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近年、データベース運用に悩んでいるというご相談をいただく機会が増えました。 アリババグループも、かつてはデータベース運用におけるコストやスケーリング、ベンダロックインといった課題に直面し、その課題を乗り越えてきました。
そのようなアリババ自身の経験をもとに開発されたAlibaba Cloudのプロダクトを活用し、お客さまのデータベース移行を支援しています。
本コラムでは、これまでの実績を元に、データベース移行におけるよくある課題と解決策について解説します。
解決策の前に、まずアリババ自らの「脱Oracle」の歴史と当時の葛藤について簡単にご紹介します。
アリババグループは1999年の創業以来、ECサイトのみならず幅広い事業を展開していきましたが、その裏でさまざまな技術課題に直面してきました。
その中でもデータベースの運用は特に大きな課題でした。 2005年から2009年ごろにかけて、サーバはIBM、データベースはOracle、ストレージはEMCと商用製品を利用していましたが、「コスト」「スケーリング」「ベンダロック」といった課題をうけ、2010年からオープンソースデータベースへの移行に挑戦します。 この移行プロジェクトは各製品の頭文字をとって「De-IOE(脱・IOE)」と社内では呼ばれていたようです。
しかし実際の移行においても、「業務・サービスへの影響の懸念」「移行のノウハウ・経験不足」「移行作業および移行後の運用負担(リソース不足)」といった課題に苦しみました。
このような自身の経験をもとに、「脱Oracle」のノウハウを結集したプロダクトを開発し、同様の課題に直面するお客さまのサポートを行なっています。
一般的なデータベース移行のフローで行われます。
各フェーズではそれぞれの専門知識が必要となり、システム規模によっては数ヵ月以上の大規模な作業になります。さらに切替期間中にシステム停止などを伴うことも多いので、各種アプリや業務にさまざまな影響を与える可能性もあります。
実際に、すでに商用DBのライセンス費用に困っている一方、「多大なコストがかかるので移行に踏み切れない」というだけでなく、「知識・ノウハウがなく失敗しないか不安である」といった懸念もよくお伺いします。
これらの課題を解決するため、「脱Oracle」のノウハウを結集したプロダクトを開発し、同様の課題に直面するお客さまのサポートを行なっています。数あるプロダクトの中でも、特に注目すべき3つのプロダクトを紹介します。
「ADAM」はAlibaba Cloudが独自開発したデータベース移行のサポートツールです。既存環境の状況整理や移行レポートの作成、ターゲットデータベースの選定、スケール変換、スキーマ変換、テーブル構造修正など多数の機能を提供しており、Alibaba Cloudにデータベースをマイグレーションする際には欠かせないツールのひとつとなっております。
MySQLやPostgreSQLといったオープンソースRDBMSとは100%、Oracle DBとも高い互換性を持つ次世代分散RDです。ストレージとコンピューティングを分離させ(分散DB)、通常のMySQLの最大6倍のパフォーマンスを実現しただけでなく、Oracle DBの課題であった柔軟なスケールイン、スケールアウトを可能にしています。
「DTS」はAlibaba Cloudのデータ同期サービスで、DB間のデータ転送を高速で実行します。最高100MB/sで全量データ移行が可能であり、また異なるDB間(OracleとMySQLなど)でも同期できるという特長があります。
このDTSと先述のADAMと組み合わせることで、既存のDBから高速かつ安全な移行が可能になるのです。
ソフトバンクでは、これまで紹介したプロダクトを用いて、脱Oracleを支援しています。
ソフトバンクにはAlibabaCloudをはじめとして、ORACLE MASTER Gold などデータベース関連の資格を保有するスペシャリストが多数在籍しております。SREやDevOpsの経験豊富なエンジニアがお客さまのデータベース環境の構築・移行をサポートいたします。
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