは1対1の関係、BtoBは1対多の関係で購買の意思決定が行われる点が大きな違いかなと思います。BtoCの場合は、本人の意識変容が達成できれば購入に至ります。それに対してBtoBの場合は、その購買活動に関わる複数人を巻き込んで最終的な購買の意思決定をしてもらう必要があります。」

竹之内さん
「購買価値がおかれる場所が違うと思います。BtoCの場合、自分が欲しいから、ということが購買価値になります。一方BtoBの場合は、会社にとって利益がある、という価値で購買が行われます。」

BtoCとBtoBの大きな違いのひとつは、お客さまが何かを買うときの購買理由です。
BtoCの場合、個人的にそのモノやサービスが欲しいということが購買理由となります。例えば、洗剤を買うときにどのメーカーを選ぶのか、会社帰りにケーキを買って帰るか否か、基本的に購入者が自分の意思で決定します。
対してBtoBの場合は、組織の事業に対する貢献が購買理由になります。特に民間企業の場合は、そのモノやサービスを購入することで会社の売り上げや利益につながるのかということが考慮されます。

そして、実際の購買プロセスも、BtoCとBtoBでは異なります。
BtoCの場合は、購入者のみが購入プロセスに関わり、比較的シンプルです。
BtoBの場合は、組織購買と言われるように複数人が購買プロセスに携わります。社内の関係者に対してその製品がどのように事業貢献できるのかを説明し、購買の了承を得て初めて購入が可能になります。

意外と知らない?マーケターの立ち位置の違い

ここまではBtoB、BtoC、それぞれのマーケティングの違いについて考えていきました。続いて、マーケターとしての関わり方の違いを見てみましょう。
山田さんから、一風変わった質問が投げかけられました。

山田さん
「皆さんのイメージで、BtoCとBtoBのマーケティング担当者ではどちらが華やかそうですか?」

竹之内さん
「TVCMを流していたりするので、正直BtoCのほうが華やかなイメージがあります。」

早川さん
「私もBtoCだと思います。エンドのお客さまの反応を得やすいですし、自分が実行したマーケティングに対する成果を実感できるような気がします。」

 

BtoCマーケティングが華やかに見える理由の一つは、BtoBマーケティングと比較してマーケティング費用が大きい傾向があります。加えて、特にTVCMなどマスに向けた施策も多く、世間へのインパクトが大きい活動につながることも比較的多くなります。

最もわかりやすく異なる点は、売り上げとの関わり方です。

BtoCにおけるマーケティング担当者(ブランドマネージャー)は、自分の行ったマーケティング施策が直接的にその製品の売り上げそのものに繋がっています。つまり、マーケティングがお客さまの購買活動において一番最後の購買の決め手を担っているのです。そして、BtoCマーケティング担当者は、売り上げに対する明確な責任を持っています。

対してBtoBマーケティング担当者は、基本的に自分が行ったマーケティング施策から直接売り上げが立つことはありません。BtoB事業において、売り上げ責任を直接担っているのは営業担当者です。例えば、展示会に自社ブースを出展する際も、実際にお客さまと実際にお話をしてご契約いただく役割は営業担当者が担います。簡単に言うとBtoBマーケティング担当者は、営業担当者が契約を成立させるためのステージを進める役割ということになります。

BtoBマーケティングを楽しむコツ

売り上げから少し遠いところで活躍するBtoBマーケターならではの悩みもあるようです。

早川さん
「BtoBマーケティングは売り上げに直結しない面があり、自分のマーケティング活動がどれだけ数字に繋がっているのか実感しづらい気がしています。」

 

BtoBマーケティングは売り上げが立つポイントから距離がある分、売り上げから自分の活動を測ることはできません。代わりに、自分からお客さまの様子を積極的に確認しにいく必要があります。売り上げはどんな会社でも集計して確認しますが、自分の施策がどのような効果を上げているのかは、意識して自分で確認しなければいけません。
自身の業務における成果指標をきちんと定めて追ったり、場合によっては施策に反応されたお客さまの情報を個別に調べたりすることが有効です。

山田さん
「BtoBマーケティングの担当者は、自分の担当業務と真剣に向き合って少しマニアックに楽しむ必要があるかもしれません。」

BtoBマーケティングをともに楽しんでいく仲間が増えることを願っています。

また次回のOh!B2Bマーケティングでお会いしましょう!

今回の様子

Oh! BtoBマーケティング
BtoBマーケターのためのオンライン番組

BtoBマーケティングを実践的に深く取り組みたい人が集まり、BtoBマーケティングを探求する仲間が増えることを目指したオンライン番組。
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