コストコンサルティング事業や教育事業など多種多様な事業を展開する株式会社オン・ザ・プラネット(以下、オン・ザ・プラネット)。同社は、社会課題と向き合い、ヒトの未来を考えたビジネスを展開しています。そんな中、ライフサポート事業として運営されているハロー訪問看護リハビリステーションでは、2024年に義務化されるオンライン資格確認※1の対応により、訪問先でマイナンバーカードを読み取る必要が生じていました。そこで、NFC※2対応のスマートフォンを導入。スタッフが使用する端末を会社が管理することで、オンライン資格確認の義務化への対応だけでなく、顧客の個人情報が漏えいしてしまうリスクを回避できました。
「NFCに対応したスマートフォンを貸与したことで、訪問先でマイナンバーカードを読み込めるようになり、セキュリティ面でも安心です」
株式会社オン・ザ・プラネット
ハロー訪問看護リハビリステーション 事務長 藤本 大介 氏
幅広い事業を展開しているオン・ザ・プラネット。ライフサポート事業では訪問看護サービスを提供しており、採用と制度改正への対応に注力しています。そんな中、2024年12月より義務化される「訪問看護ステーションにおけるオンライン資格確認※ 」の影響で、同月に廃止される健康保険証の代わりに、訪問先でマイナンバーカードによる資格確認が必要となり、従来の携帯電話では対応できないため困っていました。
「我々介護の事業部は、2年に1回ある介護報酬改定にかなり左右されるのでその対応に追われています。今年の12月2日で、従来の健康保険証は高齢者だけではなく、国民全員が基本的には使用できなくなります。そのため、マイナ保険証の読み取りに対応できる端末に変更しなくてはいけないと考えました」(藤本氏)
また、従来スタッフに貸与していた端末はケータイもしくはNFC非対応のスマートフォンだったため、携帯電話の機種変更を検討する必要があったといいます。
「個人所有のスマートフォンで対応してもらうというのは、個人情報の漏えいなど会社としてセキュリティ上のリスクがありますので、そこも問題として認識していました」(藤本氏)
※ 出典:厚生労働省「オンライン資格確認について」
携帯電話の変更を検討した際、日頃から密にやりとりをしていたソフトバンクの営業担当に、マイナンバーカードを読み取りオンラインでの資格確認が必要になったことを相談したといいます。そのときに、NFC対応スマートフォン「AQUOS wish3」を紹介されたことが導入のきっかけとなったそうです。
「安い方がよいと伝えたところ、NFC対応の『AQUOS wish3』を提案してもらいました。もともと『AQUOS wish』シリーズは何台か借りていたので、使い勝手を把握しており、新機種の導入もスムーズに進めることができるだろうと思いました。また、コスト面でも他社より優れていたため、迷わず選びました」(藤本様)
ソフトバンクとの信頼関係があったからこそ、今回も安心してスタッフ全員分(20台)の導入を決定したという藤本氏。レンタル契約を選択した理由について次のように語ります。
「レンタル契約にすることで、万が一端末が壊れた場合でも無償で交換が可能な点が大きなメリットでした。これはスタッフにとっても安心材料となります」(藤本氏)
職場でスマートフォンを活用する様子
端末変更後、大規模な講習等はやっていないものの、スタッフから使いづらい、分からないといった声もなくスムーズに使えてるといいます。
「データの移行も、ソフトバンクの営業担当の方が頻繁に相談に乗って説明をしてくれたので問題ありませんでした」(藤本氏)
訪問先でのマイナンバーカードの読み取りに関しては、厚生労働省に登録している医療機関だけがインストールできる「マイナ資格確認アプリ」という患者の資格情報のみを確認するアプリケーションを「AQUOS wish3」にダウンロードし、オンラインでの資格確認を行うそうです。
「利用者の方のマイナ保険証に「AQUOS wish3」をタッチすると、情報共有の同意を利用者の方に得た上で、病院の受診履歴やどの薬を処方してもらっているかという薬剤情報が確認できるようになります」(藤本氏)
利用者が高齢者となる介護事業では、お薬手帳をすぐに紛失してしまう方も多いので、アプリで確認できることで業務の効率がとてもよくなるといいます。
「AQUOS wish3」でマイナ保険証を読み取るイメージ
「以前は従来のケータイで保険証の写真を撮影し、事務所に持って帰ってきて有効期間や被保険者番号を専門の介護ソフトに手入力をしていました。そのため、今回の導入によって、訪問先でマイナンバーカードの読み取りができるということと、セキュリティ上のリスクがある個人端末を利用しないで済むようになったところが一番大きな効果でした」(藤本氏)
利用者が高齢でマイナ保険証へ切り替えない方も多く、12月2日までは健康保険証を使う人が多いものの、運用面での不安もないといいます。
定期的にある制度改正に対応するためには、常に最新の情報を把握し、迅速に対応することが求められています。
「今回のマイナ保険証読み取り端末の導入に関しても、早めに準備を進めることで、スムーズに対応することができました。今回のオンライン資格確認の義務化はマイナ保険証への対応が大きな波だったので、今政府から発表されている医療DX関係に関するものとしては対応を済ませることができて安心しました」(藤本氏)
オン・ザ・プラネットは、今後も制度改正や課題に日々取り組みながら、さらなる成長を目指し、利用者の方や社会に選ばれるサービスを提供し続けていきます。
※1 訪問看護においては、オンライン請求の導入とともに、オンライン資格確認(居宅同意取得型)の導入を進めることで、業務効率化や質の高い医療の提供が実現するなどのメリットがあります。これらを踏まえ、訪問看護については、
・令和6年6月(請求は7月請求分)から、オンライン請求及びオンライン資格確認を開始し、
・保険証廃止時期(※)から、オンライン請求及びオンライン資格確認を義務化し、やむを得ない事情がある訪問看護ステーションについては、期限付きの経過措置を設けることとされました。
(※)具体的には、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律(令和5年法律第48号)附則第1条第2号の政令で定める日であり、令和6年12月2日。
(参考)中央社会保険医療協議会総会(第559回)資料 総-1-1、総-1-4別紙1・2など
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08280.html
※2 NFC(Near Field Communication):ISO(国際標準化機構)で規定された近接型無線通信方式で、タッチするだけでNFC対応機器とのデータ通信が可能。
お話を伺った方
株式会社オン・ザ・プラネット
ハロー訪問看護リハビリステーション 事務長
藤本 大介 氏
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