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医療法人社団 恵心会 京都武田病院
40年以上にわたり地域のニーズに寄り添った医療・介護サービスを提供している医療法人社団恵心会(以下、恵心会)では、院内における検体運搬の効率化に貢献できる取り組みとして、自律走行型配送ロボット「RICE (ライス)」を導入しました。
「RICE」とは人と協調して働くことを前提として設計(衝突・障害物回避など)がされている屋内配送用のAGV(無人搬送車)です。医療業界で例を見ない院内物流へのロボット活用によって、「検体運搬」のために毎日、何度も院内を移動しなければならなかった医療スタッフの業務効率化に成功しています。
「築40年で増築をしているような建物でも問題なく走れる高い走行性、通路を圧迫しないコンパクトさ、そして最後は何と言ってもこの愛嬌ですね。非常に親しみやすい表情をしているので、それも決め手になりました」
医療法人社団 恵心会
DX/ICT部長 福田 武司 ⽒
恵心会では、外来・入院といった病院業務を継続しながら、へき地医療の提供、美容コスメなどのEC販売、こども食堂の運営といったさまざまなジャンルの事業に取り組んでいます。また、オポチュニティを見極めながら、新たな技術の取り入れにも積極的な姿勢を取っており、そうした取り組みの一環として、自動走行型配送ロボット「RICE」に出会い、病院内でのロボット活用に関心を持ったようです。
「『面白いロボットがあるよ』とご紹介いただいたのをきっかけに、『RICE』くんが実際に稼働している施設へ見学に行ったのが、初めての出会いでした。エレベータを降りたところから『RICE』くんがお出迎えしてくれて、施設内を案内してくれました。走行するエリアのマップを組み込んで目的地まで走っている様子を見せてもらったのですが、狭い道や少しの段差などもスムーズに走っていて、かなり実用に向くレベルだなと感じました」(福田氏)
「複雑なことをやってもらうよりは、まず『単純輸送』をベースに考え、『RICE』くんのスタンダードな機能の中で一番効果が出せるところという観点で『検体運搬』業務に着目しました」
医療法人社団 恵心会
DX/ICT部長 福田 武司 ⽒
実機を見て、院内での活用イメージが湧いたと話す福田氏。恵心会が運営する京都武田病院での利用に向けて、さらに具体的な検証を進めていきました。
「やりたいことは色々と頭にあったのですが、あまり複雑なことをやってもらうよりは、まず『単純輸送』をベースに考えました。その中で、どのような空間でどんな障害物をよけることになるのか、よける際には相手にどう知らせることができるのかなどをイメージしました。また、『RICE』くんはエレベータなどを使った上下移動もできるのですが、利用用途を広げ過ぎるとそれに付随するアプリケーションの開発など、ほかの仕組みを整える必要が出てきます。そのため、運ぶ『モノ』の検討という点では、スタンダードな機能の中で一番効果が出せるところという観点で『検体運搬』の業務に着目しました」(福田氏)
医療資材などさまざまな「モノ」の移動がある院内で、「検体運搬」が選定された理由を福田氏は次のように話しました。
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