リーダー対談 新システム活用と定着のための工夫とは

 

2022年11月28日掲載

リーダー対談 システムを使ってもらうための新たな工夫

ソフトバンク株式会社で法人マーケティングを担当している上野 邦彦です。このコーナーでは皆さんがビジネスの現場で触れるDXやデジタル化のキーワードについて「なるほどそういうことか」と理解いただくお手伝いになればと考えています。

第1回目は、「新しいシステムをスムーズに導入する『デジタルアダプション』」についてWalkMe株式会社の中川さまとともに紹介します。

 

 

目次

WalkMe株式会社 中川 哲 氏

中川 哲 氏

WalkMe株式会社
エンタープライズセールス                          Sales Div.1 Director

 

ソフトバンク株式会社 上野 邦彦

上野 邦彦

ソフトバンク株式会社
法人マーケティング本部                          本部長

 

企業のシステムも直感的に使えることが望ましい

上野 「最近は世の中の進歩が速く、新しいデジタル機器や技術がどんどん出てきています。私はこの状況を見て、携帯電話の変化を思い浮かべました。昔の携帯電話は厚い説明書がついていて、それを読んで使い方を覚える必要があったのですが。それがスマートフォンの登場でガラッと変わりました。スマートフォンを最初に手にしたとき、説明書を見たでしょうか? そのまま直感的に使い始めていたと思います。携帯電話はユーザが必死に使い方を覚えなくてもすぐに使える物になった。これは一つのパラダイムシフトだと考えています。

似たような変化はカーナビでも感じます。カーナビはスマートフォンと同じように誰でも操作できるように設計されていて、高齢の方やお子さまでも操作できます。このように、カーナビやスマートフォンの登場で、車の運転やデジタル機器の取り扱い方は大きく変化しました。

しかしビジネスの世界で新しい物を受け入れる時には、今でも分厚い資料を読むことが要求されています。そこで、ビジネスシーンに新しいシステムを導入する場合でも、分厚い資料を読むことなしに適切に使うためにサポートしてくれるソリューションが『デジタルアダプション』だと聞いています。そんなデジタルアダプションについて、今回はWalkMe株式会社の中川さんにお話しをうかがっていきたいと思います」

 

中川さま 「携帯がスマートフォンに変わったことにより、顧客体験もこれまでとは全く違うものになりました。例えば祖父母が孫の写真を友達に送る場合、スマートフォンがなければデジタルカメラで撮影してPCに取り込み、もしくはプリントアウトして・・・と複雑でした。しかしスマートフォンなら写真を撮ってSNSに添付してすぐに共有できるようになりました。車の運転でも、以前は地図を見て必死に道をたどる必要がありましたが、カーナビが現れたことで道順や目的地までの時間などの情報が全て自動的に提供されるようになり、運転手の負担は大きく減りました。

一方、ビジネスの世界に目を向けてみると、従来の企業ITは『システムとはこういう物なので、ユーザはこう使うべき』という感じでユーザをシステムに寄せる発想がメインでした。しかしSaaSを含めたシステムがこれだけ増えて複雑化している中で、このような考え方は限界を迎えています。私はシステムのインタフェースも、ユーザにとってより使いやすいものへと変わっていくべきだと思っています。それを実現するのがデジタルアダプションであり、社名にも使っている弊社のサービス『WalkMe』です」

デジタルアダプションとは

上野 「おっしゃる通り、企業ITの世界では携帯電話からスマートフォンになった際に感じられたような『新しい物を手にしたユーザがすぐに使える』という変化があまり起きていなかったと思います。WalkMeではその部分をどう変えているのでしょうか」

 

中川さま 「新しいシステムを導入したら全てのユーザはその使い方を覚えるのがこれまでの企業ITでは常識でした。覚えるためにトレーニングやeラーニングを受けたり、それでも分からないところはヘルプデスクにたずねるなど、システムの受け入れはユーザの努力に大きく依存していました。しかしこうした運用は、多大な労力とコストがかかっていたのです。それに対して、デジタルアダプションはシステムを最初から使いこなせるようにするソリューションです。

デジタルアダプションにはいくつかの種類がありますが、WalkMeのコンセプトはカーナビに似ています。カーナビは自分が今どこにいて、目的地に行くにはこうしたルートをたどるとよいといった情報をリアルタイムに提供してくれますが、その考え方がWalkMeにも適用されています。WalkMeはカーナビのようにユーザがシステムを使うときの必要な操作を画面上でガイドしていくので、初めて触れるSaaSなどでもすぐに使いこなせるようになり、従来は必須だったユーザのトレーニング・マニュアル閲覧などを最大限省くことができます。

それによって、ヘルプデスクに来る質問のトップ5をWalkMeで解決することができればれば、問い合わせ自体を減らせるというデータもあるので、システム部門の負担を減らすことにもつながります。

このように、ユーザをシステムに寄せるのではなく、システムがユーザに寄り添うようにするのが、WalkMeのようなデジタルアダプションです」

【第1回】そこ知りたい!リーダーたちの挑戦

「良かれと思って導入したシステムが...」使ってもらうための新たな工夫とは?

 

本記事の元となるこちらのオンラインセミナーでは、WalkMeを活用して従業員の手間やコストを削減した企業事例や、システムとの連携なども紹介しています。デジタルアダプションを活用する方法や効果をより深くご理解いただけますので、ぜひご視聴ください。

 

今後も皆さまのお役に立つ情報をお届けします

上野 「今回はデジタルアダプションをテーマにしてお伝えしました。中川さまのお話しで、私にとって特に印象的だったのは『WalkMeはカーナビのようにシステムを道案内するソリューション』だということです。既存のシステムに使いづらさを感じている企業さまや、システムを変革したいがユーザインタフェースなどをドラスティックに変えるのは難しい企業さまには一案として、ユーザがシステムを直感的に使えるようにするこうした手段もあるということを知っていただければ幸いです。

このコーナーでは最近の話題の中でも皆様が『そこを知りたい』内容を今後も紹介していきます。次回もぜひ、ご覧ください」

 

 

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初めて触れるシステムでも、ユーザが業務目的に応じた操作をできるようにガイドするため、システムの使い方を覚える負担を大幅に削減することが可能です。

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