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ソフトバンクアカデミア特別講義「危機克服の極意」開催 来春入校生も募集中

ソフトバンクグループ代表の孫 正義が自ら校長となり、孫の後継者を発掘・育成する「ソフトバンクアカデミア」。その公開講義である、ソフトバンクアカデミア特別講義「危機克服の極意」が9月2日(金)、東京・汐留のソフトバンク株式会社(以下 ソフトバンク)本社にて開催されました。講義の模様は、動画配信サイトのUstreamおよびニコニコ生放送でも公開され、多くの方に視聴いただきました。またソフトバンクアカデミアでは、2012年4月入校生を9月22日(木)まで募集しています。詳しくはソフトバンクアカデミア公式サイトをご確認ください。

トップは逃げてはいけない

この日行われた公開講義は、「危機克服の極意」と題し、過去ソフトバンクグループが実際に直面した危機の事例などを中心に、それをどう乗り越えてきたか、また危機に直面した際にどう乗り越えていったらよいかを、校長の孫自らの経験を踏まえ、講義が行われました。講義には、ソフトバンクグループ内外のアカデミア生、約200名が参加しました。

講義は、10のエピソードを「過去の危機」「現在の危機」「未来の危機」の3つのカテゴリに分けられ、それぞれの危機に際し、何が必要かをアカデミア生にも問いかけながら進められました。

「過去の危機」では、現在進行形で進められている共同事業からの撤退など、大きな経営判断を求められた事例が紹介されました。こうした事業からの撤退は、会社のイメージを損なう可能性や、それまでの投資が無駄になってしまうなどの問題がありますが、これに対しどう判断し、どう対処するかが解説されました。
続く「現在の危機」は、主に外的要因で発生した、会社の経営の根幹を揺るがすような大きな危機に対し、どう立ち向かうべきかを考察しました。特に時間を割いたのは、日本債権信用銀行(現あおぞら銀行)の買収事例や、ソフトバンクBB株式会社で起こった顧客情報漏えい事件、そしてリーマンショック後の株価の下落など。いずれも世間から大きな注目を浴びた出来事です。これらの危機に際し孫は、できうる限りの説明責任を果たしたことを振り返り、「危機に遭遇したら、社長である自分がちゃんと前に出なければいけません。まずは正直に詫び、そこから先の被害を最小化する努力をし、そして再発防止に取り組むことが重要です。代わりの役員を立てて、自分は隠れるようなことは絶対してはいけない」と、経営のトップに立つ者の心構えを説きました。

最後の「未来の危機」では、現時点では危機が顕在化していなくても、すぐに手を打たなければ将来が危うくなるようなケースについての考察と、今後、日本やソフトバンクグループが直面するであろう危機について問題提起しました。「ソフトバンク最大の危機」は、孫から後継者へ経営が引き継がれる際に訪れると想定されます。孫はこの危機とその対策について次のように語りました。

「19歳で人生50カ年計画を作ったときから、最大の難関は事業の継承だと思っていました。私もあと十数年後には、後継者にバトンを渡す日が来ます。そう公言しています。しかしある日突然、誰かにバトンを渡せばいいという甘いものではありません。だから今、十数年かけて皆さんの中から後継者を選ぼうと考えています。その後継者が、今日ここにいる皆さんの中にいるとは限りません。それはソフトバンクアカデミアでは、定期的に人を入れ替え、切磋琢磨してもらうからです」
孫は聴講するアカデミア生に対し、今後の期待とさらなる奮起を促し、講演を終えました。

なお、ソフトバンクアカデミアでは、ソフトバンクグループ社外からの2012年4月入校生を9月22日(木)まで募集します。ソフトバンクアカデミア公式サイトよりご応募ください。また当日の講演については、Ustreamにてご覧いただけます。
孫 正義の後継者候補として高い志と資質を持った皆様の応募をお待ちしております。

(掲載日:2011年9月9日)