Microsoft認定資格「AI-900」 を取得してみた

2024年8月30日掲載

AZ-900合格体験記

こんにちは、クラウドエンジニアの須藤です。 

この記事では、Microsoft認定資格「AI-900」 取得に向けて、私がおこなったこと(取得までどのくらい時間がかかったか、何を用いて勉強したかなど)について紹介していきます。

「AI-900 の内容を勉強したいが、何から手をつけたらいいか分からない」、「Microsoft の AI に関する資格が欲しい」という方に向けて書いた記事なので、参考にしていただければ幸いです。

他にも AZ-900, AZ-104 の資格の取得に関しても記事を書いているので良ければ併せてご覧ください。

目次

この記事では
  • AI-900の概略と資格取得に向けて私が行った勉強方法について紹介します
  • Azure の AI ソリューションについての資格である AI-900 の資格を取得したいと思っている方向けです

そもそもAI-900ってなに??

AI-900とは、 Microsoft 認定資格の1つである Azure AI Fundamentals のことです。ちなみにAI-900は試験番号であり、資格の名前ではありません。本記事ではAI900と呼んでいきます。

以下は、実際に資格取得後に Microsoft から送られてきた資格証明の画面になります。

Azure の AI ソリューションを作成するための基本的な概念やサービス名に関する基礎の資格であるため、難易度はそれほど高くはありません。試験内容は Azure の AI サービスに関する名前や知識を問われるので、Azure の AI ソリューションの概要を広く浅く知ることができます。

以下に AI-900に関する情報をまとめました。

試験時間45分
試験方法パソコンを使って行います(私が受験した時は選択形式でした)
試験場所テストセンターor自宅(私はテストセンターで受験しました)
問題数45問前後(私が受験した時は 42 問?だった気がします)
合格点700点(1000点満点)
合否結果その場で通知(試験終了後にスクリーンに結果が表示されます)
受験料一般:¥13,200 学生:¥7,700(税込)

結果からいうと、私は 885/1000点で合格することができました。

ここからは私が実際に勉強で行ったことや、AI-900を受験するにあたって思ったことを記載していこうと思います。

勉強時間や難易度、出題された問題について

私が AI-900 を受験するまでに勉強した時間や受験をした際のことなどを以下にまとめてみました。

① 勉強時間と勉強期間:約10時間強(2週間弱くらいだった気がします)

② 出題された問題の感想:暗記で解ける問題が多い

① 勉強時間と勉強期間

私が AI-900 に費やした勉強時間と期間は約2週間弱で、10時間強くらいの勉強量でした。

AI に関する基礎知識程度は私にもあったので、 AI-900 の試験内容を勉強していくうえで詰まった箇所は特にありませんでしたので、スラスラ勉強が進んでこの勉強期間と時間になりました。AI に関する知識等がない方はもう少し時間がかかるかもしれないと個人的には思います。

② 出題された問題の感想

実際に受験してみて感じたことは、暗記で解ける問題が圧倒的に多かったことです。

AI-900 の試験範囲 (2024/08/21現在) は以下の通りになります。

  • 人工知能のワークロードと考慮事項についての説明 (15 ~ 20%)
  • Azure での機械学習の基本原則についての説明 (20 ~ 25%)
  • Azure の Computer Vision ワークロードの機能についての説明 (15 ~ 20%)
  • Azure の自然言語処理 (NLP) ワークロードの機能についての説明 (15 ~ 20%)
  • Azure 上の生成系 AI ワークロードの特徴についての説明 (15 ~ 20%)

この試験範囲で該当するサービス名やそのサービス名の用途を聞かれることが多かったです。

本番の試験でも特に込み入った難しい質問を聞かれることはありませんでした。ですので、試験範囲に該当するサービス名やそのサービスの用途等を覚えておけば合格の7割に達することは可能だと思いました。逆に言うと、ほぼ暗記問題なので覚えていなければ解くことはできないと思います。

実際に用いた教材

私が勉強に用いた教材は2つです。これら2つは Udemy と呼ばれる210,000以上の講座を有するオンラインプラットフォームの講座 (教材) です。Udemy で受講できる講座には無料のものから有料のものまであります(ちなみに今回私が受講した講座・模擬試験は有料のものです)。この2つの教材を勉強して、テスト本番で合格することができました。これから1つずつ紹介していきたいと思います。

