ドローンを活用した医薬品や「Starlink Mini」の支援物資供給を想定した実証実験を愛媛県伊方町で実施

〜孤立が想定される地域への安定した輸送ルートを検証〜

2026年3月6日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、大規模災害により陸路が寸断された場合においても、ドローンを活用して迅速かつ安全に医療物資を届ける体制の構築を目的とした実証実験を、2025年12月17日に愛媛県伊方町で実施しました。この実証実験では、伊方町民グラウンドから旧豊之浦小学校までの航路を利用し、医薬品輸送を想定した模擬物(中身が入っていない箱)に加え、自治体や企業向けに提供している衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink Business」向けの新アンテナモデル「Starlink Mini」の輸送を実施し、災害時物流に適した飛行ルートや輸送方法について検証しました。

ドローンが飛行している様子

伊方町は、地形的に孤立しやすい地域があり、災害時には道路の寸断により支援物資の迅速な供給が困難になる可能性があります。こうした課題に対して、ソフトバンクは愛媛県や伊方町と連携し、「地域の安全・安心を支える災害時物流体制の構築」を目的に、ドローンを活用した医療物資等輸送オペレーションの実証を行いました。

この実証では、実運用を想定した飛行ルートの安全性・再現性と、オペレーション手順を総合的に検証しました。事前にロケハンを実施し、地権者や周辺住民など関係者への周知を実施した上で、自治体職員による荷物の積載と受け取り、目視外飛行を含む山を越えるルートでの自律飛行による運搬を実施しました。

  • 実際の医薬品輸送を想定して気泡緩衝材で梱包の上、輸送用ケースを施錠し、ベルトで固定して運搬

実証概要

実施日

2025年12月17日

場所

愛媛県伊方町豊之浦地区

検証内容

災害時のドローンによる支援物資配送を想定したオペレーションおよび飛行ルート

輸送物
  • 医薬品輸送を想定した模擬物(中身が入っていない箱)
  • 衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink Business」の「Starlink Mini」アンテナ一式


使用機体

  • 機体:FMC-02(ヘキサタイプ)
  • 最大離陸重量:13kg
  • 飛行時間:約20分(ペイロード5kg時)
  • 耐風性能:15m/s
  • 通信:920MHz/LTE
  • 防水性能:IPX3相当

測位

測位(RTK測位)には、高精度測位サービス「ichimill(イチミル)」を利用しました。

使用機体

飛行計画および航路

  • 飛行区間:伊方町民グラウンド ~ 旧豊之浦小学校
  • 飛行距離:3,061m
  • 対地高度:80〜110m
  • 飛行回数:2回
  • 操縦:自動(非常時にはパイロットが手動介入可能)
  • 安全管理:監視ポイントを2カ所設置し、補助者による通行管理を実施

飛行経路・補助者配置図

実証実験の協力自治体・企業

愛媛県および伊方町(住民周知、フィールド調整)
双葉電子工業株式会社(運航協力)

実施結果

計画した航路上での安定飛行および物資の受け取りに成功し、災害時における実用性を確認しました。

  • 実運用環境を模した現実的な検証
    └輸送オペレーション
    └バッテリー交換や作業性
  • 本番運用に耐える実用性・安定性の確認
    └微風や小雨程度の天候時における飛行
    └山の斜面や谷間など、電波が入りにくいエリアでの対策
    └荷物の受け渡し手順の検証
  • 住民・自治体・関係機関の理解と信頼構築
    └自治体や地元住民、地元ドローンベンダーと連携したテスト飛行
    └地域住民への説明を実施し、理解を促進
  • 将来の地域展開と自治体主体の運用モデルに向けた整理
    └関係者の役割を明確にして記録することで、災害時の物流ノウハウを蓄積

  • 実証の模様

今後の展望

この実証で得られた知見を基に、災害発生時の医療物資輸送の迅速化・自立型運用体制の構築に向け、愛媛県および関係機関と連携しながら、ドローン物流の社会実装を推進していきます。

ソフトバンクのドローンサービス「SoraBase」
https://www.softbank.jp/business/service/iot/sorabase/