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今回と次回は、マーケティングで使うコードについて、前編、後編に分けてお話ししていきます。
山田 泰志
長年BtoBマーケティングを専門とし、ソフトバンクのBtoBマーケティングの戦略から実行まで広く行う役割を担う。世界レベルのBtoBマーケティングの仕組みや実践を知る専門家。
早川 真理奈
BtoBマーケティング経験は3年目。現在はソフトバンクで主にマーケティングオートメーション(Marketo)を使ったメールマーケティング活動を行う。
竹之内 彩歌
2021年に、全く違う職業からBtoBマーケターに転身。日々BtoBマーケティングを学習中。現在は、早川さんと同じくソフトバンクでメールマーケティングを主たる業務として行う。
これは日本語を普通に話せるかどうか、ということではありません。マーケティング担当者として、メールやドキュメントの文章を書く際に、お客さまに伝わりやすく、かつ、狙った通りに意味が伝わるような文章作成の技術を身に着けることが必要です。
英語圏のお客さまとコミュニケーションを取るような業務をされている方はもちろん普段から英語を使って仕事をされていると思います。しかし、特にBtoBマーケティングにおいては、日本のお客さま向けの業務を行うマーケターであっても英語への苦手意識は捨てるべきです。
BtoBマーケティングに関連する情報はまだまだ日本の中には少ないことが多く、より深くBtoBのマーケティングについて学んだり、他社の取り組みについての情報を収集したりする際には海外で発信されている情報を取得することが必要となります。また、最先端のマーケティングテクノロジーやツールの利用も、海外のほうが圧倒的に進んでいます。
英語を流暢に話せるようになる必要はありませんが、日本語の情報だけを見ているマーケターと英語の情報も見ているマーケターでは得られる情報量や質に雲泥の差があります。ぜひ、皆さんは英語の情報も使いこなせるようになりましょう。
早川さん:情報収集している際に、日本語の情報だけだと情報が足りないと感じる際に、英語で検索して海外のサイトを見に行ったりすることはよくあります。
ここまでは、言語の中でも人の言語として役に立つものをご紹介しました。ここからは、前回からお話ししているコンピュータの言語の中で、マーケターが習得すると役に立つものをご紹介します。
山田さん:普段の業務でコンピュータの言語は使っていますか?
竹之内さん:メールの文面を整えるためにHTMLを少しだけ使っています。
山田さん:まだマーケター2年目の竹之内さんでも普通にコンピュータ言語を使っていますよね。そのくらい、現在のマーケターにとってコンピュータ言語は身近な存在なのです。身近な存在だからこそ、コンピュータ言語をきちんと理解して使いこなせると非常に役に立ちます。
役に立つということは、マーケターとしてのレベルが上がり、ひいては年収アップにも繋がるということです。
マーケターの視点から見て、コンピュータ言語は大きく4種類に分けることができます。
4つの中で、最も高度にコンピュータの動きを制御できる言語です。アプリケーションやソフトウェアの開発に使われたり、Webサイトの裏側で組まれているWebシステムに使われたりしています。
マーケターが触れる機会の高い言語:Java、JavaScript、TypeScript
コンピュータに変数だけを示したいときに使われる言語です。例えば、製造業は1、小売業は2、サービス業は3、と変数を定め、プログラム言語で読める形に整える役割を持っています。
マーケターが触れる機会の高い言語:JSON、YAML
Webページや、画像などを入れ込んだメールの作成に使われる言語で、Webページなどの構造や見た目を制御しています。具体的には、検索結果に何を表示するかを設定したり、ページを表示した際の文字の大きさや色を設定したりしています。
マーケターが触れる機会の高い言語:HTML、CSS
データベースを扱うための言語です。さまざまなデータが入っているデータベースから、特定のデータを抜き出したりデータを更新したりする際に使われています。よく使うのがSQLですが、それぞれのデータベースのシステムによってSQLの方言があり、システムごとに文法やできることが違うのもデータベースならではの特徴です。
マーケターが触れる機会の高い言語:SQL
この4種類の中で、マーケターが触れる機会が多い順に並べると以下のようになります。
①マークアップ言語
②データベース言語
③プログラム言語
(④データフォーマット言語)
一番よく目にするのはマークアップ言語です。デジタルマーケティングに直接関わらないマーケターでも、Webページやメールと全く関わらずに仕事をすることは少ないのではないでしょうか。HTMLやCSSを理解しているマーケターは、それを用いてオンラインでのお客さま体験をより良くすることができます。
次によく用いられるのはデータベース言語です。マーケティングとデータ活用が切っても切り離せない関係になっている現在において、データベースを扱う機会が増えています。もちろん、データベースを扱うためのツールの進歩も素晴らしいため、直接的に言語を扱わずとも基本的にはマウス操作でほとんどのことができるようになっています。しかし、まだGUI操作(マウスを中心とした操作)ができるほどに、モダンな操作性になっていない部分が出てくるツールもちらほらあったり、さらに、データの構造を理解できていると、実はマーケターとしてデータとの向き合い方や思考を、より高度にもつことができます(詳細はまたの機会があればその時に)。
最後にプログラム言語ですが、マーケターが直接プログラミング言語に触れる機会は非常に限られています。例えば、WebのCMS(コンテンツマネジメントシステム)の裏側ではJavaやJavaScriptを書いて開発を行っていますが、マーケティング部門の中でもかなり技術的な業務に携わる方に限られています。そのため、Webの担当者がJavaScriptを使うことを除いては、一般的なマーケターが接することは稀です。
ただし、このような技術寄りの業務をしている担当者とスムーズに話を進めるためには、プログラム言語の基本を押さえておくと効率よく仕事を進めることができます。また、プログラム言語まである程度わかっているマーケターは、かなり希少価値が高いと言えるでしょう。
今回は2回に分けてマーケターとコードについてお話ししてきました。
マーケティングツールの発展によってクリック1つでさまざまな操作が可能になっていますが、その背景で何が起こっているのかきちんと理解しているか否かで対処できる範囲も大きく変わってきます。
また、今回ご紹介した人の言語、コンピュータの言語を知るだけではなく、これらを用いてどのようにお客さま体験を変化させることができるかがマーケティングにおいては最重要です。より良いお客さま体験を発想するためには、言語を用いて何ができるのかを理解した上で具体的にどのように実現できるのか、実装のイメージまで付けられるようにすることが重要です。
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早川 真理奈
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