こちらの講座を用いて、AI-900 の試験内容を勉強しました。こちらの講座は AI を初めて学ぶ人にとって優しい講座だと思います。Azure の AI ソリューションの説明だけではなく、機械学習の概要説明やモデル作成のおおまかな概要の解説、自然言語処理の説明などを図やイラストを使って初心者向けにも分かりやすく説明してくださっている講座です。ですので、AI をまったく知らない方でもこの講座であれば、Azure の AI ソリューションのサービスの概要把握と同時に AI の基礎に関することについても学ぶことができるので、おすすめです。AI に関する知識を有する方でも、Azure の AI ソリューションサービスについて学ぶことができるので良いと思います。ただこちらの講座には AI-900 の試験範囲である生成 AI 系に関する講座の内容は含まれていないので注意が必要です (2024/08/21現在) 。

こちらの講座は実際の AI-900 のテストを想定した模擬試験の講座になります。Microsoft の資格の講座は日本語対応しているものも少ない中で、この講座は日本語対応をして(問題文等が日本語で書かれて)います。

実際に模擬試験とかなり類似した問題が本番の試験でも出題されていました。私はこちらの教材でしか模擬試験を行いませんでしたが、この模擬試験の内容をしっかりと理解することができれば、合格点には届くと思います。私は勉強時間の半分以上をこの模擬試験に費やしました。ただしこの講座には解説がついていないので模擬試験で不正解だったところや理解できなかったところを理解するのには時間がかかる場合があるところが注意点です。

受験を終えての感想

①実際にサービスを触ってみることも大切

実際に私は業務で、Azure を触ることもあり、AI-900 の試験範囲である生成 AI を業務で扱ったこともあった(Azure Open AI など)り、機械学習も業務で行った経験があったので、実際の本番の試験でも迷いなく解くことができた問題もありました。座学や知識をインプットすることももちろん大事です。個人的にはそこからさらに、実際にサービスを触ってみたりして、知識をつけることができればもっと自分の力になるのではないかと思います。もちろん Azure のサービスには有料のものもあるので注意が必要ですが、可能な限り使用してみることをおススメします。

②試験時間はだいぶ余る

これは私が新卒時に受験した AZ-900 と同じ感想ですが、試験時間はだいぶあまります。45分間の試験時間がありますが、私は半分ほどしか使いませんでした。記述式などの問題はなく、選択式の問題のみしか私が受験した時は出題されませんでした。暗記のみで解くことができる問題ばかりでしたので、学生の時に受けてきたテストや受験のような試験より落ちついて問題を解くことができると思いますし、見直しの時間も十分確保できると思います。私は実際に見直しの時間に10分程かけた気がします。

③サービス名の変更や試験範囲に注意

この資格を受験する際にこの箇所を最も注意しなくてはいけないと私は思いました。

私は業務を通じて、クラウドの AI ソリューション系のサービスの仕様や名前の変更などをよく見かけたり実際に経験することもあります。それは Azure にとっても例外はなく起こるようです。

AI-900 の試験範囲でいうと、Azure Form Recognizer → Azure AI Document Intelligence, Azure Cognitive Services → Azure AI Services に名称が変更になっており、実際に本番の試験でも旧名ではなく、新名称のほうで出てきました。さらには、少し前までは生成 AI 系の箇所に関しては試験範囲外だったようです。これからもサービス名の変更や試験範囲の変更(既存の試験範囲が削除されたり、新たな試験範囲が加わったり)は考えられるので、これから AI-900 を受験される方はここが最も注意すべき点だと個人的には思っています。

まとめ

今回は Microsoft 社が提供する Azure の資格、Azure AI Fundamentals(AI-900)取得に向けて私が行ったことについて紹介しました。

AI-900 取得に向けて私が行ったことは、Udemyを用いて Azure の AI ソリューションに関して勉強することと、AI-900 の模擬試験を受講したことです。勉強法や使う教材はもちろん個人の好みがあると思いますが、模擬試験を受けることを強くおススメします。

「AI-900 の内容を勉強したいが、何から手をつけたらいいか分からない」、「Microsoft の AI に関する資格が欲しい」という方に向けて書いた記事なので、参考にしていただければ幸いです。

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Microsoft Azure

Microsoft Azureは、Microsoftが提供するパブリッククラウドプラットフォームです。コンピューティングからデータ保存、アプリケーションなどのリソースを、必要な時に必要な量だけ従量課金で利用することができます。

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