Oh! B2Bマーケティング　第11回レポート
Webマーケティング

ソフトバンクビジネスブログ編集チーム
宮野綾

2022年10月28日掲載

SoftBankのBtoBマーケティング担当者が語る「Oh! B2Bマーケティング」

第10回レポートはこちら

これまでの配信では、BtoBマーケティングの3機能「戦略」「制作」「配信」について簡単に紹介し、戦略チームのメンバーや制作チームのメンバーを交えてBtoBマーケティングを語ってきました。

今回は、この「Oh! B2Bマーケティング」アーカイブブログ執筆者である宮野が出演者として参加し、Webマーケティングについてお話ししました。

第11回出演者紹介

山田泰志

長年BtoBマーケティングを専門とし、ソフトバンクのBtoBマーケティングの戦略から実行まで広く行う役割を担う。世界レベルのBtoBマーケティングの仕組みや実践を知る専門家。

早川真理奈

BtoBマーケティング経験は３年目。現在はソフトバンクで主にマーケティングオートメーション（Marketo）を使ったメールマーケティング活動を行う。

竹之内彩歌

2021年に、全く違う職業からBtoBマーケターに転身。日々BtoBマーケティングを学習中。現在は、早川さんと同じくソフトバンクでメールマーケティングを主たる業務として行う。

WebマーケティングとWebチャネルの特徴

Webマーケティングと一口に言っても業務内容は多岐にわたり、組織によって少しずつ役割や業務内容が異なります。大まかな分類としては、既存のWebサイトのメンテナンスを行う役割、Webのテクニカル面やページの開発を行う役割、そしてお客さまにWebコンテンツを介してお届けするメッセージを考える役割の３つの役割に分類できるでしょう。今回は、３つ目の「Web上でお客さまに届けるメッセージを考える」という役割についてお話をしていきます。

お客さまに対するメッセージを考えて発信という点では、第10回でお話ししたメールマーケティングと同じ役割ですが、情報を発信することにおいて大きく違う点が１つあります。

「Push型」か「Pull型」か

Webページは24時間365日公開されているため、お客さまが情報を必要としたタイミングで自由に閲覧できるPull型と呼ばれるコミュニケーションです。配信タイミングが固定され、企業側を起点としてコミュニケーションが発生するPush型メールチャネルと比べて、Webチャネルはお客さまが達成したい目的や求めている情報が明確にある場合が圧倒的に多いのが特徴です。

お客さまとWeb上でコミュニケーションを行うために必要なこと

早川さん：Webはお客さまからアクションを起こしていただく必要があるということですが、お客さまに私たちのWebサイトに来ていただくためにはどうしたら良いのでしょうか？

宮野さん：来ていただきたいお客さまをしっかり想定することがとても重要です。また、その方が具体的にどんなキーワードを検索して、その結果に出てきた私たちのページのどこに興味を持っていただけるのかをシビアに考える必要があると実感しています。

Webコンテンツはお客さまの目的を達成するための情報をきちんと見定めた上で制作する必要があります。そのためには、まずはお客さまの検索動機からどのようなキーワードを検索するのかストーリーを推定し、実際にお客さまが見るであろう検索結果を確認するようにしています。検索結果に表示されているコンテンツと自社コンテンツに親和性がある内容であれば、想定したストーリーが正しいと考えられますが、もしも想定と異なる内容のコンテンツが多ければ、ストーリーが違っていると想定されます。

この基礎の部分が整えば、次にページコンテンツの充実を進めていきます。コンテンツに盛り込む内容の充実はもちろん、お客さまを主語にして、かつWebに適した文章表現を考えることも行っています。Webコンテンツは常に公開されており、ページの閲覧数や資料のダウンロード数といったお客さまの反応を基に、改善を週単位で繰り返すことでWebサイト全体の充実を進めています。また、ソフトバンクではこういった改善やページの修正も全て内製で行っています。全て内製で行うことで、改善のスピードを早めたり積極的に手を入れる意識が働きやすい環境となっています。

そして、Web上でコンテンツを公開する際の大前提として、Googleなどの検索エンジンがページの内容を理解できる構造であることが必要です。HTMLの書き方を勉強するというと難しいイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本が難しいわけではありません。hタグの順序を守るといった基本をきちんと押さえてページを制作するだけでも、ページの質は向上します。

Webマーケティング＝SEO対策？

Webマーケティングを語る上で欠かせない概念として、「SEO対策」があります。SEOとは、Search Engine Optimization（検索エンジン最適化）の略で、ユーザが検索エンジンを使って検索を行った際に自社のページを上位に上げるためのページの最適化を行うWebマーケティング手法です。広告やメール配信などに頼らず自社のコンテンツをユーザに届けることができるため、注力している企業も多いのではないでしょうか。

しかし、ソフトバンク社内では「SEO対策」を主語としてWebコンテンツを語ることはほとんどありません。

宮野さん：わざわざSEO対策を意識することはあまりなく、このページにはこういうお客さまに来ていただきたいから、そのお客さまが持っている課題や検索する際のキーワードを考える、という発想で動いています。

これが結果的にSEO対策にもつながっていきますが、あくまで目的はお客さまに価値のある情報を届けることです。この考え方が真のWebマーケティングなのではないでしょうか。

次回は「マーケターが語るソースコード」をテーマにお話しします。

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