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ご覧いただきありがとうございます。ソフトバンクのIBM Cloud担当チームの山中です。
本記事では既存システムのクラウド移行に適したクラウドサービスとして多数の実績を持つIBM Cloudが提供しているIBM Cloud for VMware Solutions(愛称VMware on IBM Cloud)について概要と特長を紹介します。
オンプレミスの仮想サーバをクラウドに移行したいけれど難しいのではないか、どういうクラウドサービスが適しているのかわからない、という方はぜひご一読ください。
IBM Cloud自体について知りたい方は、以前公開した以下の記事をご覧下さい
パブリッククラウドが企業で盛んに活用されるようになって10年以上が経過し、今では新たな顧客サービスをスピーディに提供するための基盤、飛躍的に拡大するデータ分析環境を提供する基盤等、ビジネス拡大には欠かせない存在となっています。
一方で、既存の業務システム、基幹システムとしてオンプレミスで運用されているシステムも大量に存在しており、その多くがまだパブリッククラウドに移行をしていないと考えられています。
オンプレミスのシステムのクラウドへの移行が進まない主な要因として以下のような課題があるのではないでしょうか?
こうした課題を解決しながらこれまで多くの企業のオンプレミス環境のクラウド移行を実現してきたのが本日紹介するVMware on IBM Cloudです。今回はその概要と特長を紹介します。
これから紹介するIBM Cloud for VMware Solutions は、IBM Cloud 上でVMwareワークロードを活用することができるサービスの総称で、愛称はVMware on IBM Cloud として知られています。
さて、VMware on IBM Cloudの紹介の前に、それを支えるIBM Cloudのベアメタルサーバ(物理専有サーバ)について紹介します。IBM Cloudのベアメタルサーバは、お客さまが専有の物理サーバをご利用していただくことができるクラウドサービスです。物理サーバを専有することにより処理パフォーマンスを安定的かつ最大限利用することができ、また他のお客さま環境とは隔離された安心感のあるサーバ環境を実現することができます。また、CPU、メモリ、ストレージ、ハイパーバイザ、OSなどの構成要素を柔軟に組み合わせることができるので、小規模な構成からお客さまの要件にあわせてカスタマイズすることができます。
このIBM Cloudのベアメタルサーバがあるからこそ、オンプレミスで運用しているVMware製品による仮想環境を変更することなくそのままクラウドに移行することができます。VMware on IBM Cloudを利用することにより、アプリケーションだけでなく、現在オンプレミスで実現している非機能要件の実装をそのままクラウドに移行できることに加え、今あるVMware製品のスキルも活用することができます。移行のコストを極少に抑えつつ、パブリッククラウドのメリットである俊敏性やコスト構造の変革が得られます。
VMware on IBM Cloudを活用することにより、オンプレミスシステムのクラウド移行にあたってお持ちの課題の解決を図ることができます。
VMware on IBM Cloudは以下の3種類のサービスを提供していますので、要件に応じて選択してお使いいただくことができます。それぞれについて簡単に紹介します。
①ベアメタル・サーバを「No OS」でオーダーし、BYOLしたVMwareを導入
②セルフサービスでの設計・構築が可能なVMware vSphere on IBM Cloud(VSS)
③検証済みベストプラクティス構成に基づいて自動プロビジョニングで提供されるVMware vCenter Server on IBM Cloud(VCS)
それぞれの項目について、以下に詳しく説明していきます。
①ベアメタル・サーバを「No OS」でオーダーし、BYOLしたVMwareを導入
ベアメタルサーバをNo OSでオーダーしESXiから自分で導入するソリューションです。ベースとなるベアメタルサーバは最小4コアモデルから始まり、全てのベアメタルサーバモデルから選択できます。お客さまの規模に応じてVMware基盤をスモールスタートできるのはIBM Cloudだけです。
②VMware vSphere on IBM Cloud (VSS)
高い柔軟性を持つ提供形態で、要件にあわせてベアメタルサーバ1台から利用可能です。CPU、メモリ、ストレージやVMWare関連のオプションを要件にあわせて選択できます。ESXiホスト1台からスモールスタートし、後から必要に応じてクラスターを拡張することが可能です。
③VMware vCenter Server on IBM Cloud (VCS)
VMwareのフルSDDC機能を月額料金、VMware社認定済み構成で利用可能です。中〜大規模向けの充実したパワフルなサービスを提供します。IBMによる高度な自動化により以下を実現します。
