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2025年9月12日掲載
Alibaba Cloudのセキュリティサービスである「Security Center」に、大きなアップデートが発表されました。これまでの「エディション」ベースの構成から、より柔軟で透明性の高い「保護レベル」方式へと移行し、価格体系も含めた全体的な再設計が行われます。
今回の変更は、2025年9月11日と11月17日の二段階で適用され、特に「Pay-As-You-Go(従量課金)」モデルを利用しているユーザーに影響がある内容です。
ご覧いただきありがとうございます。ソフトバンクのKANGです。
最新の公式発表によると、セキュリティセンター(Security Center)のPay-As-You-Goユーザー(従量課金)に関して、2025年9月11日および11月17日以降、機能構成と料金体系の全面的な見直しが行われます。
この記事では、今回のアップデートの全体像を整理し、具体的に「どこが」「どう変わるのか」をわかりやすく解説します。
今回の具体的な変更点は以下のとおりです。
まず、これまでのSecurity Centerでは、Anti-virus版、Enterprise版、Ultimate版といった「エディション」ごとに機能が区分されていましたが、今後は3段階の「保護レベル」に一本化されます。
レベル①:ウイルス防御(Virus Protection)
基本的なウイルススキャンやホストの侵入検知が含まれ、旧「Anti-virus版」に相当します。既存ユーザーはそのまま自動移行され、機能に変化はありません。
レベル②:ホスト全体的な防御(Host Full Protection)
ホスト全体のリアルタイム防御機能を備えたレベルで、旧「Enterprise版」に相当します。ただし「脆弱性修復」や「ベースライン検査」は別途Pay-As-You-Go課金となります。
レベル③:ホストおよびコンテナの一括保護(Full Protection for Host & Container)
レベル②に加えて、コンテナのランタイム防御やイメージスキャンなどのコンテナセキュリティ機能が統合された上位レベルで、旧「Ultimate版」に相当します。ただし拡張機能は個別課金です。
※旧「Premium版」は既存機能を維持しますが、新規契約は不可となります。
以下のテーブルにまとめています。
旧名称 | 新名称 | 主な機能 | 注意点 |
Anti-virus版 | レベル1:ウイルス防御 | ホスト侵入検知、ウイルススキャン | 自動移行、機能維持 |
Enterprise版 | レベル2:ホスト全体的な防御 | ホスト検出とリアルタイム防御 | 「脆弱性修復」「ベースラインチェック」は別途課金に変更 |
Ultimate版 | レベル3:ホスト+コンテナ全体保護 | ホスト保護にコンテナセキュリティを追加 | 「脆弱性修復」「ベースラインチェック」は別途課金に変更 |
Premium版 | Premium版(維持) | 現機能維持 | 新規購入不可。「脆弱性修復」「ベースライン チェック」は別課金 |
✼各エディションで対応する機能は以下の公式ページに参照できます。
11月17日から、Pay-As-You-Go方式を利用するすべてのアカウントに対し、“基本サービス料”として 0.0076 USD/時 の追加課金が導入されます(1時間未満切り上げ)。Pay-As-You-Go機能を利用している場合に自動的に発生します。
項目 | 変更前 | 変更後 |
基本サービス料 | 無料 | 0.0076 USD/時(1時間未満は1時間で計算) |
課金条件 | ― | Pay-as-you-go機能を1つでも利用中は自動課金 |
停止条件 | ― | 15日間未使用時、自動でサービス停止(再開可) |
以下の軽量機能は、エディションに依存せず単独で利用可能になります。
DingTalkボット
セキュリティレポート
タスクセンター(脆弱性修復とセットで利用必須)
機能 | 変更前 | 変更後 |
DingTalkボット | Editionに依存 | 独立利用可(利用中は基本サービス料が発生) |
Security Report | Editionに依存 | 独立利用可 |
Task Center | Editionに依存 | 独立利用可(ただし“脆弱性修復”の利用が必須) |
これにより、最小限のセキュリティ運用も可能になります。
15日間連続で未使用の場合、サービスが自動的に一時停止されます。不要な課金を防ぐ仕組みであり、セキュリティセンターコンソールからいつでも再開できます。
今回の改訂はPay-As-You-Goユーザーのみ対象です。月額・年額のサブスクリプション契約者には影響はありません。
今回のアップデートは、Security Centerの従量課金モデルをより柔軟かつ明確にするものであり、機能ごとの選択肢やコスト構造が整理された点が大きな特徴です。一方で、最低料金の導入や個別機能の課金体系など、コスト最適化のためには丁寧な設定と確認が必要になります。
これからAlibaba Cloud上でセキュリティ機能を強化しようとしている方にとって、今回の見直しは戦略を考え直す絶好のチャンスです。
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