レベル4飛行を見据えた法人向けのドローンサービス「SoraBase」を6月5日に提供開始
~Japan Drone 2024に出展~

2024年6月5日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、有人地帯における補助者なしの目視外飛行(レベル4飛行)を見据えた法人向けのドローンサービス「SoraBase(ソラベース)」の提供を、2024年6月5日に開始します。また、2024年6月5~7日に幕張メッセで開催される、ドローンに特化した国内最大規模の専門展示会「Japan Drone 2024」に出展し、「SoraBase」のコンセプト説明やドローンの機体の展示などを行います。

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<ソフトバンクの展示ブース イメージ>

「SoraBase」では、株式会社アミューズワンセルフが開発した長時間の飛行が可能なドローンなどを販売する他、飛行代行サービスやドローンを活用した測量・点検などのソリューションを提供します。今後、1人の操縦者が複数の機体を運航する「1対多運航」を想定した遠隔制御ソリューションとして、ドローンの飛行位置の把握や機体の状態の可視化、運航管理などを遠隔で行うことができるシステムの提供に加えて、ドローンの制御や映像伝送などに必要な通信を上空で利用することを前提にした、ドローン向けの通信プランなどを提供予定です※1

労働人口の減少が深刻な社会課題となる中で、インフラ点検や物流、防災などの分野において、ドローンの活用による省人化や業務の効率化が期待されています。また、2022年12月には改正航空法が施行されてドローンのレベル4飛行が可能になったことで、ドローンの早期社会実装が求められています。一方で、ドローンをレベル4飛行で運航する場合、ヘリコプターなどの有人機やドローンなどの無人航空機などとの接触を防ぐため、安全に十分に考慮した飛行経路の設計や緊急時の制御などのオペレーションが必要になり、運航における作業負荷や労働力の確保が課題になります。これらの課題を解消して、運航の効率を向上させるためには、1対多運航の実現が不可欠とされています。

■検証の概要

ソフトバンクは、1対多運航の実現に向け、ソフトバンクの通信ネットワークとクラウドを活用して、遠隔からドローンを制御するシステム「CloudGCS(Cloud Ground Control Station)」の開発を進めています。このたび、日立製作所(以下「日立製作所」)のドローン運航管理システム「UTM(Unmanned Aerial System Traffic Management)※2」と、ソフトバンクの「CloudGCS」を連携させて、1対多運航を想定したドローンの遠隔制御に関する検証を、2024年5月17日に実施しました。

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<検証イメージ>

■検証の結果

  • オペレーター1人がドローン2機を飛行させて点検作業を行うシーンを想定し、「CloudGCS」で飛行経路の設計を行うとともに、「UTM」で有人機※3や無人航空機などと飛行経路が重複しないことを確認
  • 飛行中のドローンが、有人機などに接近した場合や飛行禁止エリアに進入した場合に、「CloudGCS」と「UTM」の双方のシステム画面にアラートが表示されて、オペレーターが緊急停止できることを確認
  • 日立製作所の「UTM」とソフトバンクの「CloudGCS」の連携により、ドローンの飛行経路設計や緊急時のアラート、遠隔制御などの1対多運航のオペレーションが可能になることや、遠隔制御システムの有用性を確認
   

<検証の動画>

ソフトバンクは、UTMの機能構造に関する国際規格化に取り組んだ※4日立製作所と検証を行いました。今後、国内外のドローン機体や運航管理システムなどとの連携を見据え、国際規格に準拠したドローンサービスの提供に向けて取り組みを進めていきます。また、防災やインフラ点検、物流などさまざまな領域で利活用が期待されるドローンの早期社会実装に向けて、ドローンを安全・安心・効率的に運航するための基盤やシステムの構築、および法人のお客さまなど向けのサービスの提供を見据えた開発・検証を推進していきます。

  • ※1
    遠隔制御ソリューションの提供時期は、未定です。
  • ※2
    「UTM」は、同一の空域を飛行する複数のUAS(操縦者が乗らずに飛行する航空機およびそれを制御する仕組みの総称)を安心・安全・効率的に運航するための管理手法のことです。日立製作所の「UTM」の詳細は、こちらをご覧ください。
  • ※3
    有人機を想定したデータで検証しました。
  • ※4
    2023年4月26日に国際標準化機構(ISO)から、国際規格「ISO 23629-5 UAS traffic management (UTM) – Part 5:UTM functional structure」として正式に採択・ 発行されました。詳細は、日立製作所のニュースリリース「ドローンの社会実装に向けてドローン運航管理システムの機能構造を国際規格化」をご覧ください。

「SoraBase」の詳細やお問い合わせは、下記のURLのサービスページをご覧ください。
https://www.softbank.jp/biz/services/infrastructure/sorabase/