オンプレミスのVMwareシステムをVMware on IBM Cloudに移行する方法は、業務要件に応じて、ネットワーク転送による移行や物理輸送による移行などから選択することになります。以下にいくつかの例をあげておきます。
①ネットワーク転送による方法
OVFのインポート/エクスポート、Cross-vCenter vMotion、vSphere Replication、Hybrid Cloud Extension等のVMware各種ツールやサードパーティの各種ツール等の利用ができます。
②物理輸送による方法
データ容量が大量過ぎたりネットワーク帯域幅が限られる場合は、IBM Data Transfer Service (対応USBを用いて一括転送、10TB以下)やMass Data Migration(専用物理機器を用いて一括転送、 120TB程度) 等の利用ができます。
例として豊富な機能を持つHybrid Cloud Extension (HCX)の使用により、お客さまはオンプレミスと IBM Cloudのデータセンター間に抽象化されたレイヤーを容易に構築できます。いったん接続されれば、お客さまは HCX 相互接続全体でネットワークを安全に拡張でき、VMwareワークロードのシームレスなIBM Cloudへの移動を実現します。
VMware on IBM Cloudの魅力を以下にまとめます。
①ニーズに応じた構成の品揃え
VMwareを導入可能な物理サーバの種類が豊富です。また、CPU、メモリ、ストレージ等のオプションを細かく組み合わせて選ぶことができるのでニーズにあわせて柔軟に構成できるためお客さまはスモールスタートが可能です。稼働中のシステム全てを一気にクラウドに移行させるのには当然慎重になりますので、例えばオンプレミスのハードウェアの更改タイミングに合わせ、少しずつクラウドに移行させるパターンが無理のないやり方で、VMware on IBM Cloudなら可能です。また調達も1台につき数時間でプロビジョニ ングが可能です。
➁ネットワークのデータ転送に追加費用が発生しない*
世界に60以上あるIBM Cloudのデータセンター間は高速・広帯域のプライベート回線で接続されており、無料で利用できます*。海外のデータセンター に災害対策としてバックアップやデータ転送するときでも、プライベートのネットワークに関する費用が発生しません。また東京以外にも大阪リージョンが稼動しており、東京・大阪両リージョン間のプライベート通信も無料となっています。そこで2つのリージョンを活用してDRサイトを構築するユーザも増加しています。月々の費用がネットワーク費用で変動しないのでコストが予測しやすくなります。
*IBM Cloud Classicの場合です。
③オンプレミスと同じ管理者レベルで運用できる
IBM CloudではOSやVMwareの権限の制限がないので、オンプレミスと同じように運用していくことができることが強みとなっています。パッチや更新プログラムをクラウド・ベンダーに強制的にインストールされる必要はなく、お客さまの要件や計画にあわせてシステム停止やメンテナンス時間をコントロールして自社のクラウド環境を管理できます。Admin権限があると vSphere HAや、vMotionを使って今までどおりの運用が行えます。現在ご利用中のサードパーティ製品ももちろん継続利用可能です。
④豊富な実績
VMware on IBM Cloudはすでに世界で2,000社以上の採用実績があり、日本でも数100VMクラスの大規模な導入事例があります。
(参考)【お客様事例】株式会社福井銀行様 - VMware on IBM Cloud
⑤他のクラウドサービスで提供されているVMwareソリューションとの簡易比較
これまで紹介した通り、VMware on IBM Cloudはオンプレミス環境のVMwareで実行されているシステムのクラウド移行に役立つサービスですが、類似のソリューションが他のクラウドサービスからも提供されています。以下表にそれぞれの特長を簡単にまとめていますので参考にしてください。表でおわかりいただけるように、VMware on IBM Cloudには他社のクラウドサービスにない特長があります。ぜひご検討お願いいたします。
本格的にVMware環境のクラウド化の検討を進めていく場合は、複数のベンダーのクラウド・サービスと比較することになると思います。その際に企業側の視点で今回紹介したポイントを比較してみることをおすすめいたします。
ポイント1:オンプレミスと同じように運用ができるのか
ポイント2:システム構成の柔軟性はどうか、スモールスタート可能ができるのか
ポイント3:ネットワーク転送料金など変動する費用はないか
ポイント4:VMware環境のクラウド化の実績は豊富にあるか
【注釈】
※上記内容は 2022 年 9 月時点で公開されている情報となります。今後変更となる場合もございますのでご了承ください。
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