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こんにちは、寺尾です。
この記事は、ソフトバンクアドベントカレンダー 2024 の1日目の記事です。今日から12月25日までたくさんの記事が公開されていきますので楽しみにしてください。
私はSoftBank Tech Night や社内の技術コミュニティの運営に関わっていますが、その際に登壇の評価やイベント自体の定量的な評価を求められることがあります。
イベントや登壇をした後にアンケートを取ったりしますよね。自分のアクティビティの結果のフィードバックを確認して今後に活かすことは大切です。
私が運営で関わるイベントではマイクロソフトで使われているNSATという指標を使うことが多いのですが、一般的には満足率も使われます。また、NSATの計算をするときに計算式が検索しても出てこなくなってきたこともあるので、自分の今後のためにも満足度を計測するいくつかの指標と比較しながら、まとめておこうと思います。
このブログを見て、自らのアクティビティを見直すきっかけになれば幸いです。
イベントや登壇・講演において、参加者や聴講者の満足度が目安の一つとなっています。
顧客満足度、イベントでいうと参加者満足度を測定するための指標にはさまざまなものがあります。それぞれの指標には独自の質問セットがあり、特定の目的や観点から参加者の満足度を評価できます。
以下に、満足率、CSAT(Customer Satisfaction Score)、NSAT(Net Satisfaction Score)、NPS(Net Promoter Score)のそれぞれの指標について解説します。
まずは、質問によって、評価をその瞬間の評価を取るか、今後の成長や期待値を測る指標に分けられます。以下の表にまとめた通り、NPSは「友人などに推薦をするか?」という質問で、回答者のロイヤリティを計っています。それ以外の指標は回答時点での評価であり、変化状況や将来への期待値などは計っていません。
イベント開催後の評価という意味では、特定のタッチポイントでの評価で良いかと思います。
| 指標 | 目的 | 質問 |
|---|---|---|
| 満足率 (Satisfaction Rate) | 製品・サービス・イベント等を直接的に評価し、特定のタッチポイントの瞬間で測定され評価されます。 | あなたはこの製品/サービス/イベントにどれくらい満足していますか? |
| CSAT (Customer Satisfaction Score) | ||
| NSAT (Net Satisfaction Score) | ||
| NPS (Net Promoter Score) | 顧客の忠誠心や推薦意欲を測定するための指標で、ロイヤリティ度(将来の期待値)を測定します。 | あなたはこの製品/サービス/イベントを友人や同僚にどれくらい勧めますか? |
この中で、CSATとNPS以外は、きちんとした定義がありませんので、他者との比較をする際には注意が必要です。
満足率は筆者の周りでよく使われる指標ですが、明確な定義があるわけではありません。NSATはマイクロソフトの中で使われていた独自の指標です。
以降で、それぞれの数値について解説をしていきます。
定義された測定方法はありませんが、一般的によく使われるのは4段階や5段階評価ですが、10段階評価も利用されます。
一般的に、満足度に関する質問に対する肯定的な回答(「満足」や「非常に満足」など)の割合を計算します。
満足率は、全回答者の中で肯定的な評価をした参加者の割合です。この指標は、簡単で理解しやすい形で参加者の満足度を示すものであり、特定のイベントや講演について素早く把握するのに有効です。
しかし、満足度が高く出やすい傾向があります。
値の範囲は 0 - 100 の間です。点数が高いほうが満足度が高い評価となります。
通常、4段階や5段階のスケール (非常に不満、不満、普通、満足、非常に満足) で回答します。
前述の満足率と比べて、満足の割合を厳しく判定します。アンケートで回答をする際、人間は迷うと真ん中の評価もしくは若干ポジティブに評価する傾向があります。そのため、本当に満足をしている割合を判定するためには「真ん中・少しポジティブ寄り」は除外するべきという考え方です。
CSATは、顧客が特定の製品やサービスに対する満足度を直接的に評価するものです。このスコアは特定のタッチポイント(例:イベントや講演終了後)で測定され、その結果に基づいて顧客の体験がどれだけ良かったかを評価します。
数値は 100 - 200 を取ります。点数が高いほうが満足度が高い評価となります。
もともとはMicrosoft内で使われた独自指標と言われています。
通常、「非常に満足」から「非常に不満足」までの4段階、5段階、10段階などのスケールで評価します。各企業や調査機関によって若干異なるスケールが使われることもあります。
回答者は以下の3つのカテゴリーに分類されます。
NSATはCSATと似ていますが、主に「満足」と「不満足」の顧客の割合をベースにして「ポジティブ」と回答した顧客の割合から「ネガティブ」と回答した顧客の割合を差し引いた値を使用します。この方法により、満足・不満足の度合いがより明確に浮き彫りになります。
例えば、CSATの場合、満足度は高くても不満が多いイベントと、満足度は高く不満も少なかったイベントは、同じような点数としてあらわされますが、明らかに不満が多いイベントには何らかの課題があります。NSATはこの課題に対する評価を定量化します。
なお、筆者は、4段階評価をよく使っています。NSATは「普通」と回答をするとマイナス評価になります。しかし、日本人は迷うと普通に投票しがちですので、奇数の評価は悪く評価がでやすくなります。そのため偶数の4段階で、明確に良いか悪いかをはっきりと回答してもらう形をよく使っています。
数値は0 - 200の値を取ります。点数が高いほうが満足度が高い評価となります。
0から10の11段階評価で回答します(0: 全く勧めない、10: 強く勧める)。評価結果に基づいて、回答者は3つのカテゴリーに分けられます:
NPSは、これまでの指標とは異なり、回答者の忠誠心や推薦意欲を直接的に測定するための指標です。全ての回答者のうち、プロモーターの割合からデトラクターの割合を引くことでNPSが算出されます。高いNPSは、顧客が他人に積極的に推薦する意欲が高いことを示し、成長ポテンシャルを示す要因となります。
値は、-100 〜 100 をとります。点数が高いほうが満足度が高い評価となります。
イベントや講演の満足度を計る指標を比較しながら解説しました。また、計算式も掲載しましたので忘れたときには見返していただければと思います。
指標は目的によっても使うものが異なりますし、指標の特徴がそれぞれにありますので、適切に使い分けて、良いイベントを作っていきましょう。
それでは、ソフトバンクアドベントカレンダー2024 、2日目にバトンを渡します。おたのしみに!